さだまさしのレビュー一覧
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人の善い部分が起こす奇跡に接してきたさださんのの心映えに触れる
曲の精霊流しを小説にしたり、また風に立つライオンという歌が、俳優大沢たかおさんに請われて映画化されたり、
その世界観は様々な姿でわれわれの前に現れます。
そのさださんの世界の根源は、人の善い所を見ているという事。
作中
人は心で生きている
と書かれ、また
大介のことも咲子のことも、ちゃんと一所懸命に見つめていないのじゃないか?
と諭すシーンも見られます。
根は善い人たちによる、感動の出来事がいくつか現れます。
それはさだまさしという人間が、人の事を良く見て、さらにその人の善い部分、良い部分をみつけようという心映えでできて -
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3時間のコンサートのうち2時間はしゃべる、という
しゃべりストさだまさしのステージをまるごと再現す
る活字のライブ。彼のおしゃべりの中から選んだ傑作
面白ばなしをまとめて90本!とにかく笑っちゃうア
ドリブに痛烈な楽屋落ち。文庫本はこれが一冊目でま
だまだつづきます。彼の歌を聞きながら読めば最高で
す。(親本は1982年、1986年文庫化)
Ⅰ コンサート・ライブ
Ⅱ ステージ・トーク・アラカルト
聞いたことがあるような話がちらほら。噺歌集Ⅴとか
ぶっているネタが。それでも楽しめるのは話芸に達し
ているからと言えます。TVではこの魅力が伝わらない
のが残念ですが、 -
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解夏・・・大切な人と一緒に歩む
げげ・・・解夏・・・初めてみる言葉である。
結夏・・・旧暦の4月16日
雨期の始まる頃 生命が躍動するときに 外にでず、修業をはじめる。
解夏・・・旧暦の7月15日
修行生活で、それぞれの共同生活の中で気づいた、互いの欠点を指摘し、修行を終わりとする。
隆之は、ベーチェット病という難病にかかり、
次第に目が見えなくなる。
目が見えなくなるという行が始まり、
目がみななくなって、
初めて行が終わる・・それが解夏。
「光が見えないものには、暗闇が見えない。」
・・・すごい印象的な言葉。
隆之は、恋人 陽子がいたが、
失明するというおそれから、結婚することを -
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さだまさしの自伝的作品。「大切な人たち」との「大切な記憶」の物語。数々のエピソードとレクイエムにいちいちキュンとします。
祖母のプレゼントを楽しみにしていた雅彦が目にした途端、意気消沈してしまうシーンは、あるある自分にもあったよと思わず遠い目になったし…。
貧乏な暮らしの中で、母が急に作り始めた花壇。やがて薔薇の花が根付いた頃、一家は引っ越すことになる。ミュージシャンとして成功した後に訪れていくシーンは情景が目に浮かぶし…。
砂丘の観光施設で、らくだの代わりに客を乗せる、元競走馬のルーツを調べていく話は、ヴァイオリンで成功を収めた旧友と自分自身を、サラブレッドと元競走馬になぞらえ、最後の -
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さだまさしの生い立ちを本人が小説化した作品。
どこまでがノンフィクションでどこからがフィクションなのか分からないが、さだまさしという人の感性に触れる気がした。
もう30年も前にまだフォークギターを担いでジャラジャラと音を出していた頃、さだまさしは大好きな歌い手だった。
あの詩の感性が、言葉遣いが好きだった。
自分も何冊もノートに詩を書き綴ったが、あのノートはもう捨ててしまったんだよな。
今見たらどう感じるのだろう。
題名にある精霊流し、私も一度だけ船を担いだことがある。
長崎の祖父が亡くなった年だった。
はじめ船は作らないといっていた親類一同だったが、親父を始めとする兄弟が「や -
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「解夏」が予想以上に印象に残ったため、今更ながら読んでみました。
昔からのさだまさしファンにとっては、コンサートやラジオ等で聞いていた馴染みがある話の数々が一つの物語につながって小説となっています。今までは単発で聞いていた話の数々のつながりがよくわかり、あぁ、こういうことだったんだと納得する箇所が多々ありました。最初はなんの前知識もなく、完全なフィクションの話だと読みはじめたため、私にとってはいい意味で裏切られました。
逆にさだまさしファンではなく、この本で初めてさだまさしの世界に触れた人たちはどういった感想をもつのかなと思いましたが、そこそこヒットしているようですので、そういう人達