加藤陽子のレビュー一覧

  • それでも、日本人は「戦争」を選んだ

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    こういう本って読みたいって思う割に頁が進まなかったりするんだけど、スッと読めた。面白かった。
    何となく聞いたことある歴史の用語、知ってるようで全然知らなったり、やっぱりどこか潜在的に植え付けられてる「戦争観」。それってこの本で言ってるような経緯をしると全然違って見えてきたり。
    これを読むとやっぱり日本が戦争に向かっていくのは不可避だったんだか。とはいえ「仕方なかった」という被害者観にはならないし、色んな国の思惑が絡み合うなかで、やっぱりタイトルどおり「それでも日本人は戦争を選んだ」んだと思う。
    前に読んだ「昭和天皇実録」もう一回読んでみよう。違うものが見えるかも今なら。
    そういうのが、「類推さ

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    2020年04月26日
  • それでも、日本人は「戦争」を選んだ

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    日本近代史の講義形式。序章の歴史を学ぶ意義にとても惹き込まれました。それを前提とした客観的な分析で秀逸。

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    2019年11月27日
  • それでも、日本人は「戦争」を選んだ

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    令和初めての終戦記念日を迎え、10年前に出版されたこの本を再読した。中高生向けの講義を書籍化したものであり。平易に書かれているが、あなどることなかれ、なかなか骨太な内容だ。その時代にタイムスリップし、自分が作戦計画の立案者だったらと考えることはなかなか興味深い。
    日本近現代史と言うと偏った歴史観同士の対立が浮かび、あまり良いイメージを持っていなかったが、この本は面白かった。

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    2019年08月16日
  • それでも、日本人は「戦争」を選んだ

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    日本の近現代史の専門家である筆者が高校生に向けての講義を書籍化したもの。太平洋戦争が明治維新時の不平等条約締結に始り、日清戦争後の三国干渉、第一次大戦後の民族自決に関する批判等からの失地回復を企図した結果であることをわかりやすく示している。また、既存の政治システムが国民の正当な要求を満たせないとき、ポピュリズムに乗じる勢力(日本の近現代の場合、軍部)が台頭する危険性を伝えている。このようにして様々な要因が絡み、単純な軍部の独走ではなく、日本人が「戦争」を選んだのだということを心に刻んでおかなければいけないと思った。

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    2019年04月06日
  • 戦争まで 歴史を決めた交渉と日本の失敗

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    戦争における分岐点となった3つの出来事(リットン報告書、三国軍事同盟、日米交渉)を、中高生とのやり取りをしながらみんなで考えていくといったスタイルの一冊。
    ページ数は決して少なくないが、著者のわかりやすい語り口や所々にある写真や図表などで理解が助けられる。戦争関連本にしてはかなりわかりやすい部類に入ると思う。

    戦後も70年以上を経過しているが、当時の出来事が必ずしも正確な形で後世の記憶や「歴史」に残されているとは限らない。実は日米も歩み寄ろうとしていたし、日本の中にも冷静な人はいたし、陸海のパワーバランス(見栄みたいなものも?)もあった。なんとなく「こうだろう」と思っていることが、実はちょっ

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    2019年04月01日
  • それでも、日本人は「戦争」を選んだ

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    今回の勉強会ネタ。戦争の歴史を読み込むと、今の時代への示唆が分かるのでは?という問題提起の元に読み進める。背景を気にしながら歴史を勉強したのは始めてだったが、もっともっと歴史や政治を勉強する必要があると感じさせられた。日本人は「外交」簡単に言うと「諸外国とのコミュニケーション」が苦手で、その弱みを「技術」や「努力」で切り開いてきたんだな〜と。近年は経済力で優位に立つことも多かったが、経済力で中国に抜かれた今・・・また交渉力の弱さが裏目に出ないと良いが・・・と思いつつ語学を学び、交渉力を鍛えよう!!"

