朱川湊人のレビュー一覧

  • かたみ歌(新潮文庫)

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    昭和40年代の郷愁と、異世界との繋がりを上手に織り交ぜた短編集。最終章は、ああそうなるだろうね、とネタバレだったが、そこに落ち着いて良かった...。ほっこりする一冊。

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    2020年01月21日
  • かたみ歌(新潮文庫)

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    死にまつわる短編集なのに、決して暗くないのはなぜだろう。最後の一編に、それまでの話がうまく掬われる手法が、沁みる。

    小説を読まなくなった大人に似合う。

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    2020年01月09日
  • 都市伝説セピア

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    長らく積んでいた1冊。
    5編からなる短編集。
    「世にも奇妙な〜」で見たこともある話もあり、
    今まで読んだ作者の本の中でもダントツに面白かった。

    どの話も良かったけれど、『昨日公園』と『死者恋』が好み。
    これがデビュー作だとは。完成度が高くて驚く。

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    2020年01月05日
  • 妖し

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    評価は三ツ星半と言ったところか。
    タイトルどおり「妖し」を共通テーマとした異なる作者による短編集であり、それぞれに異なる趣きの作品からなっており、飽きることなく読み終えることが出来た。

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    2020年01月04日
  • 妖し

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    表題「妖し」のような統一感はあまり感じない。
    「真珠星スピカ」「李果を食む」「フクライ駅から」が良かったかな。特に「フクライ」の終盤に雪崩れ込むような展開のスピード感がなかなかよい。朱川湊人氏の作品は読んだことがないので、今度読んでみたい。

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    2019年12月27日
  • スズメの事ム所 駆け出し探偵と下町の怪人たち

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    町のあちこちで空き缶と一緒に置かれたレモンが見つかり…。なりゆきで探偵になった黒葛原涼、通称“スズメ”が、下町で起きた6つの怪事件に挑む。

    東京荒川区町屋?が舞台と思われる物語。殺人事件が起こるわけでもなくいうなれば日常の謎系のストーリー。ただ登場人物のキャラがたっていて映像化しやすそう。弟のミステリーなど、続編への橋渡し的な終わり方だった。
    (Ⅽ)

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    2019年12月15日
  • スズメの事ム所 駆け出し探偵と下町の怪人たち

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    「オロナミンCのホーロー看板」、「ビタミンCがたっぷり!プラッシー」、「りりぃ:私は泣いてます」・・・、朱川さんですから昭和の舞台は整っています。都電の走る町良(町屋でしょうw)にかまえた「つづらはら探偵事務所」の物語です。6話のうち、前半はまずまず楽しめましたが、後半は「?」でした。朱川さん、頑張って下さい! 「スズメの事ム所」、2019.7発行。

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    2019年11月30日
  • スズメの事ム所 駆け出し探偵と下町の怪人たち

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    まず、表紙のデザインにピンと来るものがあり(僕らは少年~的な)、興味を持ちました。内容としては、人付き合いの温かさあふれる下町で起こる、ちょっと不思議な事件を解決していく連作もので、主人公はじめ、登場するキャラクターが、皆、個性的で楽しく読むことができました。本格的な推理ものを期待している方には、物足りないと思うかもしれませんが、私は、単純に物語と雰囲気を味わうことで、楽しい時間を過ごせました。こんな町に住んでみたい。続編を期待してます。

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    2019年11月10日
  • スズメの事ム所 駆け出し探偵と下町の怪人たち

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    初出 2016〜17年「オール讀物」の連続6話

    作者らしいこの世の者ならぬ不思議系のものは登場せず、乱歩へのリスペクトたっぷりの下町人情系ミステリー。

    推理小説作家の息子黒葛原涼(つづらはらすずむ、スズメがあだ名)は勤務先が倒産し、父親が自宅を処分してサ高住に移るために、膨大な蔵書の預け先荒川区町良の喫茶店のあるビルの二階に居着くが、都電が走る昭和のにおいたっぷりの町で鉄仮面目撃情報があり、ネットを駆使して真相を明らかにしたために、父親のファンであるビルのオーナーは彼を「探偵」と認め、口コミで事件を集めてくる。

    購入した一人掛けソファーの縁で美しい才女が無給の助手として書庫兼事務所に来る

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    2019年10月16日
  • スズメの事ム所 駆け出し探偵と下町の怪人たち

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    表紙絵で分かるように『少年探偵団』を彷彿とさせるような、ユーモア作品。
    父親が作家だった黒葛原涼(つづはらすずむ)が父の蔵書の書庫として借りた一室が、周囲の人々に圧されるうちに探偵事務所と化していく。

    朱川さんらしいノスタルジックな舞台設定。時代に取り残された昭和の雰囲気、入り組んだ路地、濃密な人間関係という下町で起きた事件。
    涼が最終的に真相に辿り着くものの、決して名探偵というキャラクターではなく、押しかけ助手や雑居ビルの大家や周囲の住民たちからのヒントだったり、偶然の出会いや発見で辿り着くというのが、何とも素人探偵臭くて良い。
    狭いコミュニティならではの事件であったり、人情があったり(行

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    2019年10月07日
  • スズメの事ム所 駆け出し探偵と下町の怪人たち

