Posted by ブクログ
2012年09月30日
「呑々は、雑文中の雑文を目指すもので、起承もなければ転結もなし。いつでも単なる思い付き。ちっちゃなネタで、たっぷり無駄口」という日向子の言葉通り、軽妙そのものの珍道中体験記です。
> わしのてのひらの生命線は、生まれつき、とても短い。
> 左右とも、てのひらの真ん中のくぼみ...続きを読む辺りで、すっと消えてなくなる。
> おまけに、テの形のシワは、三本みな薄くて鎖状だ。
> 家族や友人のシワは、誰のを見ても、クッキリ筋の通った
> 長いシワを刻んでいる。
>
> たかが、手のシワ。
これを書いた当時すでに、骨髄移植以外にない疾患を患っていることを本人は知っていました。
そんなことを思いながら読むとまた、違った味わいがある本です。
それにしても、文庫本の表紙はなんだよー。
内容と全然関係ないではないか。
人目を引けばよいのか(ということで-1点)。 ><