あらすじ
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仕事や家庭から離れ、ひとりフラリと京都へ飲みにいく。往復は新幹線、泊まりは安いビジネスホテル、朝は喫茶店、昼はうどん、夜は居酒屋&バー。訪れる店はメリハリつけるも決して高級な店ではなく、一人1万円を越すことはない…。
居酒屋の達人が初めて挙行した、夏・冬一週間ずつの“京都暮らし”。大人の男の極上の休日の過ごし方、さらには一人酒の正しい飲み方を自ら体現いたします。
「夜一時、京都の居酒屋に私がひとり座っていることは誰も知らない。
自由の感覚がある。もう一杯飲むのも自由、もう一軒入るのも自由、このまま帰るのも自由、なにもしないでじっとしているのも自由だ」(本文より)
ファン待望の書き下ろし飲み歩き紀行エッセイ、ここに誕生!
各店での飲食費も公開、巻末データ付、男京都のガイドブックとしても。
●目次より
夏編
1日目 ヨコワ造りとハイボール/2日目 アラビアの真珠と鱧の焙り/3日目 きざみきつねと乙女喫茶/4日目 きずしとレッドアイ/5日目 冬瓜とずいきの冷やしあんかけとジャックローズ/6日目 カレーそばとにごり酒お燗/7日目 ぐじ焼とネグローニ
冬編
1日目 焼もろこと舞妓さん/2日目 九条葱とホットバタード・ラム/3日目 甘鯛とホワイトレディ/4日目 ミモザとタコぶつ/5日目 フレンチキスとにゅうめん/6日目 ミネストローネと牛すじ大根/7日目 油揚とリニエ・アクアビット
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
旅の醍醐味はその土地の旨い物を食べること。それがひとり旅になると、より一層の下調べが必要となる。実際、著書も昼過ぎにホテルに投宿するやいなや、必ず今宵候補の店の下見に出掛けている。その日の珠玉の一杯を求めて準備をはは怠らない著者が、「せめて一週間、仕事も家庭も捨て、単身で一つの町に住んでみよう。一週間、好きなところに引っ越して毎夜酒を飲もう。ささやかな夢の実現だ。行き先は京都に決めた。」と高らかに宣言し、夏と冬の2つの季節に、ひたすら飲んだ食べた異色の京都酔いどれ紀行。滞在中、著者は「昼酒」「寺社巡り」をせず、夜に備える。朝は香り高い珈琲で覚醒し、昼はそばかうどんを胃の腑におさめ、散歩をし、買物をし、ホテルに戻り一休み。日が傾き始めた頃に暖簾をくぐる。毎夜平均<居酒屋2軒+バー1軒>のパターンを忠実にこなす。訪れた店の数51軒(巻末にリストあり)。料理長のお任せで料理が出されるカウンター割烹は1軒も出てこない。高くて7千円程度。単品で注文できるお店ばかり。著者がこれまで何度も訪ねた店では懐かしい話に花が咲き、初めての店では、張りつめた緊張感がみなぎる。次第に美味なる酒肴と程よい酔いが相好をほろりと崩してゆく。そんな様子が紙面を通じて伝わってくる。「京都を『酒』『肴』でめぐる一週間の旅」。ああ、なんと濃醇な時間であろうかと思う。
Posted by ブクログ
夏と冬に京都に1週間ひとりで飲み喰いするなんてうらやましい本。
「私は旅は一人酒がいい。連れがいると話の相手が面倒だ。」(p17)ということで、京都のひとり旅の気分を味わうことができます。神社仏閣もいいけれど街歩きもいいなあ。
何軒か行ったことがあるけど、記憶違いかな。
「茶屋割烹風の白暖簾、白木格子の引戸を開け、さらにもう一つのドアを押すと。「ぎおんフィンランディアバー」だ。」(p183)
あれれ、白暖簾なんかないと思ったけど、ドアを押すって? 引戸だけど。バーテンダーを混同しているみたいだけど、太田さん飲みすぎとちゃいますか。
Posted by ブクログ
京都の魅力にはまった僕はいろいろな神社仏閣、レストランなどを訪れた。だけど考えてみれば京都で居酒屋へは数回しか行っていない。
本書を読む内に行ってみたい居酒屋やバーが増えてきた。
実際、いくつかの店には行ってみた。
自分なりに良い店もあったし、そうで無い店も。
店主と話せるときは、本書を見て来たと言う。
それが縁で何回も行っている店もある。
すでに閉店してしまった店もあるが、京都へ行くときに下調べをするにも良い本だと思う。
Posted by ブクログ
京都で一人酒はちょっと勇気が要りますね。わたしは居酒屋よりも小料理屋でひとりちびちび呑むのが好きです。カウンターの中の大将や女将さんや隣合わせになった常連さんと他愛のない話をしながら呑むぬる燗が好きです。でもせっかくこの本で情報を得たのだから、初夏の頃に妻と娘と三人で京都のまちで呑みましょうか。
Posted by ブクログ
やや通ぶってる感は否めないところだけれど、よその人が京都に入り込むにはそれくらいの図々しさが必要なのかもしれない。お酒が飲めたら世界が広がるのになあ、と思った。