斎藤環のレビュー一覧

  • ひきこもりはなぜ「治る」のか? ―精神分析的アプローチ―

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    ひきこもりになるメカニズムやプロセス、ひきこもりに対してどう接するべきかが書かれたもの。
    ひきこもりというのは自己の弱さだと思っていたがどうやら違うらしい。
    自己愛が足りないからなるらしい。
    そのためには自己愛つまりそれにつながる欲望(≠食欲や性欲といった本能)を引き出してあげる人や訓練が必要。
    カウンセリングをはじめ心理学ではこういった手法がとられるが(実際経験)、こういった事情があったんだなと気づかされた。

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    2012年05月08日
  • 心理学化する社会 癒したいのは「トラウマ」か「脳」か

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    心理学という言葉は多義的だが、ここでは特に「臨床心理学」をターゲットにしている。

    ちょっと古いデータだと女子大生の希望職種の第二位に「カウンセラー」が来ることなどからも読み取れるように、良かれ悪かれ私達は臨床心理学的なもの(たとえば「トラウマ」という概念とか)を意識せざるを得ない時代を生きている。

    なぜこのような時代になったのか。そして現代に起きている心理学化とは何なのか。筆者は以下のように述べる。

    「昔は思想の時代だった。わかりあうために、みな議論をした。しかし論争だけでは人は救えないことがわかってきた。その結果、思想から感情へ、共有から不干渉へというシフトが起こった。議論の場面が失わ

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    2012年04月28日
  • 母は娘の人生を支配する なぜ「母殺し」は難しいのか

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    母と娘の関係について、極めて分析的かつ学問的に述べられた本。

    母と娘関係だけでなく著者の勤務する病院の患者やその家族の生活水準も少し伺える感じがした。

    最終章に近づくにつれ、良心的かつ距離感のある解釈が述べられているが、日本の精神医療の現状に忠実に答えているように感じた。
    関係性と身体性についてはニュートラルに述べられているように感じたし、本書をきっかけとして先駆者になっているようにも思った。

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    2012年03月30日
  • 関係する女 所有する男

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    面白かったので理解を深めるため二度読み。
    男女の違いを「脳の仕様がどーたらこーたら」と論じた本に
    トンデモ系が多いのはなんでかっ??
    という問題をバッサリ。
    擬似脳科学(って言っていいのか?)ではなく、
    精神分析的に男女の物の見方・考え方の違いを探る試み。
    で、男の欲望は所有原理に基づき、
    女のそれは関係原理に支配される、ということ。
    男は思い出(過去の異性との記憶)を徹頭徹尾、
    我が物としてコレクトしたい(=所有の欲求)ので、
    対象者ごとにフォルダを作って各データを残しておくが、
    女にとって重要なのは現在進行中の「関係」なので、
    新しい恋人ができたらデータを上書きして、
    古い話はどうでもいい

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    2012年12月08日
  • 母は娘の人生を支配する なぜ「母殺し」は難しいのか

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    母と娘となっているが、比較として、父-娘、父ー息子、母-息子の関係も扱っている。中心が母-娘であるだけである。

    1章 母と娘が戦っている
    2章 母の呪縛の正体を探る
    3章 女性ゆえの困難について
    4章 身体の共有から、意識の共有について
    5章 関係性の回復のために

    著者が1961年生まれのひきこもりが専門であるので、漫画の例であるとか、象徴的な社会的な事件なども含めて精神的な病理にも踏み込んでいる。専門が精神医学であるので、フロイトの精神分析的な影響もあるがなっとくする面も多かった。

    人間関係は、本当に難しい。

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    2011年07月29日
  • 心理学化する社会 癒したいのは「トラウマ」か「脳」か

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    ずっと気になっていたが,文庫版が出てたので読んでみた。後半ちょっとムズかった。今の学生を見ていると,「飾り」としてのトラウマみたいなのはあるような気がするなーと。

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    2011年07月05日
  • 関係する女 所有する男

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    前半の男脳女脳トンデモ理論批判はよく議論が整理されてて面白かった。
    最後の精神分析から解く結論部分は、前半とは違って根拠ベースの理論ではなく、論拠も「哲学者はほとんど男性だから理論的な話は男性が得意」程度のふわふわ感なのでガクッとなる。まあ考え方の提示、としてはアリか。

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    2011年06月06日
  • 「社会的うつ病」の治し方―人間関係をどう見直すか―

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    傷つけないように管理する方法が主流になってきたため、小さな病が増加しているという。壮大な統合失調症患者は減り、日常でうつ病患者が増えている。現代的なうつ病について、どうしてなの?どうすればいいの?という問に、ある程度わかりやすく解説している。やはり、適度な距離の他者とのコミュニケーションは大切。そして、それは長じてからでも有効だと、個人的には思う。

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    2011年05月27日
  • 「社会的うつ病」の治し方―人間関係をどう見直すか―

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    精神医学者や哲学者らの専門用語オンパレードでいささか読み解くには難解であり、辞書を引き引き読んだ。

    著者はひきこもりの権威なので、それに焦点当てすぎの感はあったが、「人薬」と称して他者との関わりが治療に必要だとする理論は共感できた。

    これは良書と呼べる一冊。

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    2011年05月24日
  • 関係する女 所有する男

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    最初の章でジェンダーセンシティブの考えに触れていて、
    その後で続きを読んでいくと、
    男特有・女特有、という視点での記述にふっと立ち止まってしまうが、
    読み進むうちに、どちらも程度問題なのだなと分かってくる。
    自分の中でも、男性的な考え方、女性的な視点、と物事によって立ち位置は違うし。
    「見るは所有の第一歩」な言葉に目からウロコ(笑)
    私はサッカーを男性的な視点で見てるかもなあと。
    「関係」を見つけてそこに萌える、という女性的な視点はメインにはならない。
    「女固有なんて決めつけないで!」と怒って読むと、
    せっかく転がっているヒントまで読み落としてしまうと思う。

