さだまさしのレビュー一覧

  • 銀河食堂の夜

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    ネタバレ

    舞台は葛飾にある小さなスタンドバー。
    謎多きマスターと、夜な夜な集う常連客によって、下町の人情小噺が展開される。
    常連客の下町なまりのせいか、どこか懐かしい雰囲気がありつつ、かといって読みづらさも感じないテンポのいい語り口。
    個人的に物語のまとめ方には少し不満があったが、概ね楽しんで読めた。

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    2024年11月11日
  • アントキノイノチ

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    同級生の悪意をきっかけにその男を殺しかけた杏平。遺品整理会社の見習いになった。命の意味を問う物語。言葉のひとつひとつがすごくいい言葉でよかったです。一気読み必須です!!
     気分転換に読むとすっきりしたきもちになれますよ!

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    2024年09月18日
  • 眉山

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    味わい深く読み心地のよい作品でした。
    通勤の往復で終わるくらいの短い小説で、セリフに込めた思いがひしひしと伝わってきて、作者らしさが本当溢れてます。カッコいいとか可愛いとか綺麗とか、色んな美しさを感じました。良い作品だなぁ〜。読んで良かった。

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    2024年09月17日
  • やばい老人になろう やんちゃでちょうどいい

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    ネタバレ

    『風に立つライオン』の中にこんな歌詞がある

    「やはり僕たちの国は
    残念だけれど何か
    大切な処で道を間違えたようですね」

    カタチのないものを売り買いし始めた頃
    さださんの抱いた憂い。

    国レベルでは修正は難しいけれど
    個人レベルでは可能だ。
    脱「核家族」を図ることで
    家庭内にあった老人の「第三の目」
    子どもにとっての「安全地帯」を取り戻す。
    さださんは若者と年寄りが、互いにコミュニケーションを取り合い、「異業種交流」を図るべきだと言う。
    私も、元気な老人になって、「老人力」を発揮したい!

    「事を荒立てることになっても言いにくいことを言う」愛情たっぷりの老人になりたい。
    2024.8.24

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    2024年08月24日
  • 風に立つライオン

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    話し手が高頻度で入れ替わるので、軌道に乗るのに時間がかかった印象ですが、内容はとてもよかったです。
    航一郎がとにかくかっこよくて、魅力的でした。最後は泣きそうになった。

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    2024年07月31日
  • アントキノイノチ

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    最後に松井のことを大人になったんだなとゆるせるかなー。
    殺してしまってその苦しみを抱えながらという展開の方がグッときたかも

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    2024年07月22日
  • さだの辞書

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    知れば知るほど人に歴史あり、まさにそれを地で行く。
    おじいさんがスパイだったり(NHKのファミリーヒストリーでもやってた)すごい豪邸からいっ転長屋暮らしになったり。ここらへんの経緯はドラマとかでも知ってたけど、
    朋友の”目が点になる”の言葉を作った福田幾太郎氏のこと、
    そして突然の交通事故死。
    ”君が世界中を敵にまわしても、僕は君の味方”
    これほど強い愛の言葉があるだろうか。
    この言葉にきっと何度も支えられてきたんだろう著者。
    そんな言葉を言ってくれる友に会えたことも大きな僥倖なのだろう。
    映画「長江」で38億もの借金を背負った経緯。
    祖父と父の夢を叶えたいという著者の男気がそうさせたんだね。

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    2024年07月05日
  • 風に立つライオン

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    (2014/3/19)

    「雨やどり」のヒットと同時にファンになり、それ以前に聞きかじっていたグレープ時代の曲を聴き直し、
    アルバム風見鶏、私花集は何十度と聴き、大借金映画「長江」も、「飛べイカロスの翼」も「関白宣言」も観て、
    今も「生さだ」は録画して聴いている?私ですが、、、あ、「解夏」も観ました。

    何の話だっけ?
    あ、そう、長いことさださまさしにお付き合いしている私ではありますが、
    この「風に立つライオン」を読んだ感想としては、どうかなあというところです。
    そもそもこのタイトルの原曲、ファンは多いようではありますが、別にそんなに好きじゃない。
    「フレディもしくは三教街」のほうがいい、って

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    2024年06月11日
  • 眉山

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    泣ける。
    そしてカッコいい。
    未読の人は「何じゃそりゃ?」と思うかもしれないが、これはカッコよくて泣ける作品なのだ。

    娘の咲子の目を通して描かれる“神田のお龍“の半生記。
    カッコよさにも色々ある。颯爽としたヒーローのカッコよさ。高倉健のような寡黙な渋いカッコよさ。お龍さんは“粋“なカッコよさだ。
    タイプは色々あれどカッコいい人に共通しているのは優しいということ。お龍さんも強気を挫き弱きを助ける優しさに溢れている。キップがよくて強くて優しい。だから“粋“だ。こんなカッコいいお龍さんのお店があれば是非行ってみたいと思わせられる。

    作者のさだまさし自身が漢気があって優しい“粋“な人だ。彼の優しさ

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    2024年05月19日
  • 永六輔 大遺言

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    永六輔という大きな自遊人の生き方がわかり、人生への指針となる。▼「欠点を自覚しろ。自覚できたら直さなくてもいい。欠点のまま魅力にしろ」▼「いじめた経験は何にも活きてこないだろうけど、いじめられた側は、その経験をいくらでも活かすことができる」。弱い立場の若者の応援から『上を向いて歩こう』『見上げてごらん夜の星を』が生まれた。▽「人生、明るく生きるはまだ何歳。暗く生きるはもう何歳」▼「人間は今が一番若い。明るく生きるには『まだ何歳』と考えよう」▼「生きているということは、誰かに借りを作ること。生きているということは、その借りを返していくこと」▽「誰かに借りたら誰かに返そう。誰かにそうしてもらったよ

