杉浦日向子のレビュー一覧

  • 百日紅(下)

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    <内容>
    杉浦さんの本は知っていたが、先に映画を見てしまった。妹のネタはわずか1エピソードだったんだと知る。
    北斎とその娘お栄の話。怪談ネタを巧みに練り込んで、上々の作品でした。

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    2015年06月06日
  • 百日紅(下)

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    上巻でも書いたとおり、この漫画は文庫になると字が小さすぎて、少しでも暗いところでは、メガネをかけても台詞が読めない! そのため読めるシチュエーションが限られており、下巻も読み進めるのに苦労したが、どうにか読み終えた。何も考えず平積みになっているものをパッと上下巻買ってきたのだが、今後文庫サイズの漫画を買うときは気をつけよう。劇画タッチのアクションものの方が、文庫サイズになると迫力が薄れて良くないように思うが、実はそうでもなく、むしろこのような「静かな漫画」の方が、空気感や物語の間など、文庫になると失われるものが大きいように思う。この辺は映画と正反対で面白い。
    内容は面白いが、上巻と比べてもさら

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    2015年06月06日
  • 百日紅(上)

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    原恵一監督のアニメ映画がたいへん素晴らしかったので、原作の上下巻もすぐに大人買いしてきた。ところが読むのにひどく時間がかかった。理由は、文庫版のため台詞の文字が非常に小さいから。普通の文字で2mmm弱、ルビに至っては0.9mm。画数が多い漢字も多く、メガネをかけても暗いところでは台詞が読めない。そのため読めるのは、明るい場所でメガネをかけた場合に限られる。文庫版の漫画は他にも持っているが、ここまで字が小さくて読みにくいものは無い。
    しかし内容は面白い。杉浦日向子の作品を読むのは多分これが初めてだが、人気があるのも当然だと思う。絵はそれほど上手いと思わないが、絵の空白部分やコマとコマの間に深い余

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    2015年05月28日
  • 百日紅(下)

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    ネタバレ

    上下巻のコミックは、短いお話が何編も
    江戸情緒や、江戸っ子の気っぷの良さ
    なんとも言えない世界観
    小説を読むのと同じくらい時間をかけて読みました

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    2015年05月18日
  • 百日紅(上)

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    ネタバレ

    上下巻のコミックは、短いお話が何編も
    江戸情緒や、江戸っ子の気っぷの良さ
    なんとも言えない世界観
    小説を読むのと同じくらい時間をかけて読みました

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    2015年05月18日
  • 百日紅(下)

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    ネタバレ

    アゴが恋している初五郎と相合傘。
    肩が濡れるだろとぐいっと引き寄せられて、
    何の匂い……髪油……?
    やたけたな気分で蔭間茶屋へ。
    この挿話が好きだ。
    お栄はほんとうにいい顔をしている。

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    2014年12月13日
  • 百日紅(上)

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    犬と人間と鳥は別々の景色を見ている……
    そうさ 俺ァ自在に景色を見てえのよ
    人間の目玉だけじゃ物足りねえ

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    2014年12月13日
  • 百日紅(上)

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    人情話有り色恋話有りと久々に面白いマンガに出会った。
    歴史物とかちょっと不思議な話が好きな人はハマると思います。

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    2014年07月11日
  • 新装版 東京イワシ頭

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    杉浦日向子さんの突撃レポーターといったイラスト入りの取材記です。イワシ頭という表現はイワシの頭も信心からという言葉からですが、東京中のあらゆるゲテモノ的なもの、迷信、怪しげな場所、オカルト、まじない、占い、ある意味パワースポット・・人間の内に潜む欲望、願望などを吸い取るところは必ずあると20箇所を超える取材の顛末記を読んでつくづく思いました。
    大抵の怪しげな商売には金銭的にもかなり高額な代金が付いて回るのに成り立つところが不可思議であり、興味深々な訳なのですが、普通おいそれとは覗けません。今回と同行した妙齢の女性「ポアール」さんはそれらの場所へ果敢に出動、身体を張った体験記となっています。

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    2014年05月31日
  • 新装版 東京イワシ頭

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    杉浦日向子の東京イワシ頭を読みました。

    杉浦日向子が講談社の新人編集者ポワールといっしょに流行迷信(イワシの頭も信心から)を取材するというエッセイでした。
    新興宗教のようなもの、占い師のようなもの、エステ、ギャンブル、人面魚、ストリップ、げてもの料理、と言ったいろいろな人物や団体を取材して絵付きのエッセイとしてまとめられています。
    結構どぎつい取材もあったようですが、杉浦日向子らしい風俗を描く視点でまとめられているので、安心して読むことが出来ます。

    書かれたのは1996年のようで、ネタが15年前なので、今読んでみると結構懐かしく感じました。

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    2014年05月07日
  • YASUJI東京

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    主人公の女の子が東京のビル群を見てお墓と似ているというのが何とも不気味。戦争、地震、荒野になった東京は何度も復興して新しい街を作ってきた。杉浦さんが描いた当時よりさらに高層ビルが乱立する街をみて、また荒野になるのだろうかと恐れてしまう。安治の描いた東京が何か予知的なものを感じさせている様な気がするのは気のせいか。

