原卓也のレビュー一覧

  • 人生論

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    トルストイが小さな怪我から重い病気になり死を意識する。なぜ何ために死はあるの理性と感情が保てない、という見舞いの手紙に返事したのが元となりトルストイ思想を知る本にもなる。というものの中盤は難解至極で凹む。人は真の理性をもてば死は怖くない、誕生から死しても未来へ永遠に続くものそれはあなたの愛で、自分の幸せ願望は他人も同じ、戦争なぞ無い未来が来る。だけども、苦や痛みは人生に当然あるもの、その中に幸せがあると理解せよ。顕微鏡で覗いても宇宙へ行っても見つからない。つまり、快楽のみにボ〜っと生きるなということかな。

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    2013年01月04日
  • 賭博者

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    賭博狂の心理がリアルに描かれていて、非常にスリリング、かつ恐怖感を抱かせる作品だった。
    賭博で大勝をする興奮、負けを取り返すという心理、それらを醒めた眼で眺める第三者的な視点と、自分自身がそこにはまり込む快楽の全てが、圧倒的なリアリティを持って描写されている。そのあまりのリアルさに、この作品に描かれている狂気が決して人事ではないと感じさせ、善良な人間も、賢い人間も、老いも若きも男も女も、簡単に狂気へと転落させる賭博行為への恐怖感が強烈に後味を残す。

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    2012年09月15日
  • クロイツェル・ソナタ 悪魔

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    裏表紙に書いてある通り、ストイックだった。
    もう好きなようにしちゃいなよ。と、言いたくなるほどの苦悩。
    トルストイの小説はなんていうか、すごくロマンチックな男が多いというか、女以上に純粋と言うか…でも不誠実。完璧な誠実寄りの不誠実。そこがすごく人間っぽくてたまらないです。

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    2012年03月06日
  • クロイツェル・ソナタ 悪魔

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    嫉妬の構造という本で紹介されていたので。
    展開的には、寝取られ好きな自分としては興奮した。
    わたしは性に関してかなりオープンというか貞操を守らない人間だから真逆の考えっておもしろかった。すごい読みやすかったし好き。
    他の作品も読みたいなー

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    2011年11月23日
  • クロイツェル・ソナタ 悪魔

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    ネタバレ

    トルストイの本って長いから読みたくないと思ってたんだけどこちらはどっちも短編でお手頃。ものすごく恋愛とか性愛に否定的な考えを持っている筆者の自戒的でもある主張がありありと、伝わりすぎるくらい伝わってくる小説。この人本気で「みんなも姦淫だけは絶対に避けたほうが良いよ!人生狂わされるから!」って思ってたのかな。それはそれですごい事だ。あと小説としてはオチがしっかりしてて秀逸。「クロイツェル・ソナタ」のほうは序盤から中盤にかけてまったく場面が移動しないからつまらないけど「悪魔」の方は気にならない。

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    2011年08月21日
  • 人生論

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    ネタバレ

    トルストイがパスカル、カント、キリストなどたくさんの
    先人の教えを受けて究極の博愛を示す。
    正直、今、自分のものとして、実行することはできない。
    ただ、その理想への道筋を追うことで、得るものは多いと思う。
    まとめると『人類が 理性と愛で 幸を生み』といったところでしょうか?

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    2011年07月18日
  • カラマーゾフの兄弟(上)

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    ネタバレ

    名著であり、とても面白いと評判の本作をいつか読みたいと思いながら、買ったまま読めずにいた。
    読み始めてみてやはり、登場人物の名前がロシア名なだけに覚えづらく、先に漫画版を読んだ。

    無神論者イワンの考え方が面白い。神がいるならなぜ助けてくれないのか。いかにも異常者として成長しそうなスメルジャコフ話も面白い。
    対して、フョードルは清々しいほどのクソ野郎でありながら、イワンやアレクセイに嬉しそうに語りかける無邪気さもあって憎めないところもある。
    一番面倒くさいのはドミートリイ。フョードルがクソ野郎なのはごもっともだが、ドミートリイもドミートリイだ。


    第一編・ある家族の歴史
    カラマーゾフ一家の紹

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    2026年08月28日
  • カラマーゾフの兄弟(下)

