原卓也のレビュー一覧

  • 人生論

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    自分の理性
    「理性は人を幸福に導く」自分を信じて、理性が意識するがまま生きることによって幸福を得ることができる。過去信仰がその理性を左右したが判断するのはあくまで自分自身であると。現代、「理性」とは道理によって物事を判断する心の働き、とある。人は様々なヒト・コト・モノによって心が動かされるが、より多くのヒト・コト・モノに遭遇できることはトルストイの生きた時代とは違い幸運だと思う。よって判断できる材料をできる限り集め、自分に快適、且つ心地よい道が許され、自信を持って前に進むべきなのだ。

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    2022年07月11日
  • カラマーゾフの兄弟(上)

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    量はもちろん、質としても読み応えがあります。
    宗教やロシア、ヨーロッパ文化などの知識を入れて再読すれば、内容の理解度も変わってくると思います。
    疲れたので(笑)、ひとまず別の本読んでから、中巻に進みます。

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    2022年04月30日
  • カラマーゾフの兄弟(上)

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    「罪と罰」「地下室の手記」に続くドストエフスキー三作目。チェーホフも間に挟んだりして、だいぶロシア人への免疫もつけた上で臨んだ。時代と場所は違えど物語のスケール感や台詞回しの大仰さという意味ではバルザックを挟んだこともプラスに働いた。
    膨大な人数の登場人物をここまでのピッチと情報量で描き出し、数ページにも及ぶセリフを交えながら生き生きと動かす。読書量がまだまだ足りない自分にもわかる。こんな小説はドストエフスキーにしか書けない。
    内容に立ち入ってレビューするには重厚すぎる本作だが上巻に関してはやはり大審問官の件が最重要かと。
    宗教の効用は人間が信仰と引き換えに不死を手に入れるといったある種の取引

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    2022年02月19日
  • カラマーゾフの兄弟(下)

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    感想とか評価のレベルには至らず、とにかく読み切ったという達成感。上巻の最後の大審問官から突然話が面白くなってきて、サスペンスありの恋愛ありの話になって、読むスピードが上がりました。この長さも読んでいる時には納得。確かにこの話をするためにはこのページ数、文字数は必要だと思うのだけど、とにかく長かった。今度読む時にはもう少し内容を考えながら味わいたい。

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    2022年02月02日
  • 人生論

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    ネタバレ

    【感想】
    人間が生きる意味はまさに、他者に尽くすことであるという一言に尽きる。
    理屈では分かるものの、これが中々難しい。生命の法則が相互奉仕にあることも理解できる。だが、現実世界を生きるには絶えず闘争に打ち勝たねばならないという意識もある。ゲーム理論的には、お互いに協力し合うことが両者にとって最善なのだろうが、出し抜いた側はより一層恩恵を受けられる(欲を充足できる)。ここに、一人一人の人間が陥りがちな個人の幸福を願う動物的個我の問題点が発露する。

    頭でまずは理性を自覚する、生命の至上命題を理解することが、社会が幸せになるための大きな一歩なのであろう。その方策として考えられるSDGsや社会起

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    2022年01月09日
  • カラマーゾフの兄弟(中)

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    ネタバレ

    ついに親殺しの場面。
    ドミートリィには不利な状況証拠ばかり。でも、ドミートリィが犯人であるという確たる証拠はない。
    これから、どう展開するのか。

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    2021年12月30日
  • カラマーゾフの兄弟(上)

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    ネタバレ

    ようやく上巻を読み終えた。
    これほど読むのに骨が折れる小説は久しぶりだ。でも、すごく引き込まれるし、面白い。登場人物がそれぞれ個性的。会話する組合せで、それぞれがどんな話ぶりなるのだろうか、と考えると楽しい。
    物語上は、まだ二日しか経っていない。
    大審問官の章は、とりわけ難解。でも、本書の肝でもありそうなので、もう1回読んでみることにする。

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    2021年12月10日
  • カラマーゾフの兄弟(中)

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    ネタバレ

    20代の時に読むが、文字やストーリーが重厚。
    想像力を必要とする。

    30代以降で再読を試みるも難しい。
    こういう本はホント若いうちだけだなと思った。

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    2021年08月30日
  • カラマーゾフの兄弟(上)

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    大分前に購入して少しずつ半分まで読んで途中やめにして本棚にしまっていたもの。『上巻に4ヶ月、一気に3日で中下巻』という帯文を目にしたので、また最初から読んでみた。やはり途中が大変だったがそこを越えるととても面白く読めた。中下巻は土日で一気に読んでしまった。

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    2021年05月31日
  • クロイツェル・ソナタ 悪魔

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    トルストイは本当に人を殺したことがあるんじゃ無いかと思うような殺しのシーン。

    万人が直視するのを避けがちな性の魔力について生真面目に問いただした純潔の文学。

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    2021年04月11日
  • 人生論

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    他のために自身を捧げることで生命は永遠となる、ととりあえず理解。
    後半少しだれたけど、動物的自我と理性の対比は勢いがあってよかった。

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    2021年04月01日
  • 賭博者

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    ルーレンテンベルグなる観光地でルーレットに取り憑かれた人間模様。
    賭博にハマった人たちの行動と心理描写のリアリズムが凄い。結局のところ大勝しても大敗しても破滅的な末路に陥るのは勉強になる。特にお祖母さんの顛末はテンプレート的ですらある。
    魅惑のポリーナの描写が生々しいと思ったところ解説によるとモデルは不倫相手。更にドストエフスキー自身もギャンブル狂という実体験によるリアリティと納得。
    ラストも印象的な賭博小説の逸品。

