あらすじ
「指輪って、心とつながるものなんだよ」
その指輪をつければ、「運命の赤い糸」が見える――。
切ない願いが込められた指輪がつむぐ、ひとつなぎの恋物語。
「自分なんかじゃ絶対に無理だ」と思っていた片想いの相手と、運命の赤い糸で結ばれたいと願いつづけたら――「僕らはあの頃と変わらない」
つれない恋人との関係に不安を抱いていたところ、指輪の力で相手が運命の人ではないことを知ってしまい――「どうして機嫌のいいときしか好きって言ってくれないの?」……など、“奇跡の指輪”をめぐる6つの恋模様を収録。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
大きくいえば短編集。
ただしずっと一つのテーマが流れ続けるタイプ。
最初の50ページで「物語が終わってしまった」と思う。
でも最後の300ページちょいまで時に涙しながら読むと、最後まで読んでよかったの大号泣(オイラの場合)。
ご一読をお勧めします。
Posted by ブクログ
6つの物語からなる短編集。ただ、嵌めると赤い運命の糸が見える指輪が、各物語に意味を持って繋がっている。
指輪には、第一話に登場した花那が事故でなくなって、そこにのりうつっています。
フランス料理家になりたい家出女子のお話 親に反対され、彼にも相手にされず、知り合った定食屋の女性に助けられる。
ちょっと変わった頭のいい女子中学生があまり人気ない国語教師に恋するお話
定食屋の女性から指輪をもらい、小田原から仙台に引っ越してきて、そこで恋する事と友情を知る。
他人を羨み、なかなかプロポーズしてくれない時計職人の彼氏にいらつく女子の話
30歳の誕生日に彼氏に呼び出され、ついにプロポーズかと思いきや、別れてほしいといわれ、彼が病気を抱えていると知る。
ピアノをそろそろやめようかと思っているピアニストの女性の話
ピアニストの母に厳しく育てられ、子供のときは天才ピアニストといわれながらも、だんだんと大人になるにつれ、燻っていく。欲しいのは母から褒めて欲しいという事だけ。子供のころから、一度も褒められずにいたが、母はアルツハイマーになってしまい、褒められることはないと思っていたが、自分が運命の人と出会い、子を持つと母の本当の愛を知る。
最後は巡り巡って、数年たった、花那の彼氏に運命の人が現れる話。
個人的には、変わった女子中学生の話と時計職人の話が良かったです。
著者は、主人公が病気になったり死んでしまったりが多いが、わかっていても読みたくなる文章が凄いなといつも感動しています。
Posted by ブクログ
運命の赤い糸が見える指輪の物語。
とても素敵でした
切なくなったり、心がキュンとしたり、それぞれの登場人物の恋愛模様やその人の人生を近くて見守ってるような感覚になります。
『私を失望させないで』が、1番印象に残りました。
泣きそうになるぐらいでした。
『運命』や『奇跡』を信じてみたくなる1冊で、読むのが止まりませんでした。
Posted by ブクログ
付けると周りの人達が運命の人と赤い糸で繋がっているのが見える指輪がある。
そして自分の指にも。
みんなに赤い糸が見えていたら最高に幸せな世界になるだろう。
ただ、花耶が不憫だなあと。
あんなに大好きだった征一の未来を願うなんて。
ただその願いによって、運命の人と結ばれ幸せになる人達に繋がり、そして最後には…。
指輪がつなげる純粋な恋の話。
一番のお気に入りで泣けたのは『#4 わたしを失望させないで』。
【運命の人とは、その人の運命がどんなものであったとしても、一緒に生きたいと思える人のことだ】
【結婚とは、辛いことも嬉しいことも全部ひっくるめて一緒に幸せになろうとする。運命の人と一緒に時を刻み続けることだ】
Posted by ブクログ
運命の赤い糸が可視化できる指輪。
持ち主に行動するきっかけを与え、気づけば次の持ち主へと移っていく。
持ち主となった学生の恋愛は、相手のことで頭が一杯になったり、考えるだけで幸せが溢れる様子がなんとも微笑ましい。
かと思えば、結婚を焦っている女性や、過去のトラウマに縛られ、自信を持てないピアニストなど、大人の女性も登場する。
どれも恋愛の話ではあるが、恋愛を通して自分の大事なものを見つけて行く様子が描かれており、恋愛以外の話の面白さもある。
最終章では、この物語が、花耶が自分が運命の人でないことを信じて、恋人の征一が運命の相手と出会えるまでのお話であったことがわかり、何とも切ない気持ちになる。
それでも、どのお話も終わり方の後味が良く、読んでいて清々しい気持ちになれる一冊だった。
Posted by ブクログ
指輪をつけると赤い糸で結ばれた運命の人がわかる。この指輪にまつわる連作短編集。
設定がちょっと自分より若い人なのか、なかなか感情移入しにくかった(特に前半)けど、キュンとする恋愛小説が好きな人にはおすすめ。
♯4わたしを失望させないで が一番好きだった。
それにしても、この指輪って便利すぎる。
付き合う前、結婚する前に運命の人がわかってしまうとは。
ちょっと怖い気もするけど。
Posted by ブクログ
連作短編6篇
第1話のあっけないラストが、次のお話へと指輪で繋がっていく。運命の赤い糸がそれぞれの恋模様にスパイス的な効果を与えている。
第3話の先生に恋する女子高生の友情を描いた「私のものって思っていいですか?」が良かった。
Posted by ブクログ
自分の運命の人が分かれば正解のない恋に
悩む事はないのに...
運命の赤い糸が見える奇跡の指輪。
「自分のことばかりの彼氏」
「先生に恋する女子高生」
「時計と嫉妬と....」
恋に悩み苦しむ彼女たちの元に現れる切ない
願いが込められた奇跡の指輪が紡ぐ6つの恋模様
誰しも一度は運命の人がいるんじゃないかと
考えた事があると思う。
確かに運命の人が分かれば傷つく事も少ないし
めんどくさい駆け引きもいらないその人のこと
だけを考えて愛せばいいから楽だな
けど、恋の駆け引きがあるから相手の事をより
想えるし嫉妬があるから好きって実感できるし
すれ違いとかめんどくさい事もあるけど
そーゆうの含めて恋は楽しい気がする。
好きな人が運命の人じゃなかったら怖くない?笑