入江真佐子のレビュー一覧

  • 霧のなかの子 行き場を失った子どもたちの物語

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    表紙の絵も好き、内容も大好き、でかなり読んでいたが、これだけまだ読んでいなかった…と思い、久々に借りる。一時没頭して読んでいたのに、数年たつと本の好みが変わったのか、今ひとつ進まない…。重すぎる状況の中で見えてくる真実。

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    2024年02月14日
  • タイガーと呼ばれた子 愛に飢えたある少女の物語〔新版〕

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    ネタバレ

    実話。母親に高速道路で捨てられ6歳で殺人未遂をした少女シーラと教師トリイ。
    シーラという子の続編なので先にそちらを読んだほうが良かったかも。
    シーラの叫び、心中を考えると、辛いなんて言葉では言い表せない。

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    2024年02月04日
  • わたしたちが孤児だったころ

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    カズオ・イシグロの作品で初めて読んだもの。全部繋がってはいるけど、長かった。ジャンルをつけがたい不思議な作品。かなり読み進めて、ようやく物語が動き出した感があり、どこか欠けてもダメなんだろうけどやっぱり長かったなという印象。とにかく主人公のクリストファーにいらいらしてしまう。人間らしい作品。みんな思い込みで生きてるよな、いいわけいいながら生きてるよなを、突きつけられた。

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    2023年11月23日
  • うそをつく子 助けを求められなかった少女の物語

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    望まれずに生まれてきたがために、愛情を受けることなく幼少期を過ごし、子どもらしからぬ嘘をつくことでしか生きていられなかったジェシー。心底同情したくなる一方で、こちらの信頼を損ねるような態度と出来事が続きまくったら、愛情を注ぎ続けることは困難になりそう。諦めることなく心を砕き続けた筆者には脱帽。ジェシーの嘘で人生の一時期冤罪を背負わざるを得なくなったジェームスがその後立ち直っていることを心から願う。そして、ジェシー自身が、嘘をつくことなく今生きているのかどうか気になる。負の連鎖が生まれていないことを切に祈りたくなる。

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    2023年08月12日
  • わたしたちが孤児だったころ

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    ネタバレ

    『日の名残り』『わたしを離さないで』の著者、カズオ・イシグロ氏の作品。

    10歳で両親が謎の失踪を遂げた主人公クリストファー・バンクスは、成長し名探偵としての名声を獲得した後、両親の失踪事件を解決するために立ち上がります。

    あらすじからすると探偵小説のようですが、探偵小説ではありません。しかし前半は美しい文章と、過去の回想から浮かびあがる様々な事実にワクワクです。

    …が、後半は突如として支離滅裂な行動を繰り返す主人公、品のない使い古されたチープな不幸、ありきたりで悲惨な結末にかなりうんざり。(世の中とはそういうもの、という作者のメッセージ!?)

    『わたしたちが孤児だったころ』の「わたした

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    2023年05月16日
  • シーラという子 虐待されたある少女の物語〔新版〕

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    読んでいて辛いページもあった。ただ、本当に現実に起きていたこと。筆者も子供の姿はもちろん、自身の気持ちもリアルに描かれていて共感する場面が多くあった。他にもシリーズがあるみたい。読むかどうかは今のところ未定。

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    2023年03月23日
  • よその子  見放された子どもたちの物語

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    感想
    生徒と教育者の協力。上からの教育は行われない。苦労を共有し乗り越える方法を考える。誰かと生活したことが無い子に。優しさをおすそ分け。

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    2023年03月22日
  • 機械じかけの猫(上)

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    トリイのフィクションは別の作品も読みましたが、これを読んでトリイにはまだまだ深い世界を持った方なんだなあと思いました。ちょっととっつきにくい部分もあったけど、謎めいていてそれもまた良いです。後半が気になります。

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    2023年03月02日
  • ひまわりの森

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    トリイのフィクションはこれが初読みでした。ノンフィクションのものとは雰囲気も違いびっくりしましたが、外国のティーンエイジャーが主人公の小説は結構好きなので良かったです。思春期の気持ちをこんなに繊細に描けるトリイは、先生としてだけでなく、小説家としてもかなり秀でている方だと改めて感じました。

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    2023年01月27日
  • シーラという子

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    2022.10.18
    何で神様は彼女にこんな試練を与えるのか…
    という環境にいる女の子の急成長から目が離せませんでした。
    その勇敢な姿がとても胸をうちます。
    幸せになってほしい。

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    2022年10月18日
  • わたしたちが孤児だったころ

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    子どもの頃思ってた事。母親がかけっこで自分を追い越してちょっと不機嫌になるところとか、どうしてこんな風に綺麗に思い出せるんだろう。イシグロの繊細で、今感じたばかりのような感情の描写が好きだ。

    非常にヘビーな内容。命懸けで戦地を彷徨うシーンは、後ろから闇が追いかけてくるのに走っても走っても進まない悪夢のよう。時空がぐにゃりと曲がった表現が上手いなぁと改めて思う。

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    2022年07月27日
  • うそをつく子 助けを求められなかった少女の物語

