斎藤環のレビュー一覧

  • 関係する女 所有する男

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    著者は、「ジェンダー・センシティヴ」という立場に立って、社会の中に現に存在しているジェンダーの差異の「実地検分」をおこなっています。現実のジェンダーの差異は「イメージとしての男女の違い」であることを明らかにすることで、最終的には「男女の違い」というイメージを解体に導こうとしています。

    前半は、ジェンダーを男女の脳の解剖学的ないし生理学的な差異に還元しようとする疑似科学への批判が展開されます。「ジェンダーはセックスの上位概念であり、性差が決定づけられるうえで何が本質的で何が構成的であるか、という区別は簡単にはできない」というのが、著者の立場です。

    後半では、ジェンダー間での欲望の違いが、「所

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    2017年12月23日
  • 母と娘はなぜこじれるのか

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    毒母、毒親という概念が紹介されるようになってだいぶたつ。
    自分とその母親の関係はどうだったのかなぁ、こどものを育てる母親として自分はどうなんだろう・・・と振り返りたくて、本書を読んでみた。

    まぁびっくりする。世の中にはいろんなお母さんがいるんだな、と。うちの母親も結構強烈な人だが、毒でもなんでもないかも。

    毒母に苦しんだマンガ家の田房永子さん、家族とか母子関係を描いた作品の多い角田光代さん、萩尾望都さん、母娘問題などに詳しい臨床家の信田さよ子さん、女性問題や家族関係、子育て論の社会学者で詩人の水無田気流さんと引きこもりを専門にしている精神科医の斎藤環先生との対談集。

    それぞれの体験談も交

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    2014年03月13日
  • ひきこもりはなぜ「治る」のか? ―精神分析的アプローチ―

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    家族の対応方針の章は、分かりやすく参考になった。基本的に叱咤激励や諭すような対応は良くなく、自主性を大事にし、あいさつ、誘いかけ、お願い、相談だという。家族にとっても大変だが、まずは安心して過ごせる空間を作るということだろう。

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    2014年01月15日
  • 「社会的うつ病」の治し方―人間関係をどう見直すか―

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    ネタバレ

     心理学や脳科学の隆盛による「こころの視覚化」とポストモダンという「大きな物語の喪失」の時代背景が相まって、うつ病や統合失調症の症状が軽症化し、一方で操作主義が及ぼす実存的な悩みの増強による「軽症うつ、社会的うつ」が増加しているという考察。
     統合失調症の妄想も、宇宙の支配から隣人の盗聴へと「小さな物語」化しているという指摘が興味深い。

     ジェンダーが多様化した現代社会で、適切なバランスの自己愛の形成が家族や隣人、学校だけでは得られにくくなっているというのは実感としてある。コフートの発達理論=自己心理学、はとてもわかりやすく、今の時代を考える上でのポイントが整理されていた。

     「しつけ」と

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    2013年11月30日
  • 母は娘の人生を支配する なぜ「母殺し」は難しいのか

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    オイデュプス王やカラマーゾフの兄弟が代表的な様に、息子による父親殺しが小説のテーマになっても、娘による母親殺しという主題は読んだ記憶がない。また友達親子でも母娘関係を扱うのが中心であり、父息子の場合というのは少数ではないだろうか。本書ではジェンダーや支配と保護、承認と愛といった精神分析で用いられる概念を用いながら、女性性というのが持つ社会的困難さ、身体と言葉の不可避的関係性という特徴にその原因を見出そうとする。ここに解決策がある訳ではないのだが、「母―娘」という関係の困難さについて理解するために読んで損はない。

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    2013年04月11日
  • 母は娘の人生を支配する なぜ「母殺し」は難しいのか

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    母と娘の関係がなぜ複雑化するのかに着目した本。どう支配から回復するかというテーマを期待するとガッカリする(著者も言うように、知識は回復に役立つけれど)

    自分の体の1部が、ショーケースに入れられて、目の前にあるのに触れないって印象の本だった。自分にも当てはまることであるのに、理路整然としすぎているという感じ。筆者が理論的に分析するに留めようとする態度の現れだろうが、内容が自分の問題と近いにも拘わらず筆者との距離が遠いというのは、自分には快くないものだった。逆に、肯定されたいとか励まされたいとかあまり思わず知識を仕入れるために読むなら、筆者の態度は誠実で真摯だろう。 自分もいずれ再読し、星5つを

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    2012年03月30日
  • 関係する女 所有する男

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    タイトルはよくある「男と女はこう違う」系のエセ科学本みたいだけど、その真逆を行く好著。
    第2章「男女格差本はなぜトンデモ化するのか」と、第5章「『おたく』のジェンダー格差」が特に面白かった。
    一時期流行った、「男脳 女脳」に疑問を持っている人には特にオススメ。
    「男性」「女性」という二項対立ではなく、多様なセクシュアリティのありようを肯定する著者の姿勢に同意。

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    2012年01月21日
  • 「社会的うつ病」の治し方―人間関係をどう見直すか―