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    ネタバレ

    お勧め度:☆6個(満点10個)。なんか、すごくノスタルジックな小説に出会った気分だ。特に私のように50歳過ぎの人にとっては、映画の「オールウェイズ」を彷彿させる場面がそこかしこに出てくるのは懐かしい。もちろんミステリー風を装ってはいるが、読み終えたらマンガ的な要素が多かった気がする。内容は会社の倒産で無職となった主人公「黒葛原涼」(つづらはらすずむ)が東京下町の町良に引っ越し、探偵業を始めるまでの事件6章と周りの人々のなりそめを描いている。お気に入りはネジ子さんが猫を「ニャントラ星人」と呼ぶのは笑えた。

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    2019年09月16日
  • かたみ歌(新潮文庫)

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    ほんわかはする。 でも世にも奇妙系の恐さがじわじわ来る怖がりの自分にはちょっとあとを引くものが………。
    最後の女の子の言葉とか、それぞれのつながりとかは良かった。兄弟の話のお兄ちゃんにも出て来て欲しかったな。

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    2019年09月11日
  • 太陽の村

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    ネタバレ

    今まで読んできた朱川湊人作品とは毛色の変わった小説。懐かしのヨコジュンハチャハチャ系ではじまり、最後は環境警告系で終わる。

    ハチャハチャで行くなら、もっと突き抜けるべきだし、環境警告で行くなら(お笑い要素を入れたとしても)もっとそっちを突き詰めるべきだっただろうし、いずれにしても中途半端感が否めない。

    この作品あたりから、一皮が剝け出すのかも知れないが、この作品だけをとって評価するならせいぜい☆3、気負わず手軽に読めるのは良かった。

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    2019年08月29日
  • スズメの事ム所 駆け出し探偵と下町の怪人たち

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    この装丁、分かる人には懐かしい少年探偵団風。まぁ乱歩のオマージュ作品はたくさんあるので若者でも分かるか。

    6篇からなる短編集。朱川さん、やはり昭和ノスタルジーを感じさせる。親父がベテラン作家の黒葛原(つづらはら)スズム。ひょんなことから下町で探偵の真似事をする状況になっていく。

    どの話もミステリな読み物になっていて、そこかしこにユーモアもちりばめてある。もちろん下町のコテコテした人間関係も面白い。人間くさい、味わい豊かな本書、まぁ軽めだが読み易くて良い。

    決め台詞「こいつはワンチャンありますぜ」がダサくていい。(笑)

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    2019年08月04日
  • スズメの事ム所 駆け出し探偵と下町の怪人たち

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    ネタバレ

    【収録作品】都電の町と鉄仮面/ネジ子さんが来た/セカイは知らんぷり/守り神は失踪中/スキマ男のレモン/まぼろし楽隊 
     乱歩へのオマージュ。レトロな気分で探偵ごっこ。郷愁を誘われる。

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    2019年07月31日
  • 主夫のトモロー

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    男性目線で描かれた育児の様子は新鮮。
    この著者の本はまた是非読んでみたい。
    色んな親がいて、バックグラウンドだって様々。
    否定して排除するのではなく、理解して受け入れようとすればいいのかもしれない。

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    2019年06月27日
  • 白い部屋で月の歌を

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    ネタバレ

    表題作「白い部屋で月の歌を」、最後はまさかの展開で日本版ピノキオの異常な世界とも言うべき作品。しかしこの思わせぶりな題名はいただけない。
    もう一つの短編「鉄柱」は死の選択というテーマ。テーマが重い割に不倫等の下世話な内容もあり読後感は今ひとつ。

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    2019年05月03日
  • 本日、サービスデー

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    すべての人間に与えられた、どんな願いがいくつでもかなうサービスデー。ただし、その日は人生に1日だけ、普通は気づかぬままに終わるのだが、悪魔の囁きで自分のサービスデーを知ってしまったら、いったい何を願うのか。表題作ほかほか短編4つ。
    鶴ヶ崎の善人、小市民ぶりに和む。自分であればもっとうまく使って、あれをして、これをして、と思ったりもするが、結局は善人が得をするという花咲仕様。「東京しあわせクラブ」はうすら寒いく、正直下衆い。「あおぞら怪談」はいい話だが、皮肉が効いているし、よく考えると日下部さんはかなりきている。「気合入門」は掌編だが、幼い頃の経験って大きくなって意外と大きな影響があるんだよなと

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    2018年10月24日
  • 鏡の偽乙女 薄紅雪華紋様

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    大正時代の画家(見習い)が遭遇する怪異譚。と言ってもどこか哀愁を帯びていて、恐ろしさはあまりない。得体の知れない美貌と博覧強記知識の持ち主の雪華の正体が気になるところ。未練者かな。

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    2018年06月05日
  • 遊星小説

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    ショートストーリー集で読みやすかった。「あなたの、古い友だち」と、表紙にもなっているラビラビの3編がすき。「まぼろし観光ツアー」もいい。「赤い月」の雪駄の男は宮沢だろうか。そして、やっぱり自分は後味のわるい話はあまりすきではないのかもしれないと思った。

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    2018年04月21日