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    ネタバレ

    イワンはスメルジャコフを3度訪ね、ついに真犯人はスメルジャコフだったとの供述を得る。しかしそれはイワンが心の底で父親の死を願い、父が殺される状況を作り出したからなのだと刷り込まれ、イワンは譫妄症になって精神的に錯乱する。一方スメルジャコフは自殺し、ミーチャの公判は波乱の末、有罪が決定する。
    イッポリートの論告が長くて、弁護人フェチュコーウィチの方は長くてもまだ引き込まれて読めたんだけど、それでも有罪になるんだな…と思った。たしかに一つ一つの証拠は不利ではあるけれど事実を決定的に示唆するものはなかったのに。裁判の話のやりとりから、当時のロシア社会の状況や問題意識が見え隠れするようだった。農奴制が

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    2026年08月13日
  • カラマーゾフの兄弟(中)

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    ネタバレ

    ゾシマ長老が亡くなり、その遺体が腐臭を放ったことで人々は長老を侮蔑し、アリョーシャは傷つく。一方、グルーシェニカを手に入れたいミーチャは金の工面に奔走するがうまくいかず、そのうちにグルーシェニカはかつての恋人の元へはしってしまう。ミーチャは父フョードルのところへグルーシェニカが行ったのではないかと疑い、父の家に忍び込んで様子を伺ううちに、老僕グレゴーリイを殴り瀕死の状態にして逃走する。グルーシェニカを追っていった先で、その心を掴んだ矢先、彼は父親殺しの嫌疑で取り押さえられる。

    たしかにミーチャの視点で読んでいた段階では父親は殺していないのに、状況証拠としてはミーチャが殺したとしか思えない状況

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    2026年08月11日
  • カラマーゾフの兄弟(下)

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    裁判シーン以降はとんでもなく面白いのに、そこにたどり着くまでがあまりにも苦痛すぎる本。
    あと、スメルジャコフは嫌な奴。

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    2026年07月29日
  • カラマーゾフの兄弟(上)

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    ネタバレ

    文庫本上巻にして667ページあった。修道者の三男アリョーシャを中心に、頽廃的な父フョードルや長兄ドミートリイ、虚無的な次兄イワンとのやりとりを描く。妖婦グルーシェニカをめぐる父と兄のゴタゴタや、敬愛するゾシマ長老に対する家族の不敬の数々に巻き込まれるアリョーシャが不憫すぎる。イワンとのやりとりは、聖書を深く踏まえた上でのニヒリズムや自由の苦しさについて、深いと思ったけれどもう一度ちゃんと読まないと全部は理解できてない気がする。無垢で無辜の幼い子どもを残虐に殺す大人たちでさえ赦されるというなら、それはいっそ救いではないし、生きるためのパンのために自由を抛つ弱い人間が大多数なのだから、イエスの与え

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    2026年06月30日
  • カラマーゾフの兄弟(下)

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    ネタバレ

    ロシアが生んだ巨匠の名作です。
    しかし、ここまで読み終わった後にどっしり疲れる作品はあるでしょうか。
    読み始める前のページの重たさ、そして気合いで読み続け、意地で読み終えました。
    ストーリーは世界で読まれるくらいの名作ですので、言うまでもなく素晴らしいです。
    罪と罰もそうですが、人間の感情をむき出しにできる文章は素晴らしいです。
    何が善で何が悪なのかも登場人物の目線で変わりますが、その切り替えもさすがでした。
    強いて言えば、ロシア人の名前が全然入ってこなくて、「こいつ誰だっけ?」が頻繁にありました。

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    2026年06月19日
  • カラマーゾフの兄弟(中)

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    ネタバレ

    ロシアが生んだ巨匠の名作です。
    しかし、ここまで読み終わった後にどっしり疲れる作品はあるでしょうか。
    読み始める前のページの重たさ、そして気合いで読み続け、意地で読み終えました。
    ストーリーは世界で読まれるくらいの名作ですので、言うまでもなく素晴らしいです。
    罪と罰もそうですが、人間の感情をむき出しにできる文章は素晴らしいです。
    何が善で何が悪なのかも登場人物の目線で変わりますが、その切り替えもさすがでした。
    強いて言えば、ロシア人の名前が全然入ってこなくて、「こいつ誰だっけ?」が頻繁にありました。

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    2026年06月19日
  • カラマーゾフの兄弟(上)

