加藤陽子のレビュー一覧
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正義とは何か?公平とは?一つの考えに傾倒し、突き進んでしまう傾向にある日本の政治・マスコミ・国民が如何に危うい結果を生んできたか。誰も疑っていないことはむしろ恐しいのだ。クリーンなタカとダーティーなハトといった端的な切り分け表現すら怖いと感じてしまう。Posted by ブクログ
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太平洋戦争をふりかえるとき、「なぜ日本は無謀な戦争に突入したのか」という命題が立てられがちだが、太平洋戦争だけを取り上げてそのような問いを立てるのは「正しい問い方」ではないと筆者は言う。
明治政府樹立後、次々に戦争を重ねてきた日本の歴史を一つ一つ検証し、戦争の相互性をとらえる中で、初めて太平洋戦争を...続きを読むPosted by ブクログ -
特に印象的だったことを徒然に書き記しておきます。
学徒出陣に対して、庶民からはむしろ当時のエリート層である
大学生が出征することを、喜んでいたような節があるというような
話が興味深かった。「不幸の均霑」という言葉を用いて説明されているんだけど、「同じ辛い思いをしろ」というような、庶民側の感情という...続きを読むPosted by ブクログ -
さかのぼりの技法がとても生きている巻であると感じた。
サイパン陥落が太平洋戦争敗戦に関する重大な事実であったこと、そこにおける決断を逃した理由に、決断すべき人々の幼少期の経験が少なからず影響しているであろうことなど、なるほどと感じることが多く、いろいろと考えながら読み進めることができた。Posted by ブクログ -
鎖国はロシア船打ち払い時に作られた「祖法」で、鎖国を選んだ幕府は民命を重んじ、結果的に江戸後期の文化繁栄をもたらした。
民を重んじる意識は天明の飢饉時の治安の荒廃に一端があり、これをきっかけとして幕府の施策が収奪式から、税金を得た分民にも施しを与える民富論に転換していった。
江戸時代の安定した農...続きを読むPosted by ブクログ -
大英帝国が衰退していく中で巨大な市場の中国に覇権を争うべくアメリカと日本が対峙していく。アメリカは軍縮、資源、資金で徐々に日本を追い込んでいく。中国は蒋介石率いる国民党政権がアメリカ等の支援を受け、日本との支那事変(あくまで戦争ではない)を持久戦へと持ち込んでいく。日本はハルノートで最終的にアメリカ...続きを読むPosted by ブクログ
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TV(録画)で観た時はいつも通りながら(酔っ払ってみているので)、結局、分かったような分からないよう感想をもった。しかし、本書を改めて読んでみると、今まで読んできたどの本よりも、アジア・太平洋戦争の原因について分かりやすく(シンプル)に書かれていることに気付いた。その分理解を深めるためにはもっと間口...続きを読むPosted by ブクログ
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NHK教育の「さかのぼり日本史」シリーズの第2弾です。著者は『それでも日本人は「戦争」を選んだ』や岩波新書のシリーズ日本近現代史5『満州事変から日中戦争へ』、講談社のシリーズ天皇の歴史8『昭和天皇と戦争の世紀』など多数の著作のある東大の加藤陽子先生です。さて、本巻が取り扱う時代は昭和のはじめから敗戦...続きを読むPosted by ブクログ
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NHKで放送されている『さかのぼり日本史』の書籍化第1巻になります。『さかのぼり日本史』とは、歴史を「現代から過去へ」みていくスタイルで語られる、つまり「私たちが生きる“いま”を出発点に、「なぜこうなったのか」と問いかけながら時代を一つずつ遡っていく。時代と時代の因果関係を浮き彫りにし、歴史の大きな...続きを読むPosted by ブクログ
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歴史に「たら」「れば」はタブーだが、いくらでも戦争をやめるタイミングはあったはず。
今だからそういえるのかもしれない。難しいところだ。
日中戦争の長期化がすべてだと個人的に感じた。Posted by ブクログ -
戦後史を4ポイントに絞ってさかのぼりながら解説する本。簡易な内容ながら戦後を知らない人達にとっては読みやすい良書と感じました。Posted by ブクログ
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作者が言う、戦争を学ぶ、その必要性は大きい。
あの時代の点と点が繋がり線になって行く様子を
感じる事が出来た。
この作品以外の考え方や真実もあるんだろうから、
明治、大正、昭和の歴史を、側面ではなくて、
出来るだけの真実と「なぜ」とを知りたいと思った。
今現在、戦争なんて、と思ってしまうけど、
い...続きを読むPosted by ブクログ -
NHKのさかのぼり日本史をみて、加藤陽子さんの本を読んでみた。佐高信さんとの対談。
加藤さんの
国民を刺激しない形で「その気にさせる」ため、公平で平等に徴兵する。今まで特別待遇だった徴収猶予の対象であった人たち、知識階級の帝国大学の学生などを徴兵していく。そういう人たちを、ガダルカナルやレイテで戦...続きを読むPosted by ブクログ -
戦後日本史を湾岸戦争→中曽根政権→55年体制→講和条約と遡って考察している本。
読みやすい反面、やや考察が簡潔すぎた感がある。
歴史は繰り返すとはよく言ったものである。
開国を余儀なくされ、不平等条約に苦しんだ明治初期から富国強兵に努め、眠れる獅子と呼ばれた中国に勝利し、列強の一角であったロシアと...続きを読むPosted by ブクログ