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    2021年02月19日
  • 賭博者

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    ネタバレ

    他の長編にくらべると思想的なものが薄かったりして読みやすかった。
    ギャンブルにはまったひとにしか書けなさそうな文だとおもったらドストエフスキーもギャンブルでえらいめにあってたのね…。
    書いてあることが、ギャンブル依存症の知人が言ってることとだいたい同じだった。

    老婦人が登場してからの勢いのある賭け方とスリ方にはつい笑ってしまった。
    ドストエフスキーの登場人物は唐突に叫んだり激昂したりするけど、この人もそんな感じで、周りが必死になってとめてるのにウォォォ!とばかりに賭けまくって持ち金全部なくす様は潔くもあり滑稽でもありまた切なくもあった。
    負ければ取り返したくなるのは仕方ないことだけどあまりに

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    2021年02月16日
  • カラマーゾフの兄弟(上)

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    読み始めて約2カ月かかって上巻を読み終わりました。圧倒的な文圧で、毎日少しづつしか読み進められなせんでしたが、カラマーゾフ的俗物感と、神の存在に関する論争が読み応え抜群ですね。どんな展開集結されるのか、また2カ月かかりながら中巻に挑みたいと思います。

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    2021年02月14日
  • カラマーゾフの兄弟(中)

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    ネタバレ有かも…
    ご注意ください

    さて中巻は見習い修道僧であり、愛されキャラ三男アリョーシャがお世話になっている修道院の長老であるゾシマが瀕死状態になる
    ここでゾシマ長老の過去の回想(伝記)及び法話と説教など…(か、かなり長い)

    今でこそアリョーシャをはじめ、民衆から尊敬されるゾシマ長老(その民衆らの信仰ぶりは遠方からはるばるゾシマ長老に一目会いにくるなど、上巻たっぷり記載されていた)だが、若い頃は結構平凡で普通の青少年だ
    ポイントとなるエピソードは3つ(個人的見解です)

    ■エピソード1
    (ん?スターウォーズ⁉︎)
    お兄さんの精神世界の変化
    ゾシマ長老は精神的にアリョーシャと自分の兄が

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    2021年01月27日
  • カラマーゾフの兄弟(下)

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    上・中・下巻足かけ約2ヶ月くらいけかてやっと読破。
    上巻に1ヶ月くやい費やしたかも。
    この緊急事態宣言が出たからこそ、読めたのかもしれない。
    父親殺しがテーマだけど、宗教、恋愛、病、児童虐待、親子いろんなことがてんこ盛りの小説で、読むには読んだけど、ドフとエフスキーの言わんとしたことがどこまで理解できたかは疑問。
    作者はアリョーシャが主人公としてるけど(続編が書かれる予定だったらしい)ドミトリー、イワン、アリョーシャそれぞれが主役だった。
    結局、父を殺したのは藪の中でスメルジャコフなのか(多分そうであろう)ドミトリーなのか判然としない結末。
    でも、ドミトリーはカテリーナが最後に裏切って出した手

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    2024年07月13日
  • 賭博者

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    愛するポリーナのためになけなしの金を賭けて、主人公イワンは20万フランの勝ちを得る。
    だが「あんたのお金なんか貰わないわ」と顔に投げつけられてしまう。
    何たる屈辱であろうか。

    ギャンブルって、はまると抜け出せなくなりそうだから怖いよな。
    気がついたときには、この作品の主人公のように、労働を忘れてしまった、滅んだ人間になってしまっているのかもしれない。

    「ゼロさ、ゼロだよ!また、ゼロだよ!」
    お祖母ちゃんの快進撃がかなりおもしろいです。

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    2020年05月27日
  • カラマーゾフの兄弟(中)

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    ネタバレ

    上巻よりさくさく読めた。
    そしてだんだん面白くなってきたとこ。
    ゾシマ長老の修道僧をなる道のり(若くして死んだ兄の死がきっかけ)や死後の俗人の証のような腐臭、スメルジャコフとイワンの庭先での意味深な会話(スメルジャコフの不気味な予言)
    そしてドミトリーの父親殺しの殺人容疑での逮捕。
    まるではめられたようにドミトリーには不利な証人ばかり。
    私的にはドミトリーは殺ってないと思う。
    直情的で乱暴者かもしれないけど、根はいいやつで嘘はつかないと思うから、じゃあ怪しいのはスメルジャコフ
    か。
    訳本だからしょうがないと思うけど、とにかくセリフがまわりくどい。意味が?のとこも。
    言ったすぐそばから否定したり

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    2020年05月23日
  • カラマーゾフの兄弟(中)

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     善良であり卑劣でありっていう、一見矛盾に見えるものを両方持ってて、ミーチャなりに自分に誠実で信念を強く持って生きてるのが、憎めないところ。ある種高潔な心を持っているし、同時にどうしようもない人間でもある。これでフョードルを殺していたら、そんなのは幻想となって一気に崩れ去ってしまうけど。ドストエフスキーがどっちの方向性のことを伝えようとしているのかによるな。

     その人が罪を犯したかどうかを、先入観で決めつけてその人への態度を変えるのは、人間らしいけど浅ましいなと思った。

    ゾシマ長老が尽くイワンの思想へ反駁しているのがちょっと面白かった。
    アリョーシャの部分は、長老の死を受けてどういう方向

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    2020年09月16日
  • カラマーゾフの兄弟(中)

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    前半のアリョーシャはinteresting、
    後半のミーチャはexcitingっていう感じ。
    いよいよ下巻!上巻で張られた伏線や中巻のアリョーシャの変化がいかにして回収されどのような結末になるのか、楽しみ!

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    2020年05月02日