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    2019年01月24日
  • 昭和史裁判

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    広田弘毅、近衛文麿、松岡洋右、木戸幸一、昭和天皇を取り上げ、戦争に至る道に軍人以外の人々がどのように関わっていったのか、半藤氏が検事役、加藤氏が弁護役となり大いに語る。

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    2018年12月09日
  • 戦争の日本近現代史 東大式レッスン! 征韓論から太平洋戦争まで

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    明治から昭和までの戦争に視点を当て、当時の日本政治指導者たちの論理の変遷を述べたもの。とかく戦争批判者が、当時の政治家や軍部を、感情的な判断であるとか浅はかなチャレンジ精神と批判するが、時の為政者もそのような単純な思いから戦争を起こしたわけではない。当時の政治指導者、軍部が、どのように世界情勢をとらえ、国民を説得し、戦争に踏み切ったのかを克明に述べている。ただし、ジェームズ・ウッド著「Japanese Military Strategy in Pacific War - Was Defeat Inevitable?」で、日本の太平洋戦争の当初の戦略プランはほぼ完璧で日本の開戦決定は間違っていな

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    2018年12月08日
  • それでも、日本人は「戦争」を選んだ

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    ・「govenrment of the people, by the people, for the people」この表現は日本国憲法前文の一節にもある
    ・ルソー「戦争は国家と国家の関係において、主権や社会契約に対する攻撃、つまり、敵対する国家の、憲法に対する攻撃、というかたちをとる」
    ・胡適「日本切腹、中国介錯」
    ・1941年9月6日御前会議「開戦の決意をせずに戦争しないまま、いたずらに豊臣氏のように徳川氏に滅ばされて崩壊するのか、あるいは、七割から八割は勝利の可能性のある、緒戦の大勝に賭けるのかの二者択一であれば、これは開戦に賭けるほうがよい」

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    2018年11月04日
  • NHKさかのぼり日本史(2)昭和 とめられなかった戦争

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    歴史のTerning Point。なぜ日本は戦争にのめりこんで、米国を相手に戦うようになってしまったのか。精神力で国力の差が12倍ある米国に勝つと本当に思っていたのか?

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    2018年10月20日
  • 戦争まで 歴史を決めた交渉と日本の失敗

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    国際連盟脱退、日独伊三国同盟、日米交渉と3つの選択を謝った日本が第二次大戦の敗北という憂き目に遭うまでの歴史を丹念におった良書。決して日本は米国に嵌められたから戦争を行った訳でなく、自身の選択ミスもあった訳だ。

    しかし、民衆に真実が伝わっていなかったから、選択を誤ったという説もあるが、民衆に質実を伝えるのは難しいのと違いますか?
    佐藤優の『国家の罠』でも、「この国=日本の識字率は5%以下だからね。新聞に一片の真実が出ているもそれを読むのは5%。残り95%の世論はワイドショーと週刊誌によって形成されるのだ」とあったではないか、逆に言うと真実は民衆に分かり難いようにし、マスコミを使い世論誘導し

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    2017年10月03日
  • 戦争まで 歴史を決めた交渉と日本の失敗

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    太平洋戦争に至るまでの、日本の交渉等における裏面史を知ることができ、これまでの認識と異なる部分が多々あり驚かされる。誤った認識が多く流布されており、正していく必要があると思う。
    憲法改正に向けた動きがかつてない程強まっている今、もう一度太平洋戦争に進んで行った経緯について確認する事ができて良かった。
    それにしても、世の中には優秀な中高生がいるもんだ!

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    2017年06月23日
  • 戦争まで 歴史を決めた交渉と日本の失敗

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    歴史を学ぶ大切さを教えてくれる。対象は高校生だけでなく、広く社会人にも楽しめる良書。「過去の歴史を正確に描いたり学んだりしていれば、自然に自分の将来や未来をつくることにつながる。」(本書より抜粋)2017.6.23

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    2017年06月23日
  • 戦争まで 歴史を決めた交渉と日本の失敗

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    <目次>
    第1章  国家が歴史を書くとき、歴史が生まれるとき
    第2章  「選択」するとき、そこでなにが起きているのか
    第3章  軍事同盟とはなにか
    第4章  日本人が戦争に賭けたのはなぜか
    終章   講義の終わりに

