宇山佳佑のレビュー一覧
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6つの物語からなる短編集。ただ、嵌めると赤い運命の糸が見える指輪が、各物語に意味を持って繋がっている。
指輪には、第一話に登場した花那が事故でなくなって、そこにのりうつっています。
フランス料理家になりたい家出女子のお話 親に反対され、彼にも相手にされず、知り合った定食屋の女性に助けられる。
ちょっと変わった頭のいい女子中学生があまり人気ない国語教師に恋するお話
定食屋の女性から指輪をもらい、小田原から仙台に引っ越してきて、そこで恋する事と友情を知る。
他人を羨み、なかなかプロポーズしてくれない時計職人の彼氏にいらつく女子の話
30歳の誕生日に彼氏に呼び出され、ついにプロポーズかと思いきや -
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カメラマンを目指す晴人と美容師の美咲の儚い恋のお話。誠実で真面目で少し鈍臭い好青年の晴人が一所懸命に美咲にアプローチするところから話がスタートします。晴人の感情の描き方がとても楽しくて面白くてどんどん読み進めてしまいました。ここで晴人の誠実さがしっかり心に残り、より話がグッと切ないものになっている気がします。美咲の心の葛藤も十分過ぎるほど心に深く残り、涙が止まりませんでした。美咲を支える兄の貴司と恋人の綾乃の想いも辛くグッときます。ただ淡々と時間が過ぎていきますが、それがあまりにもリアルで、本当に存在しているかのような世界観でした。頭が痛くなるほど涙流したのも久しぶりでした。鼻水も止まりません
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ネタバレ
涙が止まりませんでした。
ライフシェアリングを経た後の2人の結末に衝撃を受けるとともに、最後の章の後半からずっと涙が止まりませんでした。
漫画も繊細なタッチで、登場人物を含め、全ての描写が美しく描かれています。
読み終わった後、お話が好きすぎて、感動しすぎて、勢いで小説本まで買ってしまいました。そのくらい、この作品には、心がグッと引き込まれるものがあります。
お互いのことを1番に考えて動こうとする誠と日菜が、ライフシェアリングを通じて葛藤する姿に、とても胸が締め付けられました。
2人で20年の命を分け合うライフシェアリングですが、蓋を開けてみるとそこに待っていたのは、近づく死への恐怖と相手への罪悪感。
「奇跡」を始め -
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ネタバレp150「わたしは、人のぬくもりに触れたら消えてしまう」
p153「ずっとあの日々が続いてほしかった。でも、もうすぐお前に逢えなくなると知って一目逢いたくなってしまったんだ。逢って、最後に言いたかった。見つけてくれてありがとうって…」
p224家路につこうとした美雪が踵を返して入口のガラス戸をノックする。そして健司にそっと唇を差し出す。あの日できなかったガラス越しのくちづけを求める。
p230「最後にもうひとつだけ、わがまま言っていい?触れたい。お前のぬくもりを感じてみたい……いいよね……?」
健司に逢いたくてスクリーンから飛び出してきた美雪。健司の命が尽きる時にやっと健司のぬくもりも -
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面白くてどんどん読め進められました!
靴職人を目指す高校生の歩橙はボロボロのローファーを履き、「ボロアオ」と呼ばれる少女、青緒に恋をする!「あなたの足を触らせてください!」と突然青緒に告げる。最初は戸惑う青緒だったけれど、次第に恋に落ちていく。しかし、青緒は恋をすると体が焦げるように痛み、橙色の痣を出現させる謎の病に侵されてしまいます。
これは何年も続くふたりの物語です。私は宇山佳佑サンの本を読むのは3冊目で、「桜のような僕の恋人」や「この恋は世界でいちばん美しい雨」を読んだのですがどちらも共通して切ない恋が描かれているのですが今回の切なさは過去一でした!
青緒が恋をすると体が焦げてし