朱川湊人のレビュー一覧

  • 主夫のトモロー

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    妻でも夫でもどちらが子供の世話をしたっていいじゃないか。
    やりたい人、適した人がその役割を受け持てばいい話だと思う。あ、それは子供がいないから、そう言えるのか?
    確かに、性別による適性というものはあるのだろうけど、それほどこだわらなくてもね〜。
    しかし、母親であれ父親であれ、子供たちの親との付き合いというものはなかなかに大変そう。
    人が集まれば、グループができるのは仕方がないことなのだろうか?

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    2016年06月16日
  • 箱庭旅団

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    世にも奇妙な物語系の不思議短編。幻想小説の要素を含んでいるような雰囲気です。最初と最後に出てくるエピソードで一つの話に集約しようとしてますがあまり上手くいっていないので単なる短編として読んだ方が楽しいかも。

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    2016年04月20日
  • 赤々煉恋

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    本作品はネクロフィリアやアポテムノフィリアという病的なテーマを扱っているので嫌悪感を覚える読者もいるだろう。相変わらずネタもバラエティーに富んで読ませる力もあるので、やっぱりこの人の短編集はハズレが無い。物語途中から急に気色悪くなる展開の斬れ味は流石。この展開の落差が病みつきになる。泣かせどこなど1片も無くグロい話なんだけど、どこか美しくさせるのも朱川湊人の筆力と人柄であろう(笑)。歪みきった愛や性癖のおぞましさを切なく感じた心の余韻は今もざらついている。

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    2016年04月16日
  • 白い部屋で月の歌を

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    表題作『白い部屋…』は幻想的だが淫らで醜い世界観が絶妙なバランスで描かれている。心の清らかな主人公に感情移入するがラストのオチの弱さで多少興醒めはする。非現実的な話だが著者の読ませる上手さがあるので結果面白い作品だと思う。もう1編の『鉄柱(クロガネノミハシラ)』は完全に表題作を喰っている。どこか正しくどこか間違っていたり、賛成は出来ないけど理解は出来るという、欲深い人間の幸福論が醜くそして美しく描かれている。不幸は人を殺すが幸福もまた人を殺すもの。この作品は面白い。

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    2016年04月14日
  • 水銀虫

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    ネタバレ

    こういうのが書きたかったんだろうなぁ。「ノスタルジーの朱川」って枠からはみ出したかったんだろうなぁ、と作者の気持ちを勝手に思い測ってみた。

    救いの少ないバットエンディングで後味わるさを残した作品ばかりを集めた短編集。いつもの、ちょっと心にグンとくる切なさとか、古い長屋のカレーの匂い付夕焼け的ほのぼのとか、ないです。

    ホラーは本来そうあるべきなんかな。生温かい苦さや気色悪さやそういうのを求めている人にはお勧め。ホラー短編集としてのまとまりは良いと思う。俺は好きじゃないけど、それは趣向の問題。

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    2016年03月20日
  • 水銀虫

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    ホラー短編集。
    久々の朱川さん。『都市伝説セピア』が好きな作家さん。この作品もなかなか。
    薄気味悪い怖さ。
    個人的には「虎落の日」がインパクト強い。

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    2016年03月04日
  • 箱庭旅団

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    今住んでいる世界からちょっと外れた異次元の短編が16、互いの関連性はない。特に怖くはなく、もしかしたらあるかもしれないことを感じさせる、軽い「あの世」の短編集。

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    2016年03月02日
  • 黒のコスモス少女団 薄紅雪華紋様

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    画家を志す青年、槇島風波。彷徨う魂を己の絵で成仏させる天才画家、穂村江雪華。闇に浮かぶ幽鬼、死してなお現世に留まる未練者…。大正の東京を舞台に描く怪異幻想譚、第2弾。

    1作目を読んだのは4年半前。面白かった記憶があるし、本ブログには「続編を期待したい」と書いてあった。にもかかわらず記憶が怪しく、「みれいじゃ」って何だったっけ?と思う始末。残念がら1作目ほどの魅力を感じなかった。
    (C)

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    2016年02月13日
  • 黒のコスモス少女団 薄紅雪華紋様

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    あ、これ第二弾だ。
    そういや、第一弾も読んだ、読んだ(ただし遠い記憶、2011年1月に読んでいた)。
    古めかしい時代(大正時代)に味があり魅力的。
    娯楽が今ほどある時代ではなかっただろうし、友人と連れなって散歩したり、人のことを心配して駆けつけたりしていたんだろうな、人間味があっていいな。
    今じゃ、SNSとかで味気ないもんね。

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    2015年12月12日
  • わくらば日記

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    あらすじ(背表紙より)
    姉さまが亡くなって、もう30年以上が過ぎました。お転婆な子供だった私は、お化け煙突の見える下町で、母さま、姉さまと3人でつつましく暮らしていました。姉さまは病弱でしたが、本当に美しい人でした。そして、不思議な能力をもっていました。人や物がもつ「記憶」を読み取ることができたのです。その力は、難しい事件を解決したこともありましたが…。今は遠い昭和30年代を舞台に、人の優しさが胸を打つシリーズ第1作。

