三浦瑠麗のレビュー一覧
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本書で最も印象に残ったのは、**「護憲派と改憲派、そして日米安保を巡る立場の違いこそが、日本における最大の分断ポイントである」**という指摘でした。昨今の高市首相支持者と反高市首相の対立が、単なる好悪ではなく、この長く続く価値観の対立線上にあると捉えると、確かに腑に落ちるものがあります。
三浦氏の議論は、イデオロギーの極端に寄らず、複雑な社会の姿を冷静に整理しています。たとえば、日本では反グローバリズムの潮流は欧米ほど強くなく、右派ポピュリズムも顕在化していません。一方で、グローバル化による格差拡大や環境問題、左派・右派双方のポピュリズムの兆候など、世界共通の課題からは逃れられないことも示さ -
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三浦瑠璃さん久しぶりに見た
対談相手の方がどのような方なのか知らないけど、少し気になったので試しに読んでみた
対談形式で不倫感と結婚観の概念を論じているが、独身の私としてはちょっと理解できない部分もあった
いずれにしても、結婚というシステムがもてない人の為にあるというならば、そのシステムにもあやかれない私は結構つらいなという感覚になった -
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三浦瑠麗氏が、男と女の溝について述べたエッセイ集で、雑誌に連載されたものをまとめたもの。愛や恋愛やについてを中心に考えを述べている。難解な部分もあるが、三浦先生の想いや考え方が理解できた。『孤独の意味も、女であることの味わいも』を読んだ時も感じたが、三浦氏には自分の全てを曝け出せる強さがあり、さまざまな苦難を乗り越えながらも前に進む行動力はすごいと思う。動画も拝見しているが、活躍を期待したい。
「この1年は、暇ができたために落語によく通った。人間のダメさ加減を、これでもかと詰め込んだ落語に救われていたのかもしれない」p22
「男が活躍する場を設けなければ、彼らは現代の家庭に居場所がない。都会 -
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ネタバレ不倫に対してさまざまな角度から議論する良書
友達から読んで欲しいと渡されたのだが、パートナーがいる人もそうでない人も気づきのある本だと思う。
中野さんは科学者特有のリアリズムな視点で、一方三浦さんはより哲学的で理想主義的な感覚がした。
その2人の意見が交差しながらも、女性目線というところで同意している部分もあり見応えがあった。
特に不倫の「倫」について深掘りしていくところは個人的に興味深かった。
三浦さんのあとがきでもあったが、不倫はだめならば愛するということは無意味なのかという問いに対して、
倫理を侵してでも心を傾ける行為のみで価値があるという主張に深く共感した。
我々も生きている -
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超高学歴の二人の女性が不倫について語り合っているが、流石に引用している資料というか、話の糸口にしている本が素晴らしく感心した.結婚制度自体の欠陥を隅に置きながら、不倫の妥当性を論じている感じがした.このような女性だからか、伴侶に対する言動がある意味で温厚で、皮肉ぽい所もありながら正当に評価している点は素晴らしいと感じた.不倫を糾弾する空気に関して、宗教的な背景も含めて的確な議論をしていたと思う.キリスト教と儒教の違いも考慮に入れた議論は、納得できるものがあった.「結婚生活においては利他的であることが秘訣だ」との文言は、数多くの機知に富んだ語句のなかで最も良かった.
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P75
愛が終わらないという保証はないわけです。それなのに、私たちがなぜ、率先して結婚という束縛される枠組みを選択しようとするのかということについては、よく考えなければならないですよね。生活安全保障や子育て、同志的関係を維持することが目的なんだとしたら、性愛は別の自由意思として切り離せばいいのに、なかなかそうはならない。
P183
今まで生きてきた家の呪縛から逃れるために、新しい人生を始めるという意味が結婚にはすごいある。
P243
自分が見込んで信じた男は「真実の愛」なんか持ち合わせてなくて、単なる性愛どろどろの男に過ぎなかった、みたいなことは。
P253
愛は、心を傾けるという行為の -
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日本の選挙権者は、米国のように、政治的保守リベラル、経済的保守リベラルで分かれているのではなく、防衛安保政策に対する意見により最も大きく分かれているため、他国のように、経済成長の行き詰まりによって、保守・リベラルの両方が先鋭化するという現象が起きていない。これは良いことでもあるが、野党が弱体化して政権を取れる見込みが無いことの原因でもある。野党が防衛安保について理想論にこだわっているために、自民党が、政治的リベラル層や経済的リベラル層まで取り込んでしまっているのだ。野党が政権奪取を目指すには、防衛安保政策に関して現実路線にカジを切って、政治的リベラル・経済的リベラルを打ち出す戦略に切り替える必
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脳科学者・中野信子さんと国際政治学者・三浦瑠麗さんの不倫に関する対談。
三浦瑠麗さんは、松原千明さんの訃報に際し、「テレビが不倫しても成立していた家族を壊した」とし、「聞いていれば松原さんの気持ちも分かるのに。(松原さんは)『家族としては大丈夫なんです』と仰ってるのに(リポーターは)『信じてるんですか?』とかバカな質問をしておろかだなと。それに比して、彼女の素晴らしさが際立った」と語っていた。
僕は常日頃、芸能人だろうと政治家だろうと、他人の不倫なんてどうでもいい、と思っているので、その記事読んでとても痛快だった。
そしたら中野さんとこんな本を出しているじゃないですか。
なんで、不倫はメ -
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代表制民主主義の限界か
本書で一番注目すべき点は、第一にアンケートの設問の重要性である。設問の仕方によってアンケート結果を大幅に操作することが可能である。「本音と建前」の節にはなるほどととても感心した。ポリコレにより、設問も回答も「建前」っぽくなってしまっている。
第二にそのアンケートを二次元に展開した各種の図である。文章で書かれた著者の主張には賛否両論があるだろうが、アンケート結果を展開した各種の図には、それなりの説得力があるし、著者の主張とは違う読み取り方も可能である。
本書の出版から1年半ほど経つが、後半第六章の記述は現状をそのまま説明していると言っても過言ではない。第七章の安全保障問題についてはウクライナ -
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