宇山佳佑のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ雫が起きていられるのは1年間で1週間だけ。
しかも
太陽の光に当たらないように
避けるように過ごさないといけない。
私だったら周りにどれだけ励まされても
何を言われても絶望したまま1週間を過ごしてそう。
雫も現実を知って絶望してしまうけど
あーちゃん、つばき、泰介さんという
大切な人に支えられて
1週間を楽しみ尽くしてやろうってしてて
そんな雫に他の人より時間がなくても
大切なことを見失ってはいけないよなって思った。
そして
そんな雫に恋をした日向。
1週間しか起きていられない相手との恋は
これからを想像しただけでこちらも絶望。
単なる遠距離恋愛で
いつか解決するって問題じゃないんだ -
Posted by ブクログ
宇山圭祐さんの「この恋は世界でいちばん美しい雨」
本来は幸せになれるはずだった恋になんと残酷で苦しい事を強いたのか。宇山圭祐さん本当に天才だと思います。
終わり方がとても綺麗で、残酷さ、儚さ、思いやりが相まった結果でしょう。それ以外の終わり方が考えられないほど必然的で違和感のないものでした。自分が同じ立場ならばこんな手は取れなかったかもしれないと思う場面が多々あり、彼らは絶望の中で最善を取ったのだ感じさせる物語でした。
そして、他作品と違うところは決別したその後、ほんの少しだけの救済がある所です。ほんの少しというのがポイントです。
残酷な設定と救いのバランスが素晴らしいです。なんとも言え -
Posted by ブクログ
ネタバレステキな恋愛が始まる予感からの急速な病いと
老い。頭から襲いかかるような悲しみの中、
読み進めるしかできませんでした。
あまりにも残酷で悲しすぎます。
病気で老いて衰弱していく様子を愛する人に見せたくはない。絶対に見せたくない、合わせる顔がない。
そして別れを選ぶ…しかも相手を裏切るような別れ方。私なら本当のことを言って相手を困らせてしまうかもしれない。彼女ほど私は強くない…
最後に個展に杖をついていく。最後の最後のお別れ。会いたい。
きっと分からない、分かるはずもない
変わり果てた姿でも会えて良かった。
その時彼が気が付かず、後に桜の帽子で気がついた物語の流れに悲しくて悲しくて、しばらく -
Posted by ブクログ
ネタバレ安定の宇山佳佑作品でした。
いつもと違い、一章ごとに相談者が現れる短編でした。
風の記憶を映像化できる、風読堂店主級長戸辺風架と、ニート野々村帆高がコンビを組んで問題を解決していく。
帆高は、仕事をやめて家に引き籠もっていたが、母が引き出し屋に依頼し、自立支援の施設に連れて行かれそうになるが、仕事をすることを条件になんとか免れる。
そこで見つけた仕事が風読堂のアルバイト。
募集要件は、バイクに乗れること、ファンタジーを信じること。
先に述べたように、風架は風の記憶を集めて映像化できる能力をもつ。
一章は両親に日頃の感謝を込めサプライズプレゼントで、風の記憶を見せてあげようとする女子高生若葉のお