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    2015年12月12日
  • なごり歌

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    『かたみ歌』の続編ということで期待して読んだけど。。。
    『かたみ歌』を読んだのは2008年。もう7年も経つとすっかり話は忘れちゃってます。でも、舞台も違えば(商店街と団地)登場人物も違うようで、同年代(昭和)を描いた事と、タイトルくらいでしょうか。

    朱川さんと言えばどうしてもノスタルジックなソフトホラーというイメージなのですが、どうも私にとって当たりはずれのある作家さんらしく。この作品も私の世代としてはノスタルジーは強く感じ、そこは良いのですが、人物の心象などがどこか説明的な気がして、情緒として伝わってこないような気がします。

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    2016年05月15日
  • 太陽の村

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    あらすじ(背表紙より)
    父親の定年を祝うハワイ旅行で飛行機事故に遭ったフリーターの坂木龍馬。目が覚めると、そこはド田舎の村だった。電気・ガス・水道すらない中、村人は鎌倉時代のような生活をしている。幻術を使う怪しい地頭、父親の仇討ちのため修行する少年など、教科書にも載っていない年号の村での不思議な日々に、戸惑いながらも馴染みはじめた龍馬は、やがて隠された村の秘密にたどりつく。そして龍馬を待ち受ける究極の問いとは。脱原発の世論が高まる中、「文明と未開」の間に揺れる青年を直木賞作家が描くノンストップ・エタテインメント。

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    2015年12月04日
  • 黒のコスモス少女団 薄紅雪華紋様

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    薄紅雪華紋様シリーズ第2弾。前作のレビューで「もしかすると続きがあるのかも」と書きましたが当たりました。5年かかったけど(笑。朱川作品にしてはけったいさが希薄で物足りませんでした。

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    2015年11月26日
  • 都市伝説セピア

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    昨日フジTV『世にも奇妙な物語』でも本作品の短編の一つ『昨日公園』が放送されていたが、まさしく''世にも奇妙な不思議な話"を5作収めた短編集である。他の短編も某衛星放送でも映像化されているだけあって、とても秀逸で哀しくそして切ないホラーに読み応えを感じた。ホラーだから勿論ゾッとしたりするのだが、出てくる単語だったり情景が懐かしさを醸し出し非常にノスタルジックでセピア色な気分にさせてくれる。他の朱川湊人作品も楽しみだ。

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    2015年11月23日
  • 黒のコスモス少女団 薄紅雪華紋様

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    【収録作品】第一段 鬼蜘蛛の讃美歌/第二段 汝、深淵をのぞくとき/第三段 黒のコスモス少女団/第四段 幽鬼(オニ)喰らい/第五段 銀座狼々/第六段 白い薔薇と飛行船

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    2015年11月21日
  • 赤々煉恋

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    ネタバレ

    本当に怖いのは霊魂ではなく、理性のたがが外れた恨み辛み妬み嫉み欲を抱えた人。一線を越えた人の行為は本当に恐ろしい。だけど、個人的には優しく無償の奉仕を行えるのもまた人だと思うのでいちばん怖いのは人と結論付けることはしたくはないかな。

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    2015年08月27日
  • 箱庭旅団

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    連作短編。
    最初は判りにくかったのですが、途中で小さな手がかりが付けられて居たり、最後に繋がりを付け作品もあります。とはいえ、その辺りは「そう来ましたか」というレベルの仕掛けです。
    一つ一つの短編はというとどうも印象が薄いのです。
    朱川さんというとノスタルジックホラーとかソフトホラー。そのソフトさが少々行き過ぎてぼんやりした印象になったような感じがします。スーッスーッと流れて行く感じ。
    とはいえ、改めて振り返れば7号室住人のミツコさんなど、結構興味深い話もあるのですがね。

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    2016年05月15日
  • さよならの空

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    夕焼けが無くなっちゃったらやだなあ。。。
    でも一瞬だけこの世とあの世を結びつけてくれるそんなことが起きるとは。。

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    2015年08月15日
  • さよならの空

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    ネタバレ

    夕焼け消失、こういうテーマならノスタルジーが売りの朱川ワールド絶対合うよなぁ…と思ったんだけど。

    なんだか上滑りしたなぁ。中盤くらいまでずっとリズムに乗れずで集中力にもかけてしまい、謎の男とかテロリストとか女科学者とかおかんとかのキャラクターも頭の中で整理がつかない状態。俺の読書力も問題でもあるんだろうけど

    クライマックスのシーンから、やっと朱川さんらしい盛り上がりが出てくるんだけど、とってつけた感もありーので…

    無理して書いたんちゃうの?って思えてしまう1作でした。

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    2015年08月14日
  • 満月ケチャップライス

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    あらすじ(背表紙より)
    兄妹と母さんが暮らす家に料理上手のモヒカン男がやってきた。繰り出すメニューは、男同士のムニエルにブロッコリーのウソピザ、満月ケチャップライス。家族の仲間入りのお礼にスプーン曲げの超能力まで授けてくれた。その超能力を狙う怪しい宗教団体が周囲をうろつき出し…。忘れられない「家族」の物語。

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    2015年08月13日