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    2013年11月10日
  • 新装版 呑々草子

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    『東京イワシ頭』に続くシリーズ第2弾。
    これに『入浴の女王』を加えて、シリーズ3部作となりました。


    楽しい、ほんと、楽しめる体験話。
    気が向くままの、のんびり旅行、体験。
    ポアール嬢との会話もなんかいい。

    杉浦日向子さんが、あんまりにも活き活きとしているのでうれしくなってきます。

    同行のポ嬢は、今頃何しているんでしょう。
    講談社の編集者でいることを祈ります。
    できたら、杉浦さんとのこと、何かに書いていてくれるとうれしいんですが。

    杉浦日向子さん、ほんと素敵な作家さんだったと思います。

    でも、ほんとに、杉浦さんもポ嬢もよく呑むねえ~。
    感心です。

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    2013年05月07日
  • 新装版 東京イワシ頭

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    おもしろかった。
    杉浦日向子が、東京の1996年ころの怪しい文化を実体験しながら文章にしたもの。
    あのころの日本の、怪しさを満喫できる。

    今の日本も怪しいけれど。

    あの頃の怪しさは、世紀末に向かう時期の怪しさとでもいえるのかな、ちょっと、怪人20面相、小林少年といった、昭和初期のころのような、セピア色を感じてしまうのは私だけだろうか?

    同行していた担当編集者の≪ポ≫さんは、今頃、講談社の、お偉いさんになったかなあ?
    とてもかわいいというか、きれいなというか、魅力的な女の子ってイメージだったけれど。

    あの時の≪ポ≫です。って、出てきてほしい気がする。

    にしても、杉浦日向

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    2013年05月04日
  • 新装版 入浴の女王

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    新装版です。

    杉浦さんが今、この世にいて、同じような旅ものとか、訪ねものとかしていたら、どんなだったかなぁ。

    楽しい気分になれる、ほんと、ゆったりとした気分になれるいい1冊です。

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    2013年05月04日
  • その日ぐらし

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    後半は付いて行けないような話になってるけど、前半はほんとにおもしろい。自分の人生観が変わる。気楽に生きるってこういうことなのかと、目が覚める。

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    2013年03月12日
  • 百日紅(下)

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    其の十六「火焔」~其の三十「山童」=元のコミックス2巻後半+3巻+α収録。
    其の二十「離魂病」以降は初読。
    北斎&お栄父娘がメインじゃない話が多くなり、怪談調に。
    ちょっと絵の雰囲気が変化した印象。
    でも、つるりとして艶めかしく、これもまた好き。
    北斎の末娘のエピソード、其の二十八「野分」が切ない。

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    2022年09月01日
  • 百日紅(上)

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    昔、実業之日本社から出ていたコミックス2巻まで買って読んでいたが、
    恐らく引っ越しの際、うっかり間違って処分。
    最近、改めて読みたくなって、文庫上下巻を購入。
    上巻は其の一「番町の生首」~其の十五「春浅し」=元の1巻+2巻の半分まで。
    天才絵師・葛飾北斎と、後妻の娘で同じく浮世絵師となった、お栄、
    及び、北斎の弟子たちや、その他、周辺の人々、すなわち江戸の庶民たちの物語。
    みんな悩みながらも溌剌として、よく働き、笑い、食べる。
    狭くて小汚い家で父娘と居候の三人が銘々絵筆を走らせ、せっせと仕事する様は、
    むさ苦しいけどカッコイイ。

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    2022年09月01日
  • 新装版 呑々草子

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    「呑々は、雑文中の雑文を目指すもので、起承もなければ転結もなし。いつでも単なる思い付き。ちっちゃなネタで、たっぷり無駄口」という日向子の言葉通り、軽妙そのものの珍道中体験記です。

     >  わしのてのひらの生命線は、生まれつき、とても短い。
     >  左右とも、てのひらの真ん中のくぼみ辺りで、すっと消えてなくなる。
     > おまけに、テの形のシワは、三本みな薄くて鎖状だ。
     > 家族や友人のシワは、誰のを見ても、クッキリ筋の通った
     > 長いシワを刻んでいる。
     >
     > たかが、手のシワ。


    これを書いた当時すでに、骨髄移植以外にない疾患を患っ

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    2012年09月30日
  • 百日紅(下)

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    強い風が吹き抜ける時、命の尽きるを知るって話が切なかったなぁ。お栄さんみたいに飄々と見せて強くかわいらしく生きたい。

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    2012年08月15日
  • 新装版 東京イワシ頭

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    バブルでござる。

    杉浦さんの軽妙な語り口調を彷彿とさせる文章で、
    言っちゃ悪いがだいぶ腐ったバブル時代のヘンテコ怪しげあれやこれや。
    思わず噴き出すこと数回。
    二重の意味で楽しい本でありました。

    ヅカの回は、当時どっぷりハマっていた側ですので
    かえって面白く読みました。
    あの公演を生でご覧になったとは羨ましい。

    今となっては過ぎ去ったあの時代に感慨深くすらなる
    何度も読みたいエッセイです。
    新装他2作品も今後読もうと思います。

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    2012年07月19日