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    2024年03月30日
  • さだの辞書

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    人好きな方は人間関係がどんどん広がって、新しい力を生み出していくことを強く感じた一冊。できない理由を先に考えるのではなく、まずやってみようと思えるエピソードがたくさん詰まっていた。

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    2024年02月10日
  • アントキノイノチ

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    読み進めるほどしんどいシーンもあったが、
    泣きそうになったシーンもあり、ストーリーに引き込まれて一気に読んだ。
    さだまさしは作家の才能もありと感じた一冊でした。

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    2024年01月22日
  • 解夏

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    ネタバレ

     目が見えていた頃は小学校の教師をしていた主人公が、 視野が狭くなって長崎後に戻った後、幼き日の事や教師 時代の生徒の事を思い出しながら長崎の地を巡る物語や、 ダムの地になるため沈んだはずの故郷が渇水で干上がっ て思い出と共に浮かび上がり思いを寄せる物語や、後少 しで会社の取締役に就ける所まで頑張ってきた主人公が そっちよりも痴呆を抱える父や気持ちがバラバラになり かけていた家族の方を選ぶ物語などがありました。

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    2023年12月20日
  • 解夏

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    感想
    暗闇に落ちていく。その恐怖。季節の色を失い、愛する人の顔が消えていく。だが声は、匂いは、手触りは残る。光はすぐ側にある。

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    2023年11月06日
  • 解夏

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    ネタバレ

    【2023年118冊目】
    表題作、解夏の他4つの短編集で構成された一作。単刀直入に言うと、「解夏」以外全部泣きました笑

    「解夏」
    徐々に視力が失われていく主人公と、それを支える周りの人たちの話。いつ見えなくなるか分からない恐怖を戦いながらも、見える景色全てを記憶に刻みこもうとする、懸命さが光るお話でした。

    「秋桜」
    異国の地、日本にやってきたフィリピン人のアレーナのお話。日本人男性と結婚し、姑に敵意を向けられつつ、舅の温かさに助けられていた彼女。ところが、舅の死後、姑の当たりはますます強くなっていきます。例え人種が同じだとしても嫁姑問題はよくある話ですが、それを単純に描いたものではなかった

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    2023年09月30日
  • さだまさしが聞きたかった、「人生の達人」タキ姐のすべて

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    加藤タキさんという女性を通して、加藤シヅエさんのプライドを見た気がした。
    「母から教わったことだけど」と前置きしてタキさんが語る言葉が、胸に染み入る。背筋がピンとなって、「しっかりしよう」と気合いが入る。
    特に「毎朝、心の洗濯をする」のは、習慣として取り入れたいと思った。
    タキさんは、ご両親の遺影に向かって、「おはよう。今日も1日ありがとう。見守っててね。…実はこういうことがあってね…」というように対話をしているそう。そうすると、もう一人の自分が、お母様の言葉で返事をしてくれる。
    日々のモヤモヤをそこで客観的に見て、スッキリしてから1日を始める。
    最近読んだ『人生をゆるめたら自分のことが好きに

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    2023年09月25日
  • アントキノイノチ

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    ネタバレ

    【2023年88冊目】
    絶対タイトルで損してる〜!高校でのいろいろな出来事をきっかけに心を病んでしまった主人公が遺品整理業にかかわるうちに徐々に自分を取り戻していく話。映画化もされたようです。

    いや、タイトル……文中にもタイトルそのままを意味する流れは何回か出てくるし、確実にキーフレーズなんですけど、どうにもちょっと違和感が拭えない。素晴らしいですよ?素晴らしいですけどね、アントニオ猪木さんの生き様とか!でもこのタイトルじゃなかったらもっと早く読んでた気がする。

    しかし、松井……お前……松井ほんと、お前だけはちょっと……ひねくれてるとかいうレベルじゃないだろ……何かしらの天罰が下って欲しい

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    2023年08月04日
  • 解夏

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    長編だと思ったら短編集だった。解夏と秋桜、心の正しい人が素直に自分の生き方を見つめる話は読んでいて気持ちがいい。重松清なんかよりもよほど深みがあり、しみじみする。

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    2023年06月30日
  • アントキノイノチ

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    さだまさしは言葉の魔術師だ。巧みに言葉を操り歌と同様に小説でも人の心を揺さぶる。
    この作品では命の重さと心の葛藤が描かれているが、実在する遺品整理業者の事を詳しく知ることが出来て良い。厳しくも重要な仕事なので、こういう作品で少しでも理解が深まるとよいと思う。
    唯一不満があるとすれば、悪い奴にいつかは罰が下されると思いきや何もなかったこと(厳密には何もとは言わないかもしれないが)。勧善懲悪推進派の私としてはストレスが残りましたが、それも大事な命のひとつというこの作品のメッセージです。

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    2023年06月05日
  • ラストレター

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     『 勝手に「ラジオ」特集 #8(最終)』
     ーさだまさし さん『ラストレター』ー

     言わずと知れたシンガーソングライターのさださんですが、多くの著作、TV、伝説の深夜ラジオ「セイヤング」のパーソナリティ、コンサート等で軽妙なトークをされている印象です。
     本書も、まるで噺家がラジオ局を舞台にした、長い落語を聴いているかのような印象をもちました。飽きさせない会話の愉しさ、展開の面白さ、登場人物の血の通った人間ぽさや人情‥、後味すっきりでカラリとした〝粋〟を感じるのです。その辺が大きな魅力だと思えます。

     単なる昭和懐古主義のラジオ番組作りでなく、娯楽の趣向の幅が広がった反面、笑いや楽しさの

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    2023年04月21日