あらすじ
さだまさしが、長年敬愛してやまない「タキ姐」こと加藤タキに、聞いてみたかったことをすべて聞いてみた。
日本を代表する社会運動家・女性初の代議士として活躍した母・シヅエの娘として生まれ、ショービジネス黎明期の1970-80年代の日本でアーティスト・コーディネーターという職業を自ら切り拓き、オードリー・ヘプバーン、ソフィア・ローレンをはじめ世界的な大物アーティストたちと個人的親交を結び、さらに78歳のいまも、淡々と飄々と、そして凛として生きる。
そんな彼女が伝えるとらわれず自由に生きるヒント。
【おもな内容】
第1章 年齢にとらわれない生き方
エレガンスの秘訣ー喜怒哀楽すべてが感動ー社交ダンスは67歳、シャンソンは75歳から始めたーこの年齢では待っていても何も来ないものー自分を省みない人は美しくない etc.
第2章 ふたりの歴史
『関白宣言』がきっかけにー偲ぶ会でずっとかけ続けた『勇気凛凛』ーシヅエ先生に『偶成』を聴かせたかったー悔しいという思いで英語を身につけた etc.
第3章 世界のスターに学んだこと
ヘプバーンほど素敵な女性はいないーソフィア・ローレンの短い爪に母性を感じたーシナトラはステージに上がるとき、左足から出るーディートリッヒの孤独ーマイケル・ジャクソンが作った一つの宇宙ー自分も楽しみ、みんなも喜ぶ心遣いの発想 etc.
第4章 男と女
理想通りにいかなかった最初の結婚ー離婚パーティーー存在自体がユーモア etc.
第5章 世代を超えて
いつも間違っているかも、と思うー息子をコーディネートしてしまう母ー人それぞれの育ち方ー「あなたはどうしたいの?」を何度でも繰り返すー「春の海の心」 etc.
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
凛として自立して生きる。それにはモデルが必要と実感。こんな人になりたいと終える環境が必要。
言い換えると子供は親が思うこと以上には成長できないということ
Posted by ブクログ
少し自慢か?と思うとこもあったけど、母親同様きっちりとしていて見習いたい。母親のことを映画かドラマになったら絶対にみたい。ので許可出ればいいのに。
Posted by ブクログ
加藤タキさんという女性を通して、加藤シヅエさんのプライドを見た気がした。
「母から教わったことだけど」と前置きしてタキさんが語る言葉が、胸に染み入る。背筋がピンとなって、「しっかりしよう」と気合いが入る。
特に「毎朝、心の洗濯をする」のは、習慣として取り入れたいと思った。
タキさんは、ご両親の遺影に向かって、「おはよう。今日も1日ありがとう。見守っててね。…実はこういうことがあってね…」というように対話をしているそう。そうすると、もう一人の自分が、お母様の言葉で返事をしてくれる。
日々のモヤモヤをそこで客観的に見て、スッキリしてから1日を始める。
最近読んだ『人生をゆるめたら自分のことが好きになった』で学んだ、「客観的に考える」ことを習慣づけるにはピッタリな方法だと思った。
さだまさしさんのゆるーい感じのトークで、とても読みやすい。そして、そのゆるい空気の中で語られる言葉には、先人の知恵がたくさん詰まっている。今は亡き偉大な人たちの言葉を語り継いでくれる人がいることが、いかに貴重で有難いことかをひしひしと感じた一冊。