杉浦日向子のレビュー一覧

  • 東のエデン

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    収録されている「閑中忙あり」シリーズが楽しいです。明治初期の世の中を飄々と生きる書生たち。ぜひNHKあたりでドラマ化してもらいたいものです。らしゃめんの殿に対する想いがせつない。ヨーソロ ニッポン!

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    2011年11月25日
  • 合葬

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    幕末の幕軍側についた彰義隊の少年たちの漫画です。戦争漫画だからと言って、ことさら煽るような描き方ではなく、淡々と物語は進みます。ラスト近く、見開きの青空の美しいこと。泣きました。時代の変革期に犠牲が出てしまうのを「仕方ない」と片付ける世の中になってほしくないと思いました。名作です。

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    2011年11月25日
  • 合葬

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    少年達弱々しく情けなく艶かしい。日曜日の日本。淡々としているのに時々はっとさせる絵がほんと、すごい。強く憧れる。

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    2010年12月27日
  • とんでもねえ野郎

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    主人公の桃園彦次郎は確かに「とんでもねえ野郎」のようです。端から見てる分には楽しいですが、知り合いになるにはちょっと躊躇しちゃう…そんな人です(^-^;;A。

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    2009年11月13日
  • とんでもねえ野郎

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    主人公は貧乏道場の道場主・桃園彦次郎。
    友人に酒をたかり、決闘をすっぽかし、鰻を食い逃げし、知人を謀って酒を飲み、まつたけをドロボウし、郭で無料で豪遊し、他人を騙して酒にありつく。武士の風上にも置けない男、まさに「とんでもねぇ野郎」。
    そんな愛すべき小悪党と彼の妻、幼友達ほか、愉快な仲間たちの短編漫画集。
    杉浦日向子の本のうち、もっとも気楽に読める一冊。

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    2018年09月02日
  • 合葬

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    いわずとしれたデビュー作。若干BLっぽい趣向も感じるけど、20台前半でこの深奥な描写はありえない。これを読むと、全ての歴史漫画を見る目が変わってしまう。
    なんていうか、フランスの歴史映画の視点に似ている気がする。時代背景より前に、その固有の人間がとことんリアルに浮かび上がる感じ。影義隊は「陽だまりの樹」(手塚治虫)にリンク。

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    2009年10月04日
  • とんでもねえ野郎

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    江戸もの。
    主人公の開いている道場は子供ばかりでほぼ託児所だし、決闘を挑まれようものならこずるい手でサッサと逃げる(弱いから)。
    ひょうひょうとしててダメな大人なんだけど憎めない。
    面白かった。

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    2009年10月04日
  • とんでもねえ野郎

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    「浮世絵漫画」というか江戸マンガの杉浦日向子さん作品。
    江戸の下町道場主の主人公のあっけらかんとした、とんでもぶりがなかなかの傑作。

    ご新造さんや、お人よしの幼馴染の与力、犬に、吉原の呼び込みまで、みんな手玉にとったり取られたり。からりとして痛快。
    読みきりタイプで、どこを読んでも丁寧な細やかさと時代考証あり。
    「風流江戸雀」などと作風や雰囲気などが似ているもの。

    出版年月日等1995.7
    NDC(8版)    726.1
    【江戸・マンガ】

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    2012年01月28日
  • とんでもねえ野郎

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    決して強くはない。決してヒーローではない。
    けれど確固たる信念と正義の心…を持っているわけでもない。
    ろくでもない男のろくでもない生活。

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    2009年10月04日
  • とんでもねえ野郎

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    先生の作品の中でもダントツに明るくってほのぼのしてて大好きです。もっと脚光浴びてもいいのにとか思ってしまいますね(笑)

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    2009年10月04日
  • 東のエデン

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    ホームシックにかかった誰かが「ホーム・スイートホーム」を口ずさんでいる。----いや
    振り返るとガイドが微笑んでいた。親切なガイドは僕の感傷に伴奏までつけてくれるのだ。

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    2009年10月04日
  • ニッポニア・ニッポン

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    「ありがとうござんす!! 八十両の夢とっくりと見いした!」
    大門に立って出られるんだなあって思ったら
    ふっと気が軽くなってあっちもこっともイッソ同じような心地がして。

