田中優子のレビュー一覧
-
275
遊女と歌舞伎との関わりも深い。歌舞伎は「かぶき踊り」という踊りの名前に由来する。かぶき踊りとは、かぶき者= 傾き者と言われる一種のやくざ者のふるまいを真似た踊りであった。傾き者は派手な格好に長いもみあげを生やし、長大な脇差を腰にさして長大な 煙管 のまわし飲みをする連中である。茶屋に出入り...続きを読むPosted by ブクログ -
江戸時代の人々は様々な活動の姿、本書ではアバターと称しているが、を持っていたことを多くに事例で示している.松尾芭蕉、伊能忠敬、渡辺崋山、横山崋山、等々.終章で田中さんが上手にまとめているが、"江戸時代は高齢化社会ではなかったにもかかわらず、隠居の活躍する社会だった.アバターというテーマは非定常発達者...続きを読むPosted by ブクログ
-
一年に一回のペースでO.A.されているスペシャルは特に内容、人選ともに大変興味深く蒙を啓かれる。経済、心理、歴史。つまりおよそ平和を取り巻く全方位から論考、議論されるため、立体的かつそれぞれの書のエッセンスにとどまらず、タイムリーな論議にもなっており、実践実用的だ。
とりあえずは過去作をコンプリー...続きを読むPosted by ブクログ -
最近受験生の我が息子は、少し遠くの塾に
日曜日の夜間に通っています。(そんなに必死に
受験勉強しているわけではないのですが)
そこで、夫婦も揃って息子を送り届けて
塾が終わるまで二人でスタバに行って2時間
くらい待っています。私はじっくり本を読める時間
なので割と気に入っています。そこで読み終わった...続きを読むPosted by ブクログ -
無い物ねだりで《言葉や名前》ができる
当たり前に存在している環境に名前は付かない
例えばリサイクルやプライベートやチャリティーや
弁護士や保護司や社会福祉や義務教育や地方分権などは
民間ボランティアにゆだねていたので
分け合うことを常とする人間関係に必要のない言葉だった
江戸時代の庶民は程よい村を...続きを読むPosted by ブクログ -
江戸時代の人々は身分社会の中にあって、多名を使いこなし「連」などで創作活動をしている人がいた。
彼らは様々なアバターを使いこなす人々だったようです。
心の中の様々なアバターを駆使して生きる現代のSNS社会の我々にも通じるヒントになります。Posted by ブクログ -
某所読書会課題図書:これまで田中優子の本は「布のちから」「江戸とアバター」の2冊を読んでいた.本書は彼女の感性を石牟礼道子に集中して、新たな展開を見せたものと感じた.p21の道子の世界を表した図は対談の中で田中が感じ取ったものを抽象化したものと捉えたが、道子の心をうまく表現したものと思う.道子が一般...続きを読むPosted by ブクログ
-
ロシアのウクライナ進攻。
中東でも中国、北朝鮮でもなく、東欧の文明国と思っていたロシアが、まさか。
スマホによって、リアルタイムに発信される戦況。被害を受けたウクライナの人々の、生の声と表情は、戦争というものの圧倒的な破壊と惨状を物語っていて、それが今まさに起きているということをダイレクトに伝えてい...続きを読むPosted by ブクログ -
ガンジーが英国の大量生産の木綿に対して、カーディとチャルカの運動で手織り木綿を作っていた話は非常に感動した.また沖縄で素晴らしい布が作られていることを知り、日本文化の奥深さを再認識できた.手仕事は元々実用品を作るものだったが、現在では奢侈品のものになっていることを危惧する指摘も紹介されていた.布ばか...続きを読むPosted by ブクログ