法村里絵のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
13歳の娘が行方不明になったとの母親の通報を受け、フェローズ署長の指揮の下、警察活動がスタートする。誰もが美しいと認める少女は、家出したのか、何らかの事故若しくは事件に巻き込まれたのか、なかなか有力な手掛かりは得られない。
一つ一つの情報を追い掛け、その真偽や事件との関係性の有無を潰していく過程が具体的に描かれており、例えば、もしかしたらという情報が結局本筋とは無関係だったということが判明していく、その辺りが警察活動のリアルさとして大変面白い。そして、全体として、無用に冗長な描写もなく、テンポ良く読み進めることができる。
本書の時代設定は1960年代初頭であり、その時代だからこその悲劇 -
Posted by ブクログ
ネタバレトリッキーな逸品。複雑すぎて後から確認の為に何箇所か読み返す必要があった。それくらいラストは驚きがあった。
沢山の人が亡くなり、犯行も複数、平行するものもあり、過去からの絡みもあり。いくつもの愛があり、真っ直ぐなものも歪んだものも。ただ、あまりに理不尽な死にただただ悲しさが募り、やるせなさに評価を星3つにしようかと思ったが、作品のレベルは高く、この暗さはアイルランドだよなと4つに。
航海法でアメリカ合衆国だけが認めさせている特権がポイントで、これをミステリに生かすのはとても興味深かった。
いつか読書の役に立つようにと地中海クルーズに行っておいて良かった。スワイプアウトとかよくわかったし、カード -
Posted by ブクログ
警察小説として名高い本書ですが、宮部みゆき氏の推薦の言葉にある通り「捜査小説」の方がしっくりきます。
一人の女学生の失踪事件をしつこいほどに徹底的に捜査する過程を、じっくりと楽しむ1冊でした。
現実的な捜査ですから当然聞き込み、考察、捜査の繰り返しでとっても地味。
サプライズや派手な演出はなく、個性的な登場人物もいません。
しかし、ジリジリと真相に迫っていく過程は楽しく、地道に積み重ねたものが結実するラストは気持ちいい。地味ながらしっかりエンターテイメントをしていたと思います。
途中がたるくなりますし、人間ドラマも何もないので退屈な面もあるんですが、余計なものを全て排してひたすら捜査過程を -
ジョージ・ダグラス・ハワード・コール / マーガレット・コール / E・C・ベントリー / ニコラス・ブレイク / S・C・ロバーツ / フィリップ・マクドナルド / A・A・ミルン / ジュリアン・シモンズ / グラディス・ミッチェル / ロイ・ヴィカーズ / マイケル・イネス / クリスチアナ・ブランド / マージョリー・ブレムナー / ヴィクター・カニング / ジョン・クリーシー / エドマンド・クリスピン / ナイオ・マーシュ / マーティンエドワーズ / 浅羽莢子 / 宇野利泰 / 鈴木美朋 / 中村有希 / 法村里絵 / 深町眞理子 / 宮脇孝雄 / 山田順子3.5 (4)
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ジョージ・ダグラス・ハワード・コール / マーガレット・コール / E・C・ベントリー / ニコラス・ブレイク / S・C・