斎藤環のレビュー一覧

  • ヤンキー化する日本

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    「ヤンキー」というキーワードで現代日本社会を論じた一冊。こなれていない部分もあるが、一読の価値はある。
    「ヤンキー」とは、バッドセンスな装いや美学と「気合」 や「絆」といった理念のもと、家族や仲間を大切にするという一種の倫理観とがアマルガム的に融合したひとつの”文化”。
    殆どが対談だが、隈研吾との対談が秀逸。「歌舞伎座のスーパーシンメトリーが銭湯建築のルーツ、桂離宮は書院造と数寄屋造りの合体でテーマパーク的でそれがタウトのような和風の素人に受けた、丹下健三は存在そのものがヤンキー」といった話が次々に飛び出す。

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    2015年08月06日
  • 母は娘の人生を支配する なぜ「母殺し」は難しいのか

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    暗示的にも明示的にも同一化を要求して断ちがたい結びつき・縛りを形成する母娘関係を「プラトニックな近親相姦」というのは一見過激に思えるが、きちんと読むといろいろと自分が見聞きした実態とも符合してふにおちる。

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    2015年01月19日
  • ヤンキー化する日本

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    ネタバレ

    『ヤンキー経済』とほぼ同時期に読み終わったので比較するけど、こっちの方が読み物としては読みごたえがある。
    ただ、子どもを持つ身としては、このまま日本が進むとどーなるよ、と暗澹たる気分になるのもまた事実。
    この本で言う「ヤンキー」は、反知性ではないけど、地頭のいいヤンキーは実学のみを目指す(弁護士とか)、とか、その通り過ぎて頭が痛い。
    帯の、『この国は”気合い(だけ)”で動いている。』は、違う意味に勘違いする人続出しそう。

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    2014年11月25日
  • ヤンキー化する日本

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    2014年3月初版
    斎藤環 著
    ==

    若者に限らず、日本は今“ヤンキー化”が全体的に進んでいる
    日本人論=日本人特殊論であり、=ヤンキー論。ヤンキー文化とは“気合いとアゲアゲのノリさえあれば、まあなんとかなるべ。

    本物の非行少年や不良が減る一方で、彼らに特有と思われていた文化的エートス(ヤンキー性)が、非行とは無関係な層にまで浸透している。知性よりも感情を、所有よりも関係を、理論よりも現場を、分析よりも行動を重んじるのが特徴。

    などなど。
    ヤンキーはそもそも、ある意味この島国の「原住民的」な気質を表出させている、という捉え方をしている本。面白かったです。

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    2014年09月29日
  • ヤンキー化する日本

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    ネタバレ

    ヤンキーが流行だが、その発信元の一人の著者が各界の人達と対談。おもしろかった。日本人の総ヤンキー化が言われている昨今、マーケティングを考える際にも考慮に入れるべきで、ヤンキーに人気のあるヴィトンのモノグラムやディズニーなども取り上げられている。

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    2014年07月01日
  • 母と娘はなぜこじれるのか

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    他の本と併読をおすすめ 「母と娘はなぜこじれるのか」 

    「母は娘の人生を支配する―なぜ「母殺し」は難しいのか
    (NHKブックス)」を読んでからこちらを読むことをおすすめします。

    著者の斎藤さんが、母娘問題にゆかりのある方と対談していきます。

    角田さんの小説は同じ日に読み終わったばかり、
    萩尾望都さんの「イグアナの娘」はマンガもドラマも見、
    信田さよ子さんの「母が重くてたまらない―墓守娘の嘆き」も
    読んでいたので対談の背景を知った上ですっと読んでいきましたが、
    今、実際困っている人は、「母は娘の人生を支配する―なぜ「母殺し」は難しいのか (NHKブックス)」、
    「母が重くてたまらない―墓守娘の嘆き」の併読をおすすめいたします。

    田房永子さんとの対談が、一番付箋が多くなりました。
    実際の母との経験をマンガにされているということで、
    呪詛植えのメカニズムと、呪詛抜きについてなど、マンガで
    わかりやすく描かれているので、田房さんのマンガ作品にも
    興味がわきました。

    「母親から植えつけられた呪い、呪詛を抜いていく
    『呪詛抜き』が必要だと思っています」

    「いびつな母娘関係のラスボスは、男性の怠惰」

    というような発言にひとつひとつ、頷く経験がある方が
    いらっしゃるのではないでしょうか。
    また、逆に全くぴんと来ない方も同じくいらっしゃるのでしょう。
    それは、とても幸せなことだと知ってほしいです。

    「母親の呪縛から解放される一番のポイントは、
    自分は母親の思う通りじゃない、
    母親の望む言動をしなくてもいいんだ、
    イヤなことはイヤだって思っていいんだ、
    と気づくことでしょうか。」

    とありますが、このような本に出あっているということは
    なんらかの気づきがあって読んでいるのかなと思うと、
    それは大きな一歩だなと思います。
    自分がそのような問題を抱えていることすら気づかず、
    そう振る舞うのを当たり前と思っている人も多いはず。

