三浦瑠麗のレビュー一覧
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「トランプ時代」の新世界秩序
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「トランプ時代」の新世界秩序
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Posted by ブクログ
第4章までをきっちり読み込めば良い本。
●オバマ政権が成果を出せなかった理由の1つとして、上院と下院がねじれ状態になったことが挙げられている。ねじれ状態には、2010年の中間選挙で共和党が下院の過半数を獲得したことでなった。また、2014年の中間選挙では、上院と下院ともに共和党が過半数を占める状態となり、オバマ政権は政策を行っていく上で非常に困難な状況となった。
●社会的弱者がいかにして不平等を感じない状況にするか、それが組織上での大きな鍵となる。また、不満が大きくなっているときはトランプのようにそこを作り上げれば短期間的にではあるが組織が一定の方向に向かうこともある。ただその先のことを考えていないと恐ろしいだろう。
●アメリカでは、政治家本人に対する政治献金を厳しく制限されているが、団体に対する現金は比較的緩やかな制限である。政治行動団体、いわいるPACといった団体に、寄付が集まるが、それの3大がメディアに多額の広告費を支払うことによって選挙戦のときの壮大な批判キャンペンが繰り広げられる。
●アメリカ選挙の一般的なイメージは、大西洋、太平洋に面している沿岸州の民主党支持は揺るがず、共和党はアメリカ中西部や南部特に内陸の秋でしか取れない。
●女性差別発言を繰り返すトランプに投票した女性の心情は何だったのか。それは、ああいうタイプの保守的白人おじさんは何も珍しいことでは無い。経済的な事情や、政策などから考えたときに、自分の個人、家庭にとって最も利益をもたらすのは何かという観点で物事を考えたときに、クリントンよりもトランプの方が優れていると判断したからではないか。単に、差別意識を持った人間がないと売れるになるべきではないと言う思考にしかなれない人ばかりではなかったっていうことが今回の選挙戦で分かった。
●オバマ政権末期の民主党は、リベラル発想に行き過ぎていた側面があった。例えば、オリンピックで金メダルを取った人でも黒人ならば異常なまでに賞賛するが、それ以外の人は賞賛されなかった。つまり、マイノリティーやLG BTをサポートすることに焦点が行き過ぎて、本来すべき経済政策や外交政策などにあまり目を向けなかったのではないかと言う分析もある。
●ブッシュ政権からオバマ政権に変わった時はリーマンショックの後だった。つまり、それまで良い生活をしていた中間層の+が苦しい生活を余儀なくされた。そのような状況かでマイノリティーばかりを支援する政策を行われると、苦しいのマイノリティばかりじゃないなぜ政党は自分たちのほう向いてくれないのかといった不満が溜まってしまう。マイノリティーや差別を守る発言はすごく大切な思想ではあるが、それを可能にするためにはまず全体の層の満足度をキープすることが大切。 -
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Posted by ブクログ
イヴァンカがモデルやってたことを揶揄されるのは女性蔑視からではなく「馬鹿だ」という文脈からではないのか?「馬鹿だ」という文脈でなら大学時代アメフトに打ちこんだ政治家(ようするにスポーツだけで有名になった田村亮子的な人やプロレス議員みたいな人)も揶揄されうる。というわけで、三浦は一部たとえ話がヘタクソだったが、まあ全体的には非常に面白い。あと、ハンチントンの「文明の衝突」は実際には起きてなくてイスラーム文明圏の中でのみ衝突が起きてるっていうけど本当にそうかな?アメリカ資本主義の象徴である貿易センタービルにアルカイダが突っ込んだのってどうなのかな。イスラム過激派が十字軍を目のかたきにしてる件については?!
