あらすじ
江戸蒟蒻島「真武館」の道場主、桃園彦次郎はとんでもねえ野郎だ! 借金ふみ倒し、無銭飲食、遊廓泊りの朝帰り、……日々是やりたい放題。それでも妻の若菜はいつもニコニコと道場で子供達に剣術を教えている。時は幕末、しかしこの男にはな~んにも関係ない。起承転々、桃園彦次郎放蕩控。【対談:杉浦日向子・久住昌之氏】
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ゆるくておかしいお江戸漫画。
主人公の桃園彦次郎は、ワリィ事坊主のまま大人になったようなやりたい放題の「とんでもねえ野郎」だけれども、なんだか憎めない。
妻の若菜も、そんな彦次郎を微笑ましく思っているようで、なんとも良い夫婦だった。
登場人物皆に、愛嬌があって癒される。
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主人公の桃園彦次郎は確かに「とんでもねえ野郎」のようです。端から見てる分には楽しいですが、知り合いになるにはちょっと躊躇しちゃう…そんな人です(^-^;;A。
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主人公は貧乏道場の道場主・桃園彦次郎。
友人に酒をたかり、決闘をすっぽかし、鰻を食い逃げし、知人を謀って酒を飲み、まつたけをドロボウし、郭で無料で豪遊し、他人を騙して酒にありつく。武士の風上にも置けない男、まさに「とんでもねぇ野郎」。
そんな愛すべき小悪党と彼の妻、幼友達ほか、愉快な仲間たちの短編漫画集。
杉浦日向子の本のうち、もっとも気楽に読める一冊。
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江戸もの。
主人公の開いている道場は子供ばかりでほぼ託児所だし、決闘を挑まれようものならこずるい手でサッサと逃げる(弱いから)。
ひょうひょうとしててダメな大人なんだけど憎めない。
面白かった。
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「浮世絵漫画」というか江戸マンガの杉浦日向子さん作品。
江戸の下町道場主の主人公のあっけらかんとした、とんでもぶりがなかなかの傑作。
ご新造さんや、お人よしの幼馴染の与力、犬に、吉原の呼び込みまで、みんな手玉にとったり取られたり。からりとして痛快。
読みきりタイプで、どこを読んでも丁寧な細やかさと時代考証あり。
「風流江戸雀」などと作風や雰囲気などが似ているもの。
出版年月日等1995.7
NDC(8版) 726.1
【江戸・マンガ】
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本当にとんでもねえ野郎なんだけど、憎めない。今の時代だったら何度も捕まってしまうような野郎だけど、江戸時代にはこんな感じでも許される柔らかさがあったのかな。
何かを伝えたいとか、教訓的とは真逆の、なんのことはない話ばかりなのに、読み終えるとなんだか楽しい。
朗らかな晴れの日のようなお話たちだった。
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98冊目『とんでもねえ野郎』(杉浦日向子 著、1995年7月、筑摩書房)
幕末期の蒟蒻島(中央区新川)を舞台に、グータラで遊び人な”とんでもねえ野郎”、桃園彦次郎が繰り広げるお江戸コメディ。
上質な日本酒のようにスルスルと体の内に入ってくる、片意地の張らないお気楽なマンガ。しかし、リアリティのある時代考証と繊細な人情の機微の描かれ方は流石。名人・杉浦日向子の技が冴える、ユーモアとインテリジェンスに満ちた名作。杉浦日向子×久住昌之(『孤独のグルメ』他)の対談も収録。
〈旦那様! 鰯雲が あんなに……〉
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時代は幕末
開発のために造られた女郎屋が、一応道場になり、そこへなんかとんでもねぇ野郎が住みついてゐる。
ポルタアガイストの関係、衒ひの無さ加減がよい。
後の対談での、おに―たんの相手をさせられる杉浦日向子様のエピソードが頭の中を駆け巡る。
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タイトルどうりとんでもない野郎の話です。
こんな奴居たら絶対関わりたくない!と言いたいところだけど憎めない、良い奴なんです。
大恩寺何かはだから友達を辞められないんだと思うんですよね、
でも何よりとんでもないのは後書の杉浦さんの幼少時代だと思う…
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痛快でとても面白い。杉浦作品にがてな人にもあっさり楽しく読めちゃうだろう。手触りとしては『赤兵衛』(黒鉄ヒロシ)とかに近いか。や、ギャグマンガではないんだけど、コメディ。
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杉浦作品史上(自分がこれまで読んできたものに限るが)最高の作品ではなかろうか。いい男だね。全然とんでもなくないと思うよ、あたしは。むしろこんな男がいたら、あたしが女だったら惚れるね。大恩寺がこれまたいいキャラしてる。。(06/4/10)
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あと五年もすれば明治維新、という幕末の江戸を描いた連作集。
江戸蒟蒻島「真武館」の道場主・桃園彦次郎を主人公に、そのでたらめな生活ぶりを描く作品。
美人奥さんの若菜さんが良いです。油断をしていると竹刀ではたかれますが。
軽いタッチで描かれた、親しみやすい作品です。
粋な江戸人の生活を楽しみたい方は是非。
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杉浦日向子さん「とんでもねえ野郎」、1995.7発行の漫画です。江戸「真武館」という道場、もとは女郎屋を改造した道場。主は桃園彦次郎、妻は若菜。門弟は近所の子供たち7人、ほとんど託児所w。でも、若菜はとても強いのです(^-^)
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幕末。
彦次郎が酒と食と女に放蕩する、友人が巻き込まれる、妻はにこにこと見守っている、
という何も起こらない与太話。
作者の叙情は抑えられ、小話がただ続くのみ。
ぬるま湯のような空気が心地よい。
彦次郎にだまされても誰も「怒らない」というところがポイントだと思う。
気分を緩めたいときに読んだらよさそう。