    また、

    「今は母親との関係は、距離を置けているので、
    直接的な被害はないんですが、自分のなかにある
    母の呪縛みたいなものから、夫や子どもへの対応に
    問題を抱えています。

    お母さんとの関係が安定していなかったから、
    夫に対してこれでいいのか、子どもに対して
    これでいいのかと不安を感じたり、不安によって
    夫に対してキレちゃったりする」

    という言葉があったのですが、そういった、距離を置いてから、
    自分が母となったときのよすがになるような
    本というものも読んでみたくなりました。

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    2014年06月14日
  • ヤンキー化する日本

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    ネタバレ

    こうやって何かにカテゴライズしてしまうのってあまり好きではないけど、この「ヤンキー化」の雰囲気はなんだかすごく腑に落ちた。私がこの世の中の雰囲気になじめないわけも。だって私、相田みつをキライだし(笑)。なんだかなーこんな雰囲気の世の中を生きていかなきゃならないのかと思うとなんかウンザリ。。。
    デーブ・スペクターさんとの対談と、與与覇潤さんとの対談が面白かった。

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    2014年05月31日
  • 母と娘はなぜこじれるのか

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    母と娘の間には
    母と娘の間にある問題がクローズアップされてきている。
    母は娘を支配しようとし、娘はそれに応えるために必死になる....
    その問題を5人の女性と対談形式で齋藤環が論じる。

    一番興味深かったのが水無田気流氏との対談。
    現代の育児の負担というものが女性に過剰に負担を強いているという論調であるがこの点は非常によくわかる。
    保育園が見つからない、見つかっても子供が病気になれば休まなければならない、夫は帰って来ない、孤独感を募らせていく......
    これは現代の母親には感じるものがあるのではないだろうか。
    ある程度の社会基盤がある人ならば公的サービスを受けられる(それがあることを知ることができるから)が、そうではない人に対するケアが少ないのは深刻な問題だと水無田氏は語る。
    それは現在の制度の大いなる弱点であろうと思う。
    個人主義的な自己責任や自己決定が声高に叫ばれているのに肝心の個人というものが尊重されていない、という指摘にも頷かせられる。

    信田氏との対談も面白い。
    マゾヒスティック・コントロールやロマンティック・ラブ・イデオロギーという概念が興味深い。
    後者が近代家族の維持装置の一つだというのは面白い視点だ。
    それは幻想だとはっきり言っているわけではないが、一種の大いなる物語という指摘がある。
    それが悪いというものではないがそれによって母のパワーが極端に一カ所に集中しているというのは納得できる部分もある。

    他にも田房永子氏、角田光代氏、萩尾望都氏の三人との対談がなされている。
    それぞれとても興味深い。
    自身が母との関係に苦しんでいる場合もあり、それをもとにいろいろなこうさつがおこなわれている。

    母というものが娘の人生に大きな影響を与えるのは決しておかしなことではない。
    それをもとに自分自身の世界を構築していくのだから。
    しかし、母と娘蜂が繋がっていたとしても別個の人間であり、母自身の「やり直し」ではない。
    娘であり母である自分に照らして怖くなりつつ、わが家はどうだろうかとしばし考え込んでしまった。                   

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    2015年03月18日
  • 世界一やさしい精神科の本

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    わかりやすい。けど、ここで紹介される病気の症状が似ていて、とてもややこしい。
    ああそういうことかということもたくさんあった。やっぱり、障害なんて健常と地続きやねんなぁと、あらためて思う。「できない」のではなく、ただ「苦手」なだけ。

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    2014年04月29日
  • 関係する女 所有する男

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    くっそ面白かった。

    分かりやすくさくさく読めるのはいつものごとく斎藤環なんやけど、ジェンダー論について概説した部分が特に秀でてる。大学一回ん時に読みたかった本。

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    2014年04月28日
  • 母と娘はなぜこじれるのか

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    うーむ。
     なるほど……。と言おうかなんと言おうか。
     女性が生む性だからなのか、産む性で有ることを社会的に期待されているからなのか、母、祖母、とさかのぼり、もしかしたらミトコンドリア・イブにまでたどり着く呪詛を感じる。すげーわ。

     社会や人情、世間の常識に照らし合わせて間違っているとしても、本人が辛いならば「辛い」って言うのは当たり前なんですよ、と言うことを切々と語っているなぁと。
     そして何より、逆もありき、と言うのが新しかった。端から見てどんなに辛そうでも、本人が大丈夫ならばそれでいいい。
     本人にとっては、本人が感じていることが真実なのだし、それを大切にしてほしいと思いました。

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    2014年04月17日
  • 母と娘はなぜこじれるのか

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    実母とうまくいっていない長女の私にも娘がいるので、娘とはうまくやっていきたいと常に思ってます。

    なので、心に留めておこうと思うこともありながら、女同士はやっぱり難しく永遠のテーマなのかなぁとも思う。

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    2014年04月06日
  • 母と娘はなぜこじれるのか

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    結構、衝撃的でした。でも、よく考えてみたら。後輩にこういう親子関係の子いたなぁ・・・その子の弱さのせいだと思って、埒が明かない感じに嫌気がさしちゃって疎遠になっちゃったけど、切りたくても切れないのか・・・全然わかってあげられなくて、悪かったな。。。