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Posted by ブクログ
2016年の選挙は憲法改正まで見通した大事な選挙になるので、それに向けて参考にしたく読みました。
内容が現在の安倍政権をベースにしているので、読むなら今しかない本でもあり、リベラルの立場から現代の日本の政治課題を考察しているので、是非手に取ってもらいたい本です。
日本の政治に決定的に説明責任が欠けているので、議論が進まず、結果恩恵を受けてない若年層が政治に絶望、無関心になっている点、政治は不利益も必ず含むものなので、論争は反対意見を殲滅させるのではなく、今回はこの理由でこちらを優先、という妥協点の模索が真の民主主義である事、については同意見。
耳目を集めた集団的自衛権については、非常に良い考えるべき視点をもらえた。 -
Posted by ブクログ
本来、変化に対して前向きであるはずのリベラルは、この国では「●●反対!」という形でしか自己主張できない。本来、あり得べき社会への理想を語るべき保守は、この国では「戦前のすべてが悪かったわけではない」という逃げを打つだけで、何が良かったのか悪かったのかを掘り下げようとしない。こうした中でどこに足場を築けばいいのかという問いに対して、変化してきた世界・社会の現実を見つめながら答えようとしている。
アベノミクスは「過小評価されている」とおおむね支持。集団的自衛権については現実的な国際関係を考えて「当然」。「日本は特殊」と思考停止するのではなく、現実を見据えよ、大人になれ、と説いている。これに賛成するにせよ、しないにせよ、著者の思考は明晰で、これだけあたまが切れる人が「現実」をどう捉えているのかという点で、本書は一読の価値がある。 -
Posted by ブクログ
同世代の著書のこの本を読んで、自分の政治観を考えさせられた。
まず、政治の考え方について。
極右や排外主義のようなキワモノは別として、政治には二つの考え方がある。
それは現実の政治た理論の政治であり、どちらも重要でどちらが良いも悪いもない。現実の政治は、目前に迫っていることへの対処に重きを置き、良く言えば柔軟性を持ち、悪く言えば場当たり的だ。理論の政治は過去に積み上げてきた経験の蓄積によって理論化されたもので、過去の英知の結集と言える。悪く言えば過去に根差しており、新たな局面に弱い。また、ユートピア的に純粋化されやすい。
繰り返すが、どちらも重要だし、どちらかに偏り過ぎることが破滅を生む。互いに拮抗していることが望ましいのだ。
もう一点、政治の時代感だ。
日本の経済で高度成長期は良い時代であり、それは既に過去のものであるという認識は一部の世代、階層を除き共有されていると思う。それは政治や外交においても既に過去となったことがあるのだ。冷戦が終わったことで、極東の情勢は変化した、米国が日本にしてくれることも変化するのだ。安部首相の言動、特に歴史修正主義には賛同的ないが、それは傍に置いて冷静に考えてみなければならない。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ【世界について、日本について、の見方について、論じ方について】
国際政治学者の三浦瑠璃さんが2017年から「週刊新潮」で執筆していた連載エッセイをまとめた本。
・平和と戦争
平和を実現するには戦争について考え語ることは避けられない、
2012年の著書、『#シビリアンの戦争』で、著者は文民が軍の暴走を抑える、という一般論を問い直す。
現実主義、つまりそれは、物事の二面性を見ることなのだ、と改めて学びます。
「日本人はこういうジレンマを正視するのが不得意なのだろう」。
安全保障を語る人は、結論を先取りしてプロセスの議論を怠る、
民主主義を語る人は、プロセスを踏み誤るといかに危険かしか語らない、
といい、
そして議論はいつまでも平行線をたどってしまう。
平和学、という学問の名があるけれど、
Peace and Conflict Studies。
平和について研究することは、戦争について研究することでもあり、
私もつい陥りがちな理想主義や偏った考え方を省みつつ、
読み進めていました。
そして、物事の二面性は、このテーマ以外のエッセイにもちりばめられていました。
グローバルとローカル、成長と分配、という、国家主義、資本主義といった対立軸の座標。
自由と規律。
「集団行動や規律は、私たちの自由を明らかに制限してしまうが、同時に「自由」を際立たせてくれる。日常生活に張りを与え、そこで初めて非目常に意味が与えられるからだ。
だから、ほんとうの自由と規律というものは、両方とも手間暇をかけないと育たないものだと思う。」
・大学
大学無償化についてのお話も興味深かったです。
国の発展に資する大学にするには?という視点。
競争の圧力を受けているのは学校よりも進学塾だと指摘されていましたが、
無償化による影響をどうシミュレーションしているのかが気になりました。
日本では、2025年から、子ども3人以上世帯の大学・高等教育授業料を「無償化」する方針だという。
これは家計の話だけではなく、
