伊藤亜紗のレビュー一覧
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知っている言葉でどんどん遠くに運ばれていくわくわくする読書体験だった!のに読んだ直後に感想書かなかったせいで感動したディテールの多くを忘れてしまった…「さわる」と「ふれる」の違い、前者は主体と客体との間に相互作用の発生しないもの後者は発生するものと位置付け特に後者を倫理的(一般解を求める道徳とは異なり、個別具体的な事例にひとつずつアドリブでよく対応しようとする姿勢)なものと評する序盤のくだりから目が開かれる心地だったけど、聞きながら本当にどきどきしたのは 週末医療の現場で、高度に倫理的な「ふれる」はやがて「さわる」に変わっていく 「ふれる」は客体とと主体とをコミュニケーション可能な存在どうしと
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"p29 視覚を遮れば見えない人の体験をできるわけではない。欠如という概念ではなく、視覚がなくともバランスを取るというイメージ。欠如という概念ではない
p37 なんでも助ければいいということではない。福祉をしすぎるとよそよそしい感じになってショックになる
p66 見えない人はものを三次元で見る。見える人は二次元でものを見る。絵を書くときに大体見える人は二次元で書いてしまう
p68 見えない人でも色の概念を理解している。でも色が混ざる感覚は理解できないらしい
p73 見えない人に死角はない。すべてが表であり裏である。ツボの工作をするときも見えない人は内側に細工を施したそう。見える人はそ -
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エロス的感性、うっとりする、surrender、感服する、逸脱する。
規範と知覚とクリシェに覆われた値付けがされる資本主義において、それに対抗し得る、大きな価値観である。障害の有無、ちゃんとすること、なども全て再認識、規範、などなどに依る。
すごくいい本。情報による知性の働きでしかなかなか物事をとらえてこなかった。物事の解体は、歴史の参照によってしかなかなかしてこなかった。でも、まっさらに見る、事は大事。
美術鑑賞において、注釈を読む事ではなく、絵を見ること。心がけたい。
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感じる対象と感じる感性の違い。
他者の身体。どう感じてどう対処するか。
黒人男性に身構える、差別は -
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目の見えない人に出会ったら、自然と「大丈夫かな」「手を貸した方がいいかな」と思ってしまう。実はそれって「いらぬお節介!」だったのかも?
目の見えない人の見ている世界を「空間」「感覚」「運動」「言葉」「ユーモア」から解説。
想像するには限界がある世界を、とにかくわかりやすく説明してもらえて目からウロコでした。
見える私たちも実はいろいろな器官を使っているらしい。でも視覚による情報はとにかく強烈。そうなると視覚に頼りがちになり、だからこそ見えない事に対する不便さも強く感じるんでしょうね。
見えない人たちは視覚にとらわれず、あらゆる器官を使って軽やかに生活している。
見える人よりむしろ視野は広く、 -
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フィールドワークを徹底的に行うことを通じて、身体をめぐる思考を深く豊かに展開してきた伊藤亜紗の最新作。
期待を裏切らない快著だ。
さまざまな不自由を抱えるインタビュイーの経験の特異性と、彼らの自分の経験への向き合い方の魅力、そして言語化の力に加えて、やはり著者の共感力と分析力の卓越性によって、非常に興味深く読ませる。
特にALSの新井英夫氏と、PAPA症候群という難病(医者の私も知らなかった稀少な病)の今井美佳氏の話には、心打たれた。
全篇を読み終え、あらためてこの本が「体の居場所をつくる」と銘打たれていることに、深い感銘を受ける。
ふだん私たちが自分の体に面と向き合って格闘しなくて済むという -
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「見えない」は欠如ではなく、もう一つの豊かな世界の形。
介護の現場に関わってきましたが、本書を読んで、
自分がどれほど「健常者の尺度」で相手を推し量っていたかに気づかされ、
ハッとしました。
「目が見えない」という状態を、光を失った不自由な状態と捉えるのではなく、
視覚以外の感覚を研ぎ澄ませた、全く別の「体の使い方の流儀」として描き出す著者の視点。
そこには、同情ではない、他者への真の敬意が流れています。
特に印象的なのは、見えない人が空間を「点」や「線」ではなく、
独自の感覚で立体的に捉えているというエピソードです。
私たちはつい「助けてあげなければ」という一方的な思いに駆られがち -
Posted by ブクログ
この本は面白いです。
目の見えない人が、健常者と同じようなことができたり、目の見える人には感知できないような能力を発揮する姿を見ると、「すごい!」という言葉が出てしまいます。しかし、「すごい!」という驚嘆の背後には、見えない人を劣った存在と見なす蔑みの目線がある。「すごい」は単なる「すごい」ではなくて、実は「見えないのにすごい」ということなのです。
この本は「すごい!」ではなく「面白い!」、「へえ、そんなやり方もあるのか!」というヒラメキを得たような感触を提示してくれます。
私はこの本を見つけた時、見える人が使っているものを使わず、見える人が使っていないものを知ることで、体の潜在的な可能性