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    2009年10月04日
  • ゑひもせす

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    「「袖もぎ様」とは恐れ入ったな。」
    「学問所へ行くのに朝夕通るが 全く知らなかった。」
    「ばかだな。朝夕あすこを通るから袖なんかもがれるんだ。」
    「え!?」
    「お前の袖に墨がついていたということさ。」

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    2009年10月04日
  • ニッポニア・ニッポン

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    明治初年の青年たち。解剖実習を脱落したひよわな医学生君が、深夜の校舎でレンズの割れた眼鏡のまま、ナースのマリエに珈琲にごちそうになるところがよい。

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    2009年10月04日
  • 二つ枕

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    廓の話を集めた短編集。ひっそりと趣のある話、あっけらかんとした話など、様々です。おいらんと通人が、追いかけて、はぐらかして、の掛け合いの会話を長々とする場面が多くて、野暮な私には手の届かない世界です。廓の話と思うと物悲しい気持ちが入りますが、これもまた江戸の一面なのかなと思います。

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    2026年10月03日
  • ゑひもせす

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    杉浦さんらしい趣のある短編集です。本のタイトル、ゑひもせす、は、酔いもせず。思わず酔ってしまいそうな素敵な江戸の空気も、はるかな年月のかなた。それで、酔いもせず、なのでしょうか。
    最初の話、袖もぎ様、は最後の寂しげなシーンに余韻を感じさせるとても良い話です。最後の、吉良供養、は、赤穂討ち入りを吉良家の側から見た話。これも美談の裏側の敗者と犠牲者に光を当てています。その間のたくさんの話も、それぞれに江戸の風情と趣を活き活きと、または、静かに感じさせて、胸が満たされるようです。
    ただ、若い頃は気にならなかった小さな活字が歳をとると見づらい。こればっかりは、本の味わいとは別の意味で年月を感じて物寂しい思いでした(笑)。

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    2026年10月01日
  • 百日紅(下)

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    ひとつひとつの話に余韻があって何とも言えない趣です。
    本当に、作者の杉浦さんの早逝が惜しまれてなりません。

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    2026年09月21日
  • 百日紅(上)

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    何年ぶりかで読みましたが、やはり「良いものは良い」です。30数年前の大学生時代から勝手に愛してやまなかった杉浦日向子さんの代表作です。
    杉浦さんの作品からは江戸時代への深い愛情がそのまま登場人物ひとりひとりへの愛情につながっているのが感じられて、読んでいて心打たれる暖かさを感じます。
    百日紅を読むまで知らなかった北斎の娘のお栄さんのイメージは、この作品のイメージから形作られていて、たとえばそれが葛飾応為=お栄さんの代表作と言われる「吉原格子先之図」を見るときのイメージにも投影されます。そういう意味では、杉浦さんの作ったイメージが今の私が世界を見るイメージの一部を形作っているようで、でもそれは悪くことのように思えます。
    何を言っているのか分かりにくいかもしれませんが、そのくらい良い作品だということです。

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    2026年09月21日
  • ニッポニア・ニッポン

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    杉浦日向子さんの短編漫画集。江戸から明治の初めにかけての話が集められています。
    ゆったりした時の流れを感じさせる話、ままならない中で懸命に生きる人たちの話、人知を超えた不思議が普通に信じられていた江戸時代らしい話など、得も言われぬ雰囲気をまとった短編集です。
    杉浦さんの作品は、この本に限らず江戸時代への親愛と愛惜の情にあふれていて、若くして亡くなってしまったのが本当に惜しまれます。

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    2026年05月24日
  • 合葬

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    絵がかっこいい。すっきりとしたシンプルな線で描かれているのがとても良かった。
    薄命だった。

    大きな時世の波に飲まれた少年たちが主人公。
    有名な歴史上の人物とかではなく、若さ故に熱と信念に浮かされ、ただただ渦中に飛び込んでいった人たち。というのが刺さった。当然だけど、その時代を色んなことを考えて生きていた人たちがいるというのを感じられる。

    最後、友人を弔った後、田んぼを駆けていくシーンが良かった。生命。

    あとがきにあった江戸時代・近世は"日曜日"であり、近代・明治維新は“月曜日の夜明け”だと例えているのがとてもとても良かった。

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    2026年04月27日