日本の発展の話でもあることを忘れずに、議論・政策を注視していきたいと思います。
・権力の敵は笑い
「権力者は笑われるのが嫌い」だ、という。
独裁国家では、独裁者を笑うことが許されない。そんな余裕のない環境で生きることを強いられないようにしたいし、
批判するにも、抵抗するにも、権力という力に力で抗うだけではなく、力が抜けるような笑い、ユーモアを忘れないようにしたいと思いました。
「権力や戦争、革命にとって共通の敵は、笑い。笑いとは、一歩引いて世界を見る余裕の上に成り立つもので、みんなで同じ方向に突っ走るのを阻止するだけの破壊力を持っているからだ。」
著者の山猫総合研究所の名前は、宮沢賢治の寓話から借りたもの。
自分が何かを伝えたい際にも、第三者的な立場から、例え話で語ってみる視点。
自己主張でいっぱいになっているときに、忘れないようにしたいです。 -
Posted by ブクログ
三浦瑠麗はどちらかというときらい。
FBでフォローしてみると、山猫研究所のコロナピーク予測は便利で、現状と近い将来の理解に役に立った。そのあたり、三浦瑠麗バンザイ。
しかし、週末のおいしそうな手の込んだ料理の数々、おしゃれな服、美しい長い黒髪、美しい着物に身を包んだ美しい姿、その娘もまた美しい着物を着て、またどこかの外国での休日のひととき。センスが良く美しい幸せな自分を見てほしいという自意識が溢れ出ているのが鼻について、ケッと思いページを閉じる(しかし気にはなるのでフォローしつづける)
この人は素晴らしい仕事をする。だかどきらい。だけど気になる。私の複雑な心境のその理由はなんなのだろうと思い、この本を読んでみたら止まらなかった。
彼女の文章を書く才能に感嘆。自分の人生に起こったいろいろなことへの感受性の高さ。恋愛遍歴と恋愛観。それを公にしようとする正直さ。正直であることしかできない不器用さ。模索の結果得た、人生の結論。高い知性と感性でもって、自分の人生に起こることを咀嚼し糧にし前進している。
私はこの人に烈しく嫉妬しているのだ。その高い能力に、美しい外見に、生活の豊かさに。そしてこの本では、その書く能力に、その前提となる高い教養と完成と思考力とに、烈しく嫉妬する。この人は私が持っていなものを持っていて見せびらかす。FBで感じる鼻につく表現をこの本でも感じる。
本人には悪意なく、しかし、いい大人である私にさえ(そしてたぶん多くの女性に)劣等感を抱かせる。
それは私の問題。ちょっと彼女をしっかりと追いかけてみようと思う。自分の劣等感を理解したい。 -
Posted by ブクログ
何年も前、三浦瑠璃ちゃんを初めて認識したのは朝まで生テレビだった。
多分眠れずにいた夜で、どの番組をみるでもなくテレビのリモコンを押してチャンネルを変えていた。
で、久しぶりに朝生に出くわした。
出演者同士がお互いを論破しようと相手の話も終わらぬうちから話し始め、醜かった。
暫くぶりに見る田原さんも、なんだか精彩に欠けていた。
歳とったなー。(それはイコール自分にも言える事なのだけれど。)
その中で、冷ややかにも見える冷静さで、軌道修正しているのが三浦瑠璃だった。
正しいか否かは別にして、どんな肩書きをつけた有名な年配の皆さんよりも、彼女は凛として美しかった。
理路整然として、実にすっきりした物言いだった。
あっという間に彼女のメディア登場回数は増え、今ではその一言でSNSは大炎上もする。
多くの人がそうであるように、発言の一部分だけを切り取られ独り歩きしてしまう事もあるし、実際言い過ぎる部分もあるのだろう。
でも今のところ、私は三浦瑠璃という人が好きだ。
だから読みたかった。
正直、「女であること」を「味わい」と言えてしまうことに少し引いたし、
冒頭のbloomやエルゴベビーなどのブランド名に、それって書く必要ある?とも思った。
けれどそんな事どうでもいい程に、彼女は正直だった。
ページ数も丁度良かったが、共感も多々あってカフェで一気読みした。
人間を単純に男と女に分けて意見を述べるのも憚られる中、女で生まれてきた三浦瑠璃を生々しいくらい正直に明かしていた。
本書を読んでいる最中、私は度々自分自身とも向き合う事になって、目が潤む瞬間もあった。
具体的に感想を述べようとすると、自分自身の生き様までここで晒してしまいそうなので書かないが、
それほど彼女の生き様が、まんま明かされていた。
きっちり時系列に並んでいないので、彼女の人生を行ったり来たりしながら、自分自身の過去とも自然と向き合う事になった。
性別の違いを持ち出すのは好きではないし、多くの場合は無意味だけれど、敢えて言うなら。
本書は、女性が読む方がより身近にすっと内容が入ってくるかもしれない。
彼女が万人に共感されるわけではないし、生き方なんて正しいとか綺麗とかいう尺度では計れないけど、彼女を形作っているものが見えた。
自立しているからこその幸福な孤独とか、そこに至るまでの苦しみや悲しみや喜びの記憶。
だから、彼女の経験を知ったうえで迎える21~22章は、ストンと素直に受け取れた。
そしてどの年代の方も、今のこの歳まで生きてきた自分を、これまでより認めてあげる事が出来るのではないだろうか。