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    ネタバレ

    ロシアが生んだ巨匠の名作です。
    しかし、ここまで読み終わった後にどっしり疲れる作品はあるでしょうか。
    読み始める前のページの重たさ、そして気合いで読み続け、意地で読み終えました。
    ストーリーは世界で読まれるくらいの名作ですので、言うまでもなく素晴らしいです。
    罪と罰もそうですが、人間の感情をむき出しにできる文章は素晴らしいです。
    何が善で何が悪なのかも登場人物の目線で変わりますが、その切り替えもさすがでした。
    強いて言えば、ロシア人の名前が全然入ってこなくて、「こいつ誰だっけ?」が頻繁にありました。

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    2026年06月19日
  • カラマーゾフの兄弟(中)

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    ゾシマ長老の所が難しかった。
    でも神の話や考え方は面白かった。

    中巻は話がぐっと動くから上巻より面白い。
    ドミートリイやアリョーシャに比べるとイワンが影が薄いがこれから濃くなるのかもしれない。

    ペルホーチンがいい人で好き。



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    2026年04月12日
  • カラマーゾフの兄弟(上)

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    罪と罰を読んでいたから登場人物は把握出来た。ただ罪と罰に出てきた登場人物と同じ名前の登場人物が結構いて混乱する。それに同じ名前だけど別人?ってのが何人かいる。

    難しいのは、人間関係(主に恋愛面)だと思う。
    それを把握するのが難しかった。

    宗教の話は面白かった。
    スメルジャコフの神に対する考え方が好き。
    神を信じるか信じないか、何千年とか経っても答え出ない問答だよね。
    信じてた方が幸せに死ねるだろうなとは思うけど。

    難しくて断念する人がいると聞き心配だったけど今のところ読めるから安心した。

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    2026年04月04日
  • 人生論

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    トルストイズムに触れたくて読んでみたけど、個人的には読みやすかった!
    前半は眠くなることしばしば、、という感じだったが、後半慣れてくると章が細かく分かれており、分かりやすく論理が展開されていると思った。

    基本なるほどなーと素直に受け取りながら読めたけど、トルストイが説く「自己犠牲の愛」だけは共感できなかったな。
    これは自己犠牲に反発を覚える自分の人生経験があるからだと思うけど…彼が印税で稼いだお金を受け取らず奥さんと喧嘩したことを思い出した。

    聖書の再解釈ともいえる内容、極端に思える箇所があるかもしれない。けれど、彼が歩んだ人生を通して実感を伴ってたどり着いた思想の極致なのだろうと納得する

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    2026年03月09日
  • クロイツェル・ソナタ 悪魔

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    トルストイの転換点『人生論』と同年、1889年に『クロイツェル・ソナタ 悪魔』は書かれた小説。しかし、『悪魔』はトルストイの死後1911年に公開される。内容が私小説的色彩が強い作品だったのが理由と言われている。

    現代でも『クロイツェル・ソナタ 悪魔』はありそうな話ではある。浮気現場を目撃されて刃傷沙汰になり死人が出たり、元カノと別れられずにズルズルと...最後には家庭が崩壊し誰も幸せにはならないとか。人間のやっていることは昔から変わらないし、たぶんこれからも変わらないのかもしれないね。

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    2026年04月24日
  • クロイツェル・ソナタ 悪魔

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    ネタバレ

    望ましいのは絶対の純潔を続けることであり、徹底的に一夫一婦の原則を守り通すことがいいと考えているトルストイ。道楽は絶対許してはならないというメッセージ性が強い。
    「クロイツェル・ソナタ」嫉妬や思い込みが激しく、勢いで妻を殺してしまう。ベートーヴェンの作品だが何度か出てくる。
    「悪魔」すざまじい話…性欲っておそろしい。最後の結末はもうひとつ別のパターンもあって、エヴゲーニイはステパニーダを射殺したものがあるとのこと。どっちの結末も救いがない。だめだ。。トルストイ自身の実話も絡んでいるようだ。面白かった!

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    2025年10月14日
  • 人生論

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    ネタバレ

    人間の生命について曖昧な定義を明確にしようという発想が新鮮でした。人間の生命とは理性的な意識を持って自分ではなく他人の幸福のために生きること、また他人を平等に愛することであり、これにより生命は時間や空間とは離れ、死にすら臆すことがなくなる、というのが筆者の考えかと思います。
    筆者はこの精神を持つことで、死の恐怖すら超越できたのか…晩年の筆者の心情が純粋に気になりました。

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    2025年10月01日