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    うつ病の改善、予防には、自己愛の形成、維持が大切で、それには「他者」の存在が重要で、「他者」とは、「他者性」を発揮できれば人である必要はなくて、「他者性」とは何かというと、自分にとって重要でありながら意のままにならないことだそうだ。
    そこで、真っ先に思いついたのは、フットボールのクラブチームだった。
    「意のままにならない」という言いまわしが気に入った。

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    2012年01月06日
  • 関係する女 所有する男

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    ネタバレ

    さんざん所有と関係について語ったのに、最後に筆者が『「所有」「関係」とは一体何か??』と説いてるのがすこしガックリ。
    女性は身体性の生き物で、自分自身の体は「入れ物」とみなしている、という点になんとなーく共感。何かに操られている感はある。男性は「からだぼろぼろ」っていう表現が共感できないらしい。男性の方と話してみたいと思った。

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    2011年05月29日
  • 思春期ポストモダン 成熟はいかにして可能か

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    社会の成熟と個人の成熟は反比例するというのは納得出来た。また著者はラカン派精神分析の立場であり、「人間みなビョーキ」という見方もあるというのは面白かった。

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    2011年04月07日
  • 関係する女 所有する男

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    女は関係を求める、男は所有を求める、という考え方は色々な男女のありがちな違いを説明するのに有効だと思った。なるほどー

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    2011年01月10日
  • 関係する女 所有する男

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    [ 内容 ]
    男女の違いという大テーマに斎藤環が挑む!
    男と女はどう違うのか?
    「性差」とは一体なんなのか?
    人気の精神科医が、社会にはびこるトンデモ仮説を排し、この大テーマをさまざまな角度から分析する。

    [ 目次 ]
    第1章 「ジェンダー・センシティブ」とは何か
    第2章 男女格差本はなぜトンデモ化するのか
    第3章 すべての結婚はなぜ不幸なのか
    第4章 食べ過ぎる女、ひきこもる男
    第5章 「おたく」のジェンダー格差
    第6章 男と女の「愛のかたち」
    終章 「ジェンダー」の精神分析

    [ POP ]


    [ おすすめ度 ]

    ☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
    ☆☆☆☆☆☆☆ 文章
    ☆☆☆☆☆☆☆ スト

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    2010年11月25日
  • 社会的ひきこもり

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    [ 内容 ]
    三十歳近くなっても、仕事に就かず、外出もせず、時に何年も自分の部屋に閉じこもったまま過ごす青年たち。
    今、このような「ひきこもり」状態の青少年が増えている。
    「周りが甘やかさず、厳しく接するべき」といったお説教や正論では、深い葛藤を抱えた彼らの問題を、けっして解決することはできない。
    本書では「ひきこもり」を単なる「個人の病理」でなく、家族・社会から成る「システムの病理」として捉える視点から、その正しい理解と対処の方法を解説する。

    [ 目次 ]
    第1部 いま何が起こっているのか―理論編(「社会的ひきこもり」とは 社会的ひきこもりの症状と経過 さまざまな精神疾患に伴う「ひきこもり

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    2010年06月30日
  • 関係する女 所有する男

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    いわゆる男女論本のようなタイトルだけど「そうではない」と言いながら、結局決め手に欠けてただのいわゆる男女論になってしまっている感がある。
    オタクや同性愛者というテーマについては非常に慎重な語り口だが、結婚という「普遍的」と思われるテーマについてはひどく断定的。もっと深いリサーチと考察があると面白かったと思う。切り口は面白いので。

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    2010年06月03日
  • ひきこもりはなぜ「治る」のか? ―精神分析的アプローチ―

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    「ひきこもり」は統合失調症とは違い、人間関係そのものが治療的意味を持つとの考えから、精神分析家についても書かれていて、心理学に興味のある方は引き込まれると思われ。

    「ひきこもり」についてだけを語っているのではなく、
    日本的なダブル・バインド〜言葉で否定しながら抱きしめている二重メッセージが引き起こす危険な状態についてジャック・ラカン、ハインツ・コート、アウグスト・アイヒホルン、メラニー・クライン、ウィルフレッド・ビオンや等のフロイトに近しい分析家の学説を引用しているのだけれど、とても読みやすかったです。

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    2010年06月17日
  • 社会的ひきこもり

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    「ひきこもり」の解決に電子メールなどが役に立つのだろうかと思い読んでみた。その答えを見いだすことはできなかったが、ひきこもりのメカニズム?や対処方法については理解できた。

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    2009年10月04日
  • 社会的ひきこもり

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    精神科医によるひきこもりの考察とその対処について。自分に対してあてはめることは心理学においてはタブーだが、どうしても自分に当てはめていろいろと考えてしまう。ということで、周りの友人に当てはめて考えてみたところ、一名、軽くひきこもっている友人にかなり当てはまる事実が書いてあった。読んだことを踏まえてアドバイスしてみよう。

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    2009年10月04日