    <内容>
    東大加藤陽子先生の「アジア・太平洋戦争」に入るまでの過程を、中高生に講義したもの(学校でではなく、書店の主催の講義(講演ではない))。とても刺激的だが、同じ教える立場で言うと、この講義のために先生がどれだけ史料を吟味し、どのような授業を組み立てようとしたかの苦労が感が見える(「おわりに」を読むと特に…)。
    さて、内容は戦後70年での天皇の「お言葉」(沖縄と「戦没者記念式

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    2017年03月26日
  • 戦争まで 歴史を決めた交渉と日本の失敗

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    ゆっくりと時間をかけて読んだ。学校では戦争の悲惨さばかり学んだ気がするけど本当に大切なのは戦争に至る経緯。それを丁寧に解説してくれている一冊。

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    2017年02月19日
  • あの戦争になぜ負けたのか

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    近衛は首相の強い意思もあり、昭和16年10月中旬に、アラスカにおいてルーズベルト米大統領との首脳会談が計画されていた。ところが近衛書簡の内容の概ねが漏れてアメリカの新聞に発表されてしまう。日本政府はアメリカに泣きを入れた!対米強硬・親ドイツ派の右翼や小壮軍人や軽噪な言論人は、この方に激昂した。一般の国民の気持ちまでもがぐんぐん激烈になり、アメリカに対する敵愾心をいっそう燃え立たせることになる。日本国内の世論の熱狂が、アメリカ小竹に良い口実を与えたことになる。こうして一気に、首脳会談の望みは微塵に砕け散ったのである。

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    2016年08月15日
  • 昭和史裁判

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    ネタバレ

    半藤一利と加藤陽子による昭和の戦争に関連する人物の疑似裁判?というより裁判を模した対談。
    まあ!兎に角、微に入り細に入った内容まで立ち入って対談しているのには正直驚いた。昭和の時代だから資料が豊富にあるので、ここまでやらなければダメなのかとも思うが、調べるのも大変だと腰が引けそうな感じがする。

    俎上に乗るのは「広田弘毅」「近衛文麿」「松岡洋右」「木戸幸一」「昭和天皇」の5名。東条英機が何故入っていないのだろうと不思議に思う。対談の対象に入れても太平洋戦争の主犯だというのが、はっきりしていて「裁判」としては弁護の余地がないからだろうか?

    特に最終章の「昭和天皇」の章については、驚きの内容でし

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    2016年02月20日
  • それでも、日本人は「戦争」を選んだ

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    ネタバレ

    日清戦争から太平洋戦争までの近現代史を扱った、
    第9回小林秀雄賞受賞作の、中高生向けに行われた講義録。

    たいへん勉強になりました。
    歴史、とくに近現代史はよく知らなかったですから。
    そして、考えながら読むという感覚の歴史の本です。
    内容が濃いので、何回か読まないと、アタマに定着しなそうではあります、
    が、読みごたえはすごくありました。

    まず、日清戦争も日露戦争も、朝鮮半島がかなり深く関係しているんだなというのを、
    はじめて認識しました。だからこそ、1910年に朝鮮半島を日本は占領したんですね。
    また、あの時代、力で示さないと欧米列強に認められないという時代だったようだから、
    一等国を目指す

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    2025年07月02日
  • NHKさかのぼり日本史(2)昭和 とめられなかった戦争

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     NHKの番組に沿って書かれているだけあって、本書はとてもわかりやすくまとまっている。
     こうして昭和をさかのぼってみると、日本が歩んできた道がよくわかる。
     しかし、やはり戦争は避けられなかったのだろうか。本書を読むと、戦前にはなかった「言論の自由」がいかに大切なものかがよくわかる。
     国家と人々がひとつになれるということは、素晴らしいことでもあるが、危険なことでもあるということを本書は実によく教えてくれるとつくづく思った。

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    2015年02月13日
  • シリーズ日本近現代史 5 満州事変から日中戦争へ

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    「満州とは何であったのか?」で本を探していて、良書と評判の高い本書を手に取った。先ず、本書を読むにあたってはかなりしっかりと歴史を理解していないとついていけないレベルではあった。私には、時間をかけて、覚悟を決めて!?、調べながら読む必要があった。学生時代の知識を思い出すとか、勉強するとかいうよりも、この時代を整理し直して、考え直すことができる本。

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    2015年01月11日