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北斎、お栄、英泉、国直……奔放な絵師たちが闊歩する江戸の街。淡々とした明るさと幻想が織りなす傑作。単行本未収録(全集版のみ所収)の「夜長」「山童」を収録。
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「おーい、応為」
2025年10月17日公開 出演:長澤まさみ、髙橋海人、大谷亮平
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1~2件目 / 2件
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Posted by ブクログ
下巻まで読んで、どんな漫画なのかやっと理解できたかも。 大変味わい深い作品。江戸の理不尽さや親切、愛憎をあっさり描いているのがよかった。 現代人の方がジメジメしている。今の時代の価値観と比べるのも面白い。 応為の火事好きの話や、色気のある絵を描くために女と遊ぶ話、家族の話など、応為の機微に触れられた...続きを読む下巻。 江戸の風情が嫌味なくさらりと描いてあり、漫画らしく一コマが目に焼きつくということも多かった。説明ではなく絵で語る。 火事を見にいくとか、死体を見たいとか、今だと確実に不謹慎だと言われることも、特別非難されることがなかった時代。そのぶん、理不尽もたくさんあっただろうけど、自由さを感じた。 やっぱりXやなんかで無関係な第三者が問題発言のその言葉一つを持って集中砲火する現代って、なんか不自由だなと思う。 自分も火を見るのが結構好きなので、応為の火事が好きという気持ちはそれなりに共感できる。 でも、現代だと必要以上に危険視される趣味になるだろうな。 追い剥ぎに合う話も印象的。 冬の寒い時期に必死に追い剥ぎをする男に、特に困った様子もなく衣服を差し出すシーンがなぜか目に焼きついた。 この漫画で北斎や応為、英泉を知るというのはなく、あくまでも画家を生業とした彼らの人間らしいやりとりがメインの漫画だったのだけど、シーンからシーンに映るときの絵画的な表現も印象的だった。 下巻で終わりなのが勿体ない。
漫画だけれど本棚に入れる。 昔、読んだ気もするが、その頃は響かなかったのだろう、記憶がない。今読むと、これはもうぴたりと心にはまって、味わいもまた格別だった。 お栄と北斎の小説は朝井まかてさんの『眩』 (くらら) で読んでいて、のちに宮崎あおいさんでドラマにもなった。そのお栄は、気の強い、凛とした...続きを読むイメージだった。ここにいるお栄さんはもう少したおやかで、自分の画風に悩んだり、ほのかに恋心を抱いたりもする。結婚していたこともあるらしいが、そのことは描かれておらず、それ以前の話のようだ。 北斎とお栄の他に、歌川派の絵師なのに、なぜか北斎の家に居候している善次郎という男がいる。お栄からはへたくそ呼ばわりされて、絵の腕は今ひとつだが、春画は人気があるようだ。北斎が家に置いているのだから何か見どころがあるのかもしれない。女好きの、この男がいることで物語が膨らむ。ちなみに、お栄からは男と意識されていない。善次郎が拾ってきた犬も同居している。 実在の絵師や、実際にあったエピソードもあるし、北斎以外の、お栄の家族も出てくる。妖怪、怪異を交えたエピソードもある。江戸の暮らしや言葉遣いも忠実で、北斎の長屋の散らかり方もリアル(笑)杉浦日向子さんの描く江戸は基本的には平和で、読んでいて安心感がある。
江戸の町に雨が降る。 雨の勢いや、漂う匂いや、音まで伝わってくる。 その中、北斎やお栄が生きている。 幽玄の世界との境界を時折越え、それらを絵に表す二人の天才は、世界をどのように捉えていたのだろう。少なくとも論理的に、知的に、とは真逆の、矛盾をそのまま捉えるような生き方だったのではないかと思う。 ...続きを読む漫画というものでしか表せないものもある、という当たり前の事を知らせてくれたすごい作品だった。
とんでもない作品に出会ってしまった。 杉浦日向子というお人は、時代が違えば浮世絵師になっておられたのだろうな。 生き生きとしたお江戸は魅力的だし、明るい逞しさの中に見え隠れする妖しさが、怖いような愛しいような…
下巻はもっぱら不思議な話が多いなか、お栄が絵について悩んで、男娼を買いに行く話がひときわ面白い。 劣等感とか、どうにもならない諸々とかを描ききっていると思う。 杉浦日向子、安心して「天才」と呼べる天才である。
葛飾北斎、その娘のお栄らを主役に据えた、江戸情緒あふれる短編漫画集。 個人的に好きだったものをいくつか挙げてみる。 「番町の生首」(其の一)は、武家の娘の悲恋だが、いかにも実際にあった事件を下敷きにしていそうである。「龍」(其の五)はタッチの異なる絵を組み合わせて、現世と妖しい世界を行ったり来たり...続きを読むする様に目眩がするようだ。「女弟子」(其の八)はスッポンの怪しさと女の妖艶すぎる美しさがもの凄いほど。「四万六千日」(其の十一)は江戸情緒漂う、ちょっといい話である(以上、上巻)。 「女罰」(其の十七)は、かわいらしい怪異譚。「離魂病」(其の二十)は中国の怪談が元である。「美女」(其の二十三)もいかにも中国の怪談を彷彿とさせる。こちらは寂寥感が印象的である。「因果娘」(其の二十四)は美しい娘にとりついて離れないものがある奇妙な話。「山童」(其の三十)は神隠しの話である(以上、下巻)。 中国の怪談や遠野物語、馬琴の伝奇小説を思わせる奇譚もあり、不思議な味わいである。 作者の分身であるようなお栄もよいが、北斎の「食えない親爺」っぷりもよい。 全30話を収めるが、いずれも短編であることもあり、さらに新たな話が加わってもまったく不思議ではない。だからこの作品は未完である、と思ってもよいのかもしれない。 北斎もそして杉浦日向子も、三千世界のどこかで、あやかしたちと渡り合いながら、今でもあれやこれやと絵を描き散らしているのかもしれない。 そう、散れば咲き、散れば咲きする百日紅のように。
上巻も良い話ばかりだったが個人的に下巻の方が好き。 全部説明しないで読者に想像させる楽しみを残しておいてくれる面白い話ばかり。 一話完結なのでどの話から読んでもいい 映画化もするらしく楽しみ
粋でした。 大きな起伏のあるストーリーではない故なのか、ふとした瞬間の台詞や絵が急に心に刺さります。 これは代替の利かない名作!
タイムマシンでこの時代のこの時を覗き見しているような、感覚です。現代で使う「ゆるさ」とはちょっと違う「ゆるさ」がこの時代では流れていた、と感じることのできる希少なマンガです。 最近見た「歌川国芳」の感覚にも通じます。 知るのが遅すぎた・・・。
107冊目『百日紅(下)』(杉浦日向子 著、1996年12月、筑摩書房) 浮世絵師たちの群像絵巻、ここに完結。86年3月〜88年1月に発表された15作を収録。 夢と現の狭間を揺蕩うような幻想的な短編が並ぶ。同時に人々の生活感も見事に活写されており、本当に江戸の町を覗き見ているような気持ちになる。 ク...続きを読むライマックスのない漫画なので、描こうと思えばいくらでも描けたはず。もっと続きを読んでみたかった。 〈いっちゃったよ〉
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