太田和彦のレビュー一覧
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太田和彦『家飲み大全 おつまみ編』だいわ文庫。
『家飲み大全』の第2弾は、太田和彦のお気に入りの家飲み定番おつまみのレシピ集である。太田和彦の奥さんのいづみさんが毎日の晩酌のために作ったおつまみのメニューを書き残したノート『小料理いづみ お献立帖』が元ネタのようだ。簡単に作れるおつまみレシピ55品がカラー写真と紹介エッセイと共に紹介される。
アルコール類を一切口にしなくなって10年以上が過ぎたが、おつまみの類は相変わらず好きである。
余り手間を掛けずにアイデア勝負のおつまみの数々はなかなか興味深い。
きゅうりとカニカマのサラダは確かに美味い。カニカマは少し高級なものにして、マヨネーズで -
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太田和彦『人生を肴に ほろ酔い百話』だいわ文庫。
77歳の喜寿を迎えた居酒屋の達人・太田和彦による酒飲みにまつわる100話のショートエッセイを収録。書下ろし。
自分はおよそ10年前に酒を止めた。11月に突然酒を飲むのを止めて、年末年始を飲まずに居たら、その後は全く飲む気が起きなくなった。しかし、酒の肴の類いは好きで、太田和彦の居酒屋エッセイは面白く、止められない。
居酒屋や酒の肴の話は僅か、刺身のツマ程度で、太田和彦が自らの人生を振り返るというエッセイが多い。1つのエッセイが僅か2ページにまとめられているので、1つ1つのエッセイがさらっと読めるのだが、自分の人生とも重なる所もあり、噛み締 -
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全都道府県を踏破した居酒屋研究の第一人者である著者がその居酒屋から見た県民性を述べた一冊。
県民性といった本は多々ありますが、居酒屋から見る、というのはなかなか面白い内容でした。1つの県あたり何件の居酒屋を訪れたのかは分かりませんし、数件で県民性を語るのはなかなか難しいと思いますが、著者の視点は興味深く、この一冊をもとに、全国を旅したくなります。
著者は、最後に、居酒屋には諸外国にはない、各地域の気質が現れ、日本の文化であると述べています。お酒好きにはたまらない一冊になるでしょう。
▼日本中の居酒屋を巡り歩くうちに。居酒屋ほど各地の県民性が表れるところはないと気づいてきた。作家サマセット・ -
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太田和彦『飲むぞ今夜も、旅の空』小学館文庫。
8年前に酒を止めて以来、一滴も飲まぬのだが、太田和彦の居酒屋巡りエッセイは止められない。
過去の再収録エッセイと未収録エッセイとで構成。
酒と肴だけでなく、その土地の文化や歴史、人びととの出会いを流れるような文章で綴られるエッセイは酒好きでなくとも虜になるだろう。
酒場の看板。確かに『来夢来人』や『多恋人』は中規模以上の街なら一軒はある店名だろう。女性の名前を冠したバーなどは飲み屋横丁などでよく目にする。
東日本大震災で被災した東北の酒蔵。気仙沼の男山の蒼天伝はどっしりした飲み心地の酒だったと思う。石巻の日高見、村田町の乾坤一はすっきりし -
購入済み
呑みたくなります
太田さんの表現はイメージが湧きます。読んでいるうちに日本酒を呑みたくなってきます。美味しいおつまみも。
チェーン店じゃない居酒屋って、当たり外れを考えて初めてのお店はためらいがちになりますが、ここで紹介されているお店には行ってみたいです。
呑兵衛必読の書。 -
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太田和彦さんの居酒屋本です。この人の書く居酒屋とそこで働いている人たちや客、そしておいしいお酒と肴の数々には「僕もいつかこういう旅がしてみたい」と思わせます。こういうところにいつか行ってみたいですね。
性懲りも泣く居酒屋に関する本ばっかり読んでいる私がいます。あとがきによるとこの作者による「居酒屋」に関するエッセイはこの本で一応終止符のようですね。僕もまだ全部を読破したわけではありませんが、がんばって読破しようと思っています。最近では『女子会』なるのものが巷で花盛りだとか。でも、僕はそういうおされなところには足を運ばず、ここに書かれているような時代を感じさせる居酒屋でひとり、杯を傾けてみたい -
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この本で大団円を迎えるのですが、志を立てて三年、ここまで飲み続けるのもある意味根性が必要ですが、この本は酒の本であると同時に、すばらしい紀行文でもあることを教えてくれます。
ジンギスカンを肴にビールを飲み、沖縄でTボーンステーキを平らげ、流浪の旅はさらに続き、高松、那覇、仙台、熊本、壱岐、札幌、名古屋、博多、会津をめぐり続けて、神戸で結末を迎える。いい旅路だな。読んだあとに本当に素直にそう思えました。もともと僕の家ならびに親類縁者は、あんまり酒飲みの家系ではないようで、若干いたことはいたのですが、その人たちのことはあんまりここで書くには忍びないので、詳しくは書きません。
それはさておき、僕