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    2014年03月26日
  • 関係する女 所有する男

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    恋愛において、男は対象を所有したがり、女は対象と関係したがる。この命題をめぐって、ジェンダー用語の解説、脳科学批判やフェミ批判をまじえながら、議論をつくしている。前半で批判に対する予防的な物言いをさんざんしていたわりに、後半は単純な男女論に陥っている感じ。著者も冒頭で「現代において精神分析は有効か?」という問いを投げていたが、読み終わってみると、「なぜそこまでしてフロイトーラカンにこだわる必要があるのか?」と著者の立場じたいを疑ってしまう。

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    2014年02月17日
  • 関係する女 所有する男

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    借りたもの。
    タイトル通り、男性原理が「所有原理」、女性原理が「関係原理」に基づいている事を指摘。
    ジェンダーとは何か?それは社会制度の中で出来た女性のみの問題で語ることは難しい事、社会での性と性別の関係は切っても切り離せない事
    など、男女両方の性と価値観の違いを互いに比較しているので、相互理解の第一歩になるのではないだろうか。
    性愛ですら、この原理の差で男女ともに苦しんだりする。
    哲学的な部分から、オタクカルチャーにも簡潔に言及してくれて面白い。

    脳の性別差が無いというのは成程と思った。人間は未だ自分自身の事を知らない。

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    2013年10月16日
  • 母は娘の人生を支配する なぜ「母殺し」は難しいのか

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    ネタバレ

    タイトルがすごく良い。
    「母と娘」という関係性だからこそ生まれる諸々の呪縛を考えるにあたって、
    「同性であること」「密着性」「自己投影」「女性性」
    は、腑に落ちるポイントだった。
    身体感覚からくる同一視、というのは少しピンとこなかったけれど、
    隠微なコミュニケーション地獄という表現は好き。
    女性のほうがマゾヒスティック・コントロールに敏感である、という考えは『おおかみこどもの雨と雪』といった作品でも象徴的に描かれているのを思い出す(個人的には立場や性別によらない普遍的なものだとは思う)。

    結局この手の問題は、娘の側がまず呪縛の幻想から抜け出す必要があるのだろうな。

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    2013年07月16日
  • 原発依存の精神構造―日本人はなぜ原子力が「好き」なのか―

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    はずかしながら,"原発"に不感症なじぶんがどうしてそうなのか知りたくて,読んでみた.原発に不感症というのは無関心ということではなくて,反原発・脱原発の主張もわかるし,原発推進派の主張も否定できない,何を信じればいいのかわからない状態.行動原理を支える精神の部分が混乱している状態.できることは,理解しようとすること,かなと.

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    2013年05月26日
  • 母は娘の人生を支配する なぜ「母殺し」は難しいのか

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    ちょっと小難しくて理解し切れず、わかったようなわからないような気持ちになるところもある。けれども数ページに一行でも、「あぁ…!わかるっ…!!」と線をグリグリ引きたくなるようなフレーズに、女性なら巡り合うんじゃないでしょうか。そしてそのポイントは人によって少しずつ違うかもしれない。このレビューは私の実の母も義理の母もきっと読んでいるので、私の場合具体的にどんなフレーズが、っていうのは敢えて書かないことにしますが(笑)
    著者が男性なわけですが、私が読んで納得できない箇所は、精神分析用語が難しいせいなのか、そこで示される母娘の例が自分にマッチしないせいなのか(臨床心理の現場から書かれているので病理的な例も多い)、果たして著者が男性で「わかってない」からなのか、それはわからない。わかったように書くなよーという気持ちは拭えないが、でもこれが女性が書いたものである場合、それはそれで、どこまで客観的になれているのか疑わしくなってしまう気がするし。
    終章にまとめがあるので、本編で理論についていけなくて消化不良になっていても最後の章だけまた読めば満足できそう。
    ブックガイドとしても良い。

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    2013年05月21日
  • 母は娘の人生を支配する なぜ「母殺し」は難しいのか

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    普段は特に何とも感じていなかったが、本書を読み異常な人間関係を知った。

    「従順だった娘たちは、叶えられなかった母親の野心を果たすべく、独身のキャリアウーマンとして仕事を続けようとします。彼女たちは、一見自立しているようにみえますが、その一方で母親の願望をかなえるというカプセルから自由になれていません。つまり彼女たちは、自分自身のために生きられないのだ、と斉藤氏は喝破します。」(p.72)

    母親のの願いを叶えようと、母親と違うことをして自立しようとするも、かえってその行動が母親に縛られてしまっているという落し穴に陥ってしまっているというところに憐れな女性の像を見たと思う。
    母親と娘という特殊な人間関係上、起こりやすいことだと納得できた。
    適切な距離が重要なのだろう。

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    2013年04月07日
  • 「社会的うつ病」の治し方―人間関係をどう見直すか―

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    家族以外の親しい人間関係を築くことの大切さを感じた
    自我と自己の関係、自己愛からくる逃避がひきこもりなのだなと思った

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    2012年12月05日