あらすじ
銭湯は町の味噌汁。生まれたばかりの赤子から明日お迎えの隠居までひとつ湯の中、いいだしが出よう筈。日本全国の銭湯を訪ね地元女性の赤裸々を観察し、湯上がりに地元男性と酌み交わす、われこそは入浴の女王。裸の群れに裸で飛び込み、町の素顔を賞味する爆笑珍体験イラストエッセイ三部作、堂々完結。
...続きを読む感情タグBEST3
Posted by ブクログ
各地の銭湯を浴び、地元の人と酒を酌み交わす、ただそれだけなのに、そこには極上のコミュニケーションがありました。
やっぱり、化粧を落とし、銭湯に浸かりリラックスすると素に戻るのでしょうね。
酷いニュースが多い中、こういう本を読むと、人間ってまだまだ捨てたもんじゃないなぁと思います。
もちろん、日向子サンの軽妙な語り口があってこその本です。
Posted by ブクログ
新装版です。
杉浦さんが今、この世にいて、同じような旅ものとか、訪ねものとかしていたら、どんなだったかなぁ。
楽しい気分になれる、ほんと、ゆったりとした気分になれるいい1冊です。
Posted by ブクログ
49冊目『新装版 入浴の女王』(杉浦日向子 著、2012年7月、講談社)
日本各地の公衆浴場に浸かり、その地の人々と酒を飲み交わす事により「町の顔」を観察するというエッセイ。1998年に刊行されたものの新装版であり、書かれたのは1993〜95年の間だと思われる。
風呂を「汁」、出会う人々を「具」に喩えてそれぞれの有様を活写していく、著者らしいユニークな内容。江戸を愛するがあまり、名古屋や京都への風当たりが強いのはご愛嬌。
〈「湯は語るものにはあらじ、つかるものなり」あなかしこ〉