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    2011年03月30日
  • 関係する女 所有する男

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    ジェンダーについて考える本。再読すると印象がかわると思う。

    ただこういうものは、個人の経験とか考えとかに則して考えざるを得ないので、正解とか言えないんだろうなぁ。まあ、正解を求めるわけではないのはわかってますが。
    すごくナイーブな素材よね、このあたりは。

    所有と関係の捉え方は参考になりました。

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    2010年12月27日
  • 母は娘の人生を支配する なぜ「母殺し」は難しいのか

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    女性性に対する社会的な抑圧、身体機能から生じる抑圧、同性故の複雑な関係が息子による父殺し以上に問題を難しくさせる。離れて自立したら解決かと思ったけどインナーマザーとか...ことはそう簡単じゃなさそう。

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    2010年09月15日
  • 思春期ポストモダン 成熟はいかにして可能か

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    「心理学化する社会」と一緒に読んだのだが、今の社会には「思春期の『こども』」を守る仕組みが欠如している。

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    2010年07月31日
  • 心理学化する社会 癒したいのは「トラウマ」か「脳」か

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    香山リカ氏や和田秀樹氏がなかなか酷い情報を社会に垂れ流している一方で、この人はまともな精神科医の一人だと思う。

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    2010年07月31日
  • 母は娘の人生を支配する なぜ「母殺し」は難しいのか

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    [ 内容 ]
    娘を過剰な期待で縛る母、彼氏や進路の選択に介入する母…娘は母を恨みつつ、なぜその呪縛から逃れられないのか?
    本書では、臨床ケース・事件報道・少女まんがなどを素材に、ひきこもり・摂食障害患者らの性差の分析を通して、女性特有の身体感覚や母性の強迫を精神分析的に考察し、母という存在が娘の身体に深く浸透しているがゆえに「母殺し」が困難であることを検証する。
    「自覚なき支配」への気づきと「自立」の重要性を説き、開かれた関係性に解決への希望を見出す、待望の母娘論。

    [ 目次 ]
    序章 なぜ「母殺し」は難しいのか
    第1章 母と娘は戦っている
    第2章 母の呪縛の正体をさぐる
    第3章 女性ゆえの

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    2010年07月12日
  • 思春期ポストモダン 成熟はいかにして可能か

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    [ 内容 ]
    メール依存、自傷、解離、ひきこもり…「非社会化=未成熟」で特徴づけられる現代の若者問題。
    しかし、これらを社会のせい、個人のせいと白黒つけることには何の意味もない。
    彼らが直面する危機は、個人の未熟さを許容する近代成熟社会と、そこで大人になることを強いられる個人との「関係」がもたらす病理だからだ。
    「社会参加」を前に立ちすくみ、確信的に絶望する若者たちに、大人はどんな成熟のモデルを示すべきなのか?
    豊富な臨床経験と深い洞察から問う、若者問題への処方箋。

    [ 目次 ]
    序章 若者は本当に病んでいるのか
    第1章 思春期という危機
    第2章 欲望を純化するネット社会
    第3章 境界線上の

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    2010年07月03日
  • 関係する女 所有する男

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    おおかたの女性は「関係原理」、おおかたの男性は「所有原理」で動いている、ジェンダーの問題はこの2つの原理について考えるとわかりやすい、という話。で、それぞれの原理は生物学的(脳とか)に出てくるものではなく、まさにジェンダーとして社会的に作られていくという考え方をとっている。、、んだが、やっぱふらりふらりと生物学的本質主義に傾きそうになる場合がないわけじゃないとか、なにより、斉藤さんの考え方がフロイトやらラカンやらの精神分析やそれを色濃く反映した哲学の系譜を引くので、二元論からは抜け出ていない、というか抜ける気はないだろう(^^;)。で、そういう意味で二元的だ、というのは、日本や西洋など、性別(

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    2010年04月23日
  • 関係する女 所有する男

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    ジェンダー 社会的に文化的な性のありようについて 述べてゆく。
    バックラッシュの主張 フェニズムとの対比
     女はおんならしく 男はオトコらしく

    y遺伝子の継承 論者
    男女格差本にあるような男狩猟 女は家事
    と太古からわかれていたかわからない。証拠はない。

    非婚の進行
    結婚は今でも 一人前の人間として完全な人生のありよう
     それでも非婚化がすすむのは
    義務感と世間のプレッシャーがへったため
    結婚は女は新しい関係の出発 男性は性愛の帰着
    結婚に
    男は女を所有すると考える 女は関係と考える
    結婚を安定化する制度を取り払うとジェンダーの差異にたいする不安だけが残った。

    精神疾患での男女差
    ひきこ

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    2010年04月14日
  • 関係する女 所有する男

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    「嫌われるのを覚悟で言えば、彼らの議論はいささか素朴すぎて、正面切って批判する気にもならないようなものではある。加えて、少しくらい叩いても、彼らは考えをあらためるどころか、いっそう自説に固執するだろうこともわかっている。ただちょっと困るのは、彼らの議論が、論理よりも感情に訴えるという点で力を持ってしまうことだ。ナイーブな人たちは、あっさり説得されてしまいかねない。」
    この指摘は、すごく色んなものに当てはまる気がする。

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    2010年03月09日
  • 社会的ひきこもり

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    外にでることに強い恐怖があれば、こわい。家からでたくない、でれない、となるのは、それは守りであり、弱さという表現とは違う次元の話しだと思う。

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    2010年02月11日