さだまさしのレビュー一覧

  • まほろばの国で

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    1998年から2002年まで毎日新聞に掲載されていたというコラム。
    今読んでも,あの頃の日本の空気とさだまさしの体温が伝わってくる。相変わらずまさしは熱い。
    当時諏訪にオープンし,何度か尋ねた原田泰治美術館のこと
    ふうせんのはかや極光(オーロラ)のこと
    成田真由美さんのパラリンピックでの活躍のこと
    野茂のノーヒットノーランのこと
    バイオリンの故郷を訪ねてグラスゴーに行ったり
    「ようこそ先輩」に出たときのこと
    そして山本直純さんが亡くなった時のこと
    それらが巡ってタイムスリップしてきた。
    自分も伝えたいことをきちんと伝えたい。

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    2019年01月05日
  • ふうせんのはか

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    まさしが童話?ふうせんのはか?どこかで聞いたことあるなあ。ふうせんのはか---そうか,あのお祭りの話だ。泣いた赤鬼の話だ。ピンときた。お祭りに行ったとき,2人のお兄ちゃんが小さな妹のため,ふうせんを買ってあげる。妹はうれしくてはしゃいで,でもいつしか疲れて,お兄ちゃんの背中で眠ってしまう。家に着いたとき,ふうせんはもう天にのぼってしまった後だった。泣きじゃくる妹・・・。
    この話のいいところは,ここから後だ。わんぱくでやさしいまさしの弟は,ぷっといなくなる。そう,ふうせんを手に入れるためだ。でも彼にはお金がない。弟は,腕を組み,ふうせん売りのおじさんをにらみつける。「さっき買ったふうせんがとんで

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    2019年01月05日
  • 眉山

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    作中に時々出てくる阿波踊りのお囃子のフレーズが其々の場面展開を盛り上げてくれる。

    本書を読んで阿波踊りを見に行きたいなぁと思った。


    母の余命が幾ばくも無い、娘の咲子は帰郷し母の看病にあたることとした。
    江戸っ子気質でカチンと来たら手のつけられない母、飲み屋の大将とお酒の好きなケースワーカーなど人情身溢れる登場人物達がストーリーを盛り上げてくれる。そんななか咲子は母との半生を振り返る・・・

    一晩で読めてしまう200ページ!

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    2018年11月30日
  • 眉山

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    阿波踊りを通して、自分が生きてきた場所、自分を作っているものを伝え、命の使い方について考えさせられました。

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    2018年09月01日
  • 解夏

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    故郷とのいろんな関わり。
    表現や感情が優しくて温かくじんわりと感動した。

    ダムに沈んだ故郷との対面なんて想像出来ないけど、どんなに切ないことだろうか。
    それでもそこに住んでいた人ごと沈んだわけでなく、人々はその人の人生をそれぞれ歩んでいるのか。

    解説も重松清で良かったと思う。

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    2018年08月20日
  • 風に立つライオン

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    アフリカ、日本、どこにいたってみんな生きている。命に関する物語はやっぱり読んでいて苦しくなるけど、強さもある。戦争は絶対にいやだ。ケニアには行ったことはないけれど、いつか行きたいな。つらいけど優しい。悲しいけどパワーをもらえる。そんな、あったかい話でした。夢は叶う。ダイジョブ。

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    2018年08月19日
  • 眉山

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    母親の決意とは何たる堅さ。咲子を出産すると決めてから死ぬまで、母親としての顔しかもたず一切の女の顔を殺してきた母、龍子。強すぎる決断力と精神力に涙がでる。

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    2018年05月29日
  • やばい老人になろう やんちゃでちょうどいい

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    ネタバレ

    池波正太郎の小説の世界のように、悪いことをしながら善を為し、善人だと思われている奴がつい悪いことをする、と言うのが人間なのだと思う 僕は年寄りに聞くに限ると言う言葉が死語になっていくのは、この国がダメになっていくことと同じでは無いかと思う おばあちゃんの背中は、子どもにとっての安全地帯だった。今の子供には、その安全地帯がないのだ

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    2018年05月17日
  • かすてぃら

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    さだまさしの実父の話 さだまさしのDNAが感じられるストーリー。彼のバイタリティーや胆力は父親譲りであることが、実感できる。むちゃくちゃだよなあって思える逸話も、そのまんまさだまさしの生き方に通じている。

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    2025年12月06日
  • やばい老人になろう やんちゃでちょうどいい

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    さだまさしは好きだったこともあれば、なぜか嫌いだった時期もある。
    でも、これを読んで少し距離の近さを感じて、また少し好きになった。年齢が近づいた(実際に近づくわけではなく相対的な差が縮まるという意味で)からかも知れない。

