宇山佳佑のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
ネタバレかなり面白かった。本を読んでいて泣きそうになったのはこれで2冊目だった。やはり物語というのはとても面白く感じる。すでに王道の感動パターンというのは出尽くしていて、その詰みの状況にオリジナリティのこもった複雑なルールを投入する。そうすることで、そのルール上の元に普段なら感じ得ることのできない絶望や、上手くハマった時の感動など、想像のしようがない物語が作り上げられる。この本を読んでいて、その複雑性の面白さが特に最後の感動に響いていると感じた。物語の途中途中で、登場人物の2人にどこか苛立ち、寂しさを感じ、情けないと思ったことが幾度かあったが、その全ても何か人間性を感じて感動を覚えた。そして最後に、こ
-
Posted by ブクログ
ネタバレ牧野健司
慶明大学附属第三病院に入院。青春時代、仕事終わりに通った映画館「ロマンス劇場」を思う。新潟の田舎町から映画監督になることを夢見て上京。『京映株式会社』という中堅どころの映画会社で助監督をしていた。
佐多栄子
看護師。
吉川天音
孫のように懐いてくれている可愛らしい看護師。サボり癖は患者たちの間でも有名。
三好
看護師長。
美雪
『お転婆姫と三獣士』のヒロイン。演じた女優は随分昔に亡くなっている。
山中伸太郎
健司の同期。
俊藤龍之介
大スター。『怪奇!妖怪とハンサムガイ』の主演俳優。
成瀬正平
京映株式会社の社長。
清水大輔
『怪奇!妖怪とハンサムガイ』のプロデューサ -
Posted by ブクログ
脳内に色が鮮やかに映る作品。
小説や映画を生活の一部としている人たちは、もしかすると経験したことがあるかもしれない。
『ヒロインや主人公への憧れや恋心。』
まさにこの作品の主人公は
映画のヒロインに恋に落ちる。そしてもう観れなくなる(会えなくなる)というのだから
最高に燃え上がっている状態ともいえる。
そんな憧れのモノクロの彼女がスクリーンから飛び出し、主人公の生活を鮮やかに彩っていく。
この小説は色の表現がものすごく卓越していて
脳内で見える映像はいつにも増して色がハッキリとしている。
そのせいか、登場人物の表情や景観までよりクリアに想像することが出来る。
読み切りやすいボリューム -
Posted by ブクログ
付けると周りの人達が運命の人と赤い糸で繋がっているのが見える指輪がある。
そして自分の指にも。
みんなに赤い糸が見えていたら最高に幸せな世界になるだろう。
ただ、花耶が不憫だなあと。
あんなに大好きだった征一の未来を願うなんて。
ただその願いによって、運命の人と結ばれ幸せになる人達に繋がり、そして最後には…。
指輪がつなげる純粋な恋の話。
一番のお気に入りで泣けたのは『#4 わたしを失望させないで』。
【運命の人とは、その人の運命がどんなものであったとしても、一緒に生きたいと思える人のことだ】
【結婚とは、辛いことも嬉しいことも全部ひっくるめて一緒に幸せになろうとする。運命の人と一緒に