伊藤亜紗のレビュー一覧

  • 身体の美学入門 感性から捉えなおす人間の本質

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    最初読み進めて「難しいな...」というのが、率直な感想でした。
    しかし、「難しい」と感じながらも、その中で理解できる言葉を一つ一つ拾っていくと、凝り固まった自分の頭がほぐれていくのがわかりました。

    ・醜い、美と思うのは、それぞれの考え方!と断言するのは危険。文化(何千年もの歴史)が大きく関係している。
    ・一つ一つの選択によって、それぞれのスタイルが決まる。つまり、複雑。たとえば、女性といったマジョリティラベルで括ることこそ危険。
    ・その人のためにしてあげよう...ではなく、自分さえも変わってしまうほどの体験をしよう。(枠組みから出る)

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    2026年09月08日
  • 身体の美学入門 感性から捉えなおす人間の本質

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    感性が歴史的なものであること、感性が排除を生むこと、感性がアイデンティティを育むこと、感性が理屈を超えて、相手への愛に貫かれること。

    興味深い整理と主張だった。

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    2026年09月08日
  • 手の倫理

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    知っている言葉でどんどん遠くに運ばれていくわくわくする読書体験だった!のに読んだ直後に感想書かなかったせいで感動したディテールの多くを忘れてしまった…「さわる」と「ふれる」の違い、前者は主体と客体との間に相互作用の発生しないもの後者は発生するものと位置付け特に後者を倫理的(一般解を求める道徳とは異なり、個別具体的な事例にひとつずつアドリブでよく対応しようとする姿勢)なものと評する序盤のくだりから目が開かれる心地だったけど、聞きながら本当にどきどきしたのは 週末医療の現場で、高度に倫理的な「ふれる」はやがて「さわる」に変わっていく 「ふれる」は客体とと主体とをコミュニケーション可能な存在どうしと

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    2026年08月27日
  • 体の居場所をつくる

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    靴の中に小石が入ったり
    目にまつ毛が入ったりしたら気になって意識がそこに向く
    聞きたい音、見たいものだけ見て
    他はシャットダウンする

    敏感と鈍感
    自動的なオンオフ
    体ってうまくできてるなと思っていたけれど
    「自動的」「程よく」は当たり前のことではなく
    簡単にバランスは崩れ得る

    途端に体はよそよそしく、不気味な「他者」になる
    病を得る
    年を取る
    とはそう言うことなのだろう
    誰もが体と対話をすべき時が来る

    距離の取り方
    原因の外側を模索する

    体は唯一無二で
    同じも絶対もない
    「寄り添う」ことの難しさも忘れずにいたい

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    2026年08月24日
  • 目の見えない人は世界をどう見ているのか

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    目の見えない人が世界をどう見ているのか、ということを通して、自分の物事の認知の仕方や、他者からの見方、他者と一緒に物事を見る、ということを考えさせられました。著者の主張やこだわりも多くなく、ひとつひとつの内容もコンパクトでとてもいい本だと思います。
    人によっていろいろな気づきがあると思います。おすすめです。

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    2026年08月21日
  • 目の見えない人は世界をどう見ているのか

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    "p29 視覚を遮れば見えない人の体験をできるわけではない。欠如という概念ではなく、視覚がなくともバランスを取るというイメージ。欠如という概念ではない
    p37 なんでも助ければいいということではない。福祉をしすぎるとよそよそしい感じになってショックになる
    p66 見えない人はものを三次元で見る。見える人は二次元でものを見る。絵を書くときに大体見える人は二次元で書いてしまう
    p68 見えない人でも色の概念を理解している。でも色が混ざる感覚は理解できないらしい
    p73 見えない人に死角はない。すべてが表であり裏である。ツボの工作をするときも見えない人は内側に細工を施したそう。見える人はそ

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    2026年08月12日
  • 身体の美学入門 感性から捉えなおす人間の本質

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    エロス的感性、うっとりする、surrender、感服する、逸脱する。
    規範と知覚とクリシェに覆われた値付けがされる資本主義において、それに対抗し得る、大きな価値観である。障害の有無、ちゃんとすること、なども全て再認識、規範、などなどに依る。

    すごくいい本。情報による知性の働きでしかなかなか物事をとらえてこなかった。物事の解体は、歴史の参照によってしかなかなかしてこなかった。でも、まっさらに見る、事は大事。
    美術鑑賞において、注釈を読む事ではなく、絵を見ること。心がけたい。
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    感じる対象と感じる感性の違い。
    他者の身体。どう感じてどう対処するか。
    黒人男性に身構える、差別は

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    2026年07月28日
  • 身体の美学入門 感性から捉えなおす人間の本質

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    上位の認識能力は知性、下位は感性
    エステティカを美学と訳したのは中江兆民

    美学は私の中の他者を扱う学問

    法律や道徳の力でなく、感性の力によって、魅力あるものとして受け入れられること

    醜による他者化
    美による差別化

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    2026年07月19日
  • 感性でよむ西洋美術

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    大学生へと行なわれた講義の内容をもとに、西洋美術の2500年の歴史をやわらかく優しい言葉で駆け足で紐解いていく。「どうしてこのように表現されているのか」「この絵が描かれた時代背景には何があったのか」、背景を知るからこそ「解釈」は深まる。その時代を生きた人たちの中に息づいた思いを知ることでより絵を見ることは楽しくなる、と沢山の気づきが得られてすごく刺激的だった。

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    2026年07月12日
  • 目の見えない人は世界をどう見ているのか

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    目の見えない人に出会ったら、自然と「大丈夫かな」「手を貸した方がいいかな」と思ってしまう。実はそれって「いらぬお節介!」だったのかも?

    目の見えない人の見ている世界を「空間」「感覚」「運動」「言葉」「ユーモア」から解説。
    想像するには限界がある世界を、とにかくわかりやすく説明してもらえて目からウロコでした。
    見える私たちも実はいろいろな器官を使っているらしい。でも視覚による情報はとにかく強烈。そうなると視覚に頼りがちになり、だからこそ見えない事に対する不便さも強く感じるんでしょうね。
    見えない人たちは視覚にとらわれず、あらゆる器官を使って軽やかに生活している。
    見える人よりむしろ視野は広く、

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    2026年06月14日
  • 目の見えない人は世界をどう見ているのか

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    価値観が変わった。見えている側が優位でスタンダードという勘違いに気づけた。今の世の中が相手のことを考えてるようで実は外面だけのように見えた。これからは自分視点でモノを考えずに相手を含めたダブルスタンダードのなかで色々な人と繋がっていこうと思う。

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    2026年06月08日
  • 体の居場所をつくる

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    フィールドワークを徹底的に行うことを通じて、身体をめぐる思考を深く豊かに展開してきた伊藤亜紗の最新作。
    期待を裏切らない快著だ。
    さまざまな不自由を抱えるインタビュイーの経験の特異性と、彼らの自分の経験への向き合い方の魅力、そして言語化の力に加えて、やはり著者の共感力と分析力の卓越性によって、非常に興味深く読ませる。
    特にALSの新井英夫氏と、PAPA症候群という難病(医者の私も知らなかった稀少な病)の今井美佳氏の話には、心打たれた。
    全篇を読み終え、あらためてこの本が「体の居場所をつくる」と銘打たれていることに、深い感銘を受ける。
    ふだん私たちが自分の体に面と向き合って格闘しなくて済むという

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    2026年05月31日
  • 体はゆく できるを科学する〈テクノロジー×身体〉

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    テクノロジーのことは好きなんだけど、それが人の身体と結びつく研究の話はあまり日頃触れる機会がなく、この本で色々知ることができた。
    正直この本に出てくる方達のような、こんな仕事をしてみたいと思った。恐らくAIにまったく代替されないし、とんでもなく困ってる人に貢献できる仕事だと感じた。