    フォークソングはワークソング
    現役
    私はロッカーにはなれなそうだけど・・・

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    2017年10月18日
  • やばい老人になろう やんちゃでちょうどいい

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    ネタバレ

    さすがさだまさし、文章の読みやすさが抜群。
    この超高齢化社会においては、なるほど老人と若年層の歩みより、協調は必要だろう。
    そういった主張が根底にある本書だが、後半は若干、思い出話に終始したきらいがある。
    そこを含めての老人力なのかもしれないが。

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    2017年09月25日
  • 解夏

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    すごくいい、さだまさし天才か…。重松清に温かさのベクトルが似ているなぁと思っていたら、解説に重松清が…。どうでもいいところでも鳥肌。どの話も本当に素敵だったが、個人的には秋桜とサクラサクが好き。重松清に大人のテイストを加えた感じ。地理に明るいところが、渋みを出しているのかな?あまり歌は聞いたことないけど、この人が歌う歌なら聞いてみたいと思った。

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    2017年08月25日
  • 茨の木

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    主人公が父の遺品として兄から送られてきたバイオリンのルーツを辿るべくイギリスへ。父への後悔、兄との確執、高校時代の初恋、別れた妻への思い、などなどいろんなものを抱えた男性が過去と向き合う中で、また元の場所へ帰っていきます。解説文を読むと、作者さださんが自身のバイオリンのルーツを辿った旅がこの小説のモチーフになっているとか... 福岡の言葉も懐かしく、また昔の思い出'台風の大きさ'を表す単位のエピソードなど、丁寧に生きてこられた様子が伺い知れて優しい気持ちになりました。

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    2017年06月07日
  • ラストレター

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    さだまさしさんが落語研究会で培った、洒落と駄洒落と人情物をうまく組み合わせた内容になっている。昭和復帰にテーマを置き少し現代を風刺して本当に上手な構成だな、面白い。

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    2017年03月28日
  • ラストレター

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    面白かった。
    ただ、面白いだけでなく、感動あり、笑いありとたくさんの要素が詰め込まれていて、読み終えた今も心地よい余韻が残っている。

    古くて、新しい昭和を作る。ラジオを通して。
    この想いに突き動かされ、多くの人が協力する姿は、読んでいてワクワクした。

    誰もが悩み、苦しみ、少しの楽しさを抱えている。
    どんな人も、小さな人生を懸命に生きている。
    この様な文章がありますが、自分の人生と重ね合わせて、多くのことを思いながら読みました。

    最後に、ラストレターの様なラジオがあったら聞きたいと思う。

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    2017年03月22日
  • 眉山

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    徳島に4年間住んでた身としては
    街の風景が思い浮かび、どこか懐かしく感じる作品。

    とくに阿波踊りについての描写は、本当に巧い。
    阿波踊りの練習の音(鉦を鳴らしたり、笛を吹いたり)が聞こえ始める初夏の夕方、県外出身の自分でも何か体の内側から“ぞめき立つ”あの感覚、それを見事に文字で描いている。

    徳島にゆかりのある人には徳島の良さを改めて認識してほしいし、徳島をほとんど知らない人にも読んでほしい(そうしたらきっと徳島いいなあと思える)一冊。

    綺麗な物語だった。
    徳島、やっぱ好きだなあ。

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    2017年01月26日
  • 眉山

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    お龍さんの大好きな人への真っ直ぐな気持ちが、最後まで彼女の生き方に表れていた。そんな彼女の生き方にたくさんの人が魅了され、救われたのだろう。描写が美しかった。

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    2016年07月08日
  • かすてぃら

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    さださんのお父さん、素敵ですね。頑固なお父さん像に人間の真の強さと美しさを見ました。
    私もこんな強さと美しさを持ちたい。自分の未熟さに恥ずかしさをおぼえました。

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    2016年05月02日
  • 眉山

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    複数の作家による短編集story sellerのさださんの小説が素晴らしかったので初めて本を購入しました。
    期待に違わない素晴らしい本でした。
    また彼の別の本も読んでみよう。

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    2016年01月29日
  • 眉山

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    献体に興味が沸き、随分前に買ってあったので年始に読み返してみました。
    さださんの小説は何冊か読んでいますが、「眉山」ほど読みながら映像が浮かぶ作品は無いですね。
    徳島の阿波踊りの様子がとてもエネルギッシュで、登場人物たちの方言とともに、徳島へ旅行へ行ったような気持ちにさせられます。
    献体についても知ることが出来、文章も読みやすくて、母と娘、それぞれの恋がとにかくロマンチックでした。
    キュンキュンしたい人におすすめです。

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    2016年03月11日