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    トリイ・ヘイデンのノンフィクション。
    『シーラという子』ほどの衝撃はなかった。自分が大人になったからかも。

    日常的に嘘をつき、常に会話の主導権をにぎろうとする少女に、トリイが根気よく付き合い、彼女が言えなかったことを言えるように導いてゆく話。トリイと少女のやりとりが、長々と、詳細に書かれている。読んでいるだけで疲れるのだが、ノンフィクションならではだと思った。

    個人的にはイギリスの紅茶とお菓子の文化に触れられる点が良かった。ボランティア先の施設、少女の実家、里親先に至るまで必ずお茶が出てくる。添えられている菓子がビスケットだったり、ティーケーキだったり、チョコだったりするが、本当に日常的に

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    2022年07月16日
  • シーラという子 虐待されたある少女の物語〔新版〕

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    忍耐、感情、はけ口
    知らない、やり返すことからいろいろな感情をもちお互いを信じて尊重する、それはとても大切なことだと思いました

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    2022年03月10日
  • わたしたちが孤児だったころ

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    カズオ・イシグロさんの本はこれで3冊目。どれも一回読んだだけでは真意にたどり着けた気がしない、そんな底なし感がある。
    この本は少年の頃、両親と引き裂かれた主人公が探偵となり、再会を果たすべく戦火の故郷を傷だらけになりながら彷徨う話だが、結局僕はどこで入り込んで良いのか分からなかった。面白くない、という意味ではなく、隙がない、そんな感じ。
    入り込みどころを探ってるうちに、急激に話がエンディングに向かって進行していく。そしてまたいつから読み返そう、そう思わせて終わっていく。前に読んだ2冊も同じように感じたことを思い出してしまった。
    自分の読解力のなさ、歴史に対する知識のなさ、それが本当に腹ただしい

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    2021年05月05日
  • わたしたちが孤児だったころ

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    6年ぶりの新作『クララとお日さま』も話題のカズオ・イシグロ、2000年の作品。長編第5作にあたり、このあとが2005年の『わたしを離さないで』。

    大戦前夜の1930年ロンドンから、おそらく20年以上前の上海、租界の少年時代を回想するところから物語が始まる。
    カズオ・イシグロに慣れた身にはそれが「信頼できない語り手」であることは百も承知。彼の語る思い出が本当にあったことなのか、彼の語る印象は彼自身だけのものなのか、つねに疑いながら読んでいくことになる。
    (今回はわりと親切で同級生たちの印象と自分が抱いていたイメージが違うとか「わたしはまちがえて覚えているかもしれない」など、あちこちに「信頼でき

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    2021年03月14日
  • わたしたちが孤児だったころ

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    上海の租界に暮らしていたクリストファー・バンクス
    10歳で両親が相次いで謎の失踪

    ロンドンで大人になった主人公が探偵として名をなし
    ついに両親疾走の謎を解くために中国へと向かう

    やがて明かされる残酷な真実

    淡々とした文章で読むのがつらい。
    探偵ってこんなに権力あるの?という疑問や
    主人公の突っ走りすぎる性格にイライラしたり。

    シーーンとした読後感

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    2019年06月26日
  • わたしたちが孤児だったころ

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    不思議な感じの小説である。主人公と周りの世界とのズレを匂わせながら展開していき、上海での両親探索にて主人公は異世界に入り込む感じになる。でも何事もなかったように終わる小説。

    前に読んだ「日の名残り」も、同じく一人称独白振り返り式だったが、そちらは主人公のズレがエンディングで明らかになるのとは本書は一味違う。

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    2018年11月05日
  • タイガーと呼ばれた子

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    母に捨てられ、薬中・アル中の父親に育てられたシーラ。周りは敵だけだと認識していた7歳の少女にこの世には愛があるということを教えたトリィ。僅か5ヶ月間だった物語の7年後からのその後の話。

    14歳になっていたシーラは本質的には7歳の頃と同じだった。母に捨てられたトラウマを抱え、性的虐待を受けた傷を深く残したままだった。トリィはシーラと正面から向き合う事で、その傷を一つずつ癒し、その傷の重みを軽くした。


    上昇志向の物語だった前作に比べ、本作は中盤までシーラの暗澹たる行動が書き連なれていたので若干読むのを後悔していた。しかし、最後にはシーラが過去の過酷な想いから解放された様子が伝わり、良かっ

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    2013年07月20日
  • タイガーと呼ばれた子

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    「シーラという子」の後日談。
    成長したシーラがトリイと再び出会って話すことは、「シーラという子」のアナザーストーリー。この2冊は合わせて読んだ方が良いと思います。

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    2012年08月22日
  • 檻のなかの子   憎悪にとらわれた少年の物語

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    トリイ・ヘイデン集4作目
    シーラという子に比べてすごく話がダラダラしてる印象
    ただ、トリイの試行錯誤や困惑など、セラピーにおける迷い、恐怖などがありありとわかった。リアリティがありすぎて怖い。
    ジェフが居なくなったということは、シーラともこのとき会ってたのかな?時間軸がしっかり把握できてないかも…

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    2012年03月30日