    個人的には特に、データサイエンスによってまったく代替されない人の経験と学習の部分がとても良かった。生成AIが今後どれだけ伸びても、人そのものへのアプローチはもう何段も飛躍がないとそこには侵食してこないのでは

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    2026年05月26日
  • 体の居場所をつくる

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    何だろう、単なるポジティブではないし、空元気でもない、どの方も決して余裕があるわけではないと思うのに、それでもユーモアは生まれてくる。
    伊藤さんの本を読むといつもあたらしい視点を教えてもらえて元気が出る。

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    2026年05月20日
  • 目の見えない人は世界をどう見ているのか

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    これまでの既成概念を根底から覆してくれた。とても興味深く、人に話したくなる内容。福祉ではなく、研究対象として中立的な立場で論じているのもとても良かった。世界が広がるきっかけになった。

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    2026年05月05日
  • 手の倫理

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    “清潔”という概念は、
    ツルツルとした材質が身の回りに利用されるようになってから発展したらしい。
    触覚というのは、
    ある意味で“野性的”“本能的”な感覚だからこそ、
    無意識に働きかける部分が大きくて、
    だからこそ意識的になる必要があるのだと感じた。

    具体的な事例が介護に関する部分に偏っていたり、
    格闘技は視覚で捉えているから楽しめると断言してしまっていたり(自分自身は普通に痛そうと思うだけで楽しくない)
    共感はしにくい用例ではあったけれど、
    たどり着く結論は十分読んだ価値を感じるものだった。

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    2026年05月01日
  • 目の見えない人は世界をどう見ているのか

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    「見えない」は欠如ではなく、もう一つの豊かな世界の形。

    介護の現場に関わってきましたが、本書を読んで、
    自分がどれほど「健常者の尺度」で相手を推し量っていたかに気づかされ、
    ハッとしました。

    「目が見えない」という状態を、光を失った不自由な状態と捉えるのではなく、
    視覚以外の感覚を研ぎ澄ませた、全く別の「体の使い方の流儀」として描き出す著者の視点。

    そこには、同情ではない、他者への真の敬意が流れています。

    特に印象的なのは、見えない人が空間を「点」や「線」ではなく、
    独自の感覚で立体的に捉えているというエピソードです。

    私たちはつい「助けてあげなければ」という一方的な思いに駆られがち

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    2026年04月29日
  • 体の居場所をつくる

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    率直な思いがそのまま言葉になって真直ぐ心に入ってくるので読むのは難しくない。
    感じることもできる。
    考えるのは難しい。

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    2026年04月27日
  • 目の見えない人は世界をどう見ているのか

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    この本は面白いです。
    目の見えない人が、健常者と同じようなことができたり、目の見える人には感知できないような能力を発揮する姿を見ると、「すごい!」という言葉が出てしまいます。しかし、「すごい!」という驚嘆の背後には、見えない人を劣った存在と見なす蔑みの目線がある。「すごい」は単なる「すごい」ではなくて、実は「見えないのにすごい」ということなのです。

    この本は「すごい!」ではなく「面白い!」、「へえ、そんなやり方もあるのか!」というヒラメキを得たような感触を提示してくれます。

    私はこの本を見つけた時、見える人が使っているものを使わず、見える人が使っていないものを知ることで、体の潜在的な可能性

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    2026年04月18日
  • 目の見えない人は世界をどう見ているのか

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    今年に入って3ヶ月で30冊ほど本を読みましたが、その中でも三本指に入るほど面白く著書でした。

    本書の個人的に至言だと感じたのは「視覚がないから死角がない」という言葉。

    「我々」は視覚という五感の中でもとりわけ多くの情報を取得可能な感覚に如何に依存しているか。

    内容の興味深さも然ることながら、著者の言葉の紡ぎ方がとても素敵で温かい気持ちになりました。

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    2026年03月31日