あらすじ
嫌われ、憎まれることを恐れるな――。少し昔には、人生で目標とすべき老人がたくさんいた。井伏鱒二、安岡章太郎、宮崎康平、永六輔……豪胆で知己に溢れた先輩たちに学んだことを、秘蔵エピソードとともに綴る。内容例を挙げると、◎やばい老人の条件は三つ ◎老人は社会の指標となる「水先案内人」 ◎死ぬまでハードロッカーだった父 ◎二十八億円の借金も潰れるまでやる決意 ◎郷里のやばい老人たちが教えてくれた ◎どんな旅をし、どんな人に出会い、どんなショックを受けたか ◎ドラマティックな人生を歩んだ父と祖母 ◎素敵なじじぃとして尊敬する文人たち ◎メールでは伝わらない言葉の大切さ ◎「年寄りに聞くに限る」という教え ◎胸を張って孤独に死んでいく覚悟 ◎ひとりのじじぃから若者たちへの伝言 等々 著者が24歳から考え続けてきた「すごいお年寄り」になるための道標を自身の様々な人との出会いを通して著す。この国の未来は老人にかかっている。
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Posted by ブクログ
『風に立つライオン』の中にこんな歌詞がある
「やはり僕たちの国は
残念だけれど何か
大切な処で道を間違えたようですね」
カタチのないものを売り買いし始めた頃
さださんの抱いた憂い。
国レベルでは修正は難しいけれど
個人レベルでは可能だ。
脱「核家族」を図ることで
家庭内にあった老人の「第三の目」
子どもにとっての「安全地帯」を取り戻す。
さださんは若者と年寄りが、互いにコミュニケーションを取り合い、「異業種交流」を図るべきだと言う。
私も、元気な老人になって、「老人力」を発揮したい!
「事を荒立てることになっても言いにくいことを言う」愛情たっぷりの老人になりたい。
2024.8.24
☆☆☆☆☆☆☆☆
やばい老人の条件
1 知識が豊富
2 どんな痛みも共有してくれる
3 何かひとつスゴいものをもっている
うーん、かろうじて二番だけがクリアできるかもしれない。これからやばい老人に向かって鍛練あるのみ。
さださんの祖母と父のスケールの大きさは半端ない。
でも私が一番好きなのは宮崎康平先生との絡み。
宮崎先生がほめてくれた曲は奈良を感じるあの曲。
そのために彼は五回奈良を訪ね、出会いと学びを繰り返して生まれたという。
髪が霜のふるまで待ってる愛があったら...。
それが
まほろば
2019.1.4
Posted by ブクログ
池波正太郎の小説の世界のように、悪いことをしながら善を為し、善人だと思われている奴がつい悪いことをする、と言うのが人間なのだと思う 僕は年寄りに聞くに限ると言う言葉が死語になっていくのは、この国がダメになっていくことと同じでは無いかと思う おばあちゃんの背中は、子どもにとっての安全地帯だった。今の子供には、その安全地帯がないのだ
Posted by ブクログ
さだまさしは好きだったこともあれば、なぜか嫌いだった時期もある。
でも、これを読んで少し距離の近さを感じて、また少し好きになった。年齢が近づいた(実際に近づくわけではなく相対的な差が縮まるという意味で)からかも知れない。
フォークソングはワークソング
現役
私はロッカーにはなれなそうだけど・・・
Posted by ブクログ
さすがさだまさし、文章の読みやすさが抜群。
この超高齢化社会においては、なるほど老人と若年層の歩みより、協調は必要だろう。
そういった主張が根底にある本書だが、後半は若干、思い出話に終始したきらいがある。
そこを含めての老人力なのかもしれないが。
Posted by ブクログ
タイトルからして「弾けた老人になろうぜ!」的なエッセイかと想像してたらかなり違って著者が出会った凄い老人のエピソード集だった。
それにしてもさださんは大物によく好かれるな。
それだけ魅力のある人なんだろうな。