三浦瑠麗のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
数年前、初めて彼女をテレビの討論番組で見た時、正直好感が持てませんでした。
それから時を経て、私が変わったのか、彼女が変わったのか、はたまたその両方かは分からないけれど、彼女の言葉はすんなりと耳に入るようになり、時に心を打つようになりました。
同世代として、彼女がどのように世の中を見つめ、何を考えているのかより興味を持ち、本書を手にしました。
戦争と差別、今私が1番興味を持っているテーマについて考えることのできる一冊でした。
もちろんそれ以外についても書かれているのですが、彼女の思考の根底にそれがあるのか、私がそれだけを汲み取ってしまうのか、とにかくこの2つに関することが特に印象に残りました -
- カート
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試し読み
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Posted by ブクログ
猪瀬、三浦両氏による対談。都知事が小池氏となり、トランプ大統領誕生半年後に出された本で、東京オリンピック誘致や森友学園問題、稲田防衛大臣時代の日報問題にも触れられている。猪瀬氏は、明治以降の歴史や全共闘に参加した体験を基に話されていることが興味深かったし、三浦氏は、政軍関係や憲法問題など自らの研究テーマや当時のテレビ出演、セミナー、勉強会での話題や母親としての視点からの意見が印象的であった。社会は国民国家が中心的アクターであって、健全なナショナリズムの必要性と、現在の状況を的確に読み解いていくリアリズム的な基盤を持つことの重要性をわかりやすく説明しており、参考となった。猪瀬氏の「まえがき」と三
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Posted by ブクログ
国際政治学者による政軍関係について論じた本。著者はよく勉強していると思う。国家が誤った戦争に突き進むのは、指導者や政治家そして彼らを煽る国民が戦争のことを理解していない(著者は「血のコスト」を負担していないと言っている)からだとし、解決策として徴兵制の導入を提案している。著者は、カントの『永遠平和のために』の考え方に賛同しており、その他ホッブズやプラトンらの古代哲学にも触れ、論理的かつ学術的に論理を展開していて説得力がある。テレビで拝見すると、現在の情勢に対して的確に意見を述べているように見えるが、以前から深い研究、研鑚を積んでのしっかりした基盤をお持ちであることが理解できた。
「(ジョージ -
Posted by ブクログ
子を持つお母さんが「徴兵制導入はあり」です,って書かれている本です。非常に平易に書かれた国際平和を実現するための近未来への提言で,サクサク読めてしまいます。過去の事例もきちんと挙げてあり勉強にもなりますが,なによりどうしたら戦争を起こさない社会が作れるのか,自分たちの国をどう守るのか,平和をどう維持していくべきなのか,考えさせてくれるところが素敵です。
戦える軍隊をもって平和を守ろうと国民が本気で考えるなら,国民は平等に手を汚し「血のコスト」を引き受けるべき,という考えは以前からあって,ぼくも同意します。ただぼくは殺されたくないけど,殺したくもない人間なので,できれば戦いのない社会が実現して欲 -
Posted by ブクログ
平和安全法制の文言がどうしてあのようになったのかについて、自民党内において27回、そして公明党の北側氏と直接25回協議した高村副総裁の貴重な証言を中心とした、「安全保障の矛盾」だけでも充分すぎる貴重な対談である。
どうしてあのようなややこしい文言が必要となったのかについて、まともに報道されていない気がするのだが、『砂川判決』の法理に基づいている法律だから、『砂川判決』の文言をなぞっている。ただそれだけだというのがとても良くわかる。(というか、ようやく文言について腑に落ちた)
そして、『外交の矛盾』『政治の矛盾』においても、高村氏の経験に基づく常識論が良く伝わる。三浦氏が大きく叩いているからこそ -
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安倍政権がものすごく抑制的な政権だってことがよく分かった。
高村「安倍政権は後方支援にも参加しない方針をとっています。」
三浦「実際に派遣される陸上自衛隊のほうが、性急な派遣に慎重な姿勢を見せた一方で、民主党の中では自衛隊員のリスクを問題にしない方が結構おられた印象があります。彼らは軍事問題をリアルに考えていないので、軍人の安全性という常にグレーである部分を「どれだけ白に近づけるか]という発想がないんですね。」
三浦「軍隊の派遣についても、「民主主義の実現のため」とか「アメリカ、もしくは自分たちが協力しようとしている国の政権がリベラルだから」といった判断に基づくと、縛りがなくなってしま -
- カート
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試し読み
Posted by ブクログ
ネタバレ読みやすく、トランプ現象と国際社会について書いている。第4章まで読めば十分に満足できる内容なので、おすすめ。
以下メモ。
・データジャーナリズム(サイエンス)の失敗。当選予測が大外れ。
→ネイト・シルバー
失敗の要因
1.ラストベルトの読み間違え、人口動態、投票率
2.世論調査が正しく反映されていなかった。
3.偏見にとらわれて、本質を見誤ったこと。
・トランプ勝利の要因
1.北部の産業州(ミシガン、ペンシルバニア、オハイオ)の勝利。
2.いままで投票してこなかった、白人層の投票率上昇。
3.マイノリティ(黒人やラティーノ)の投票率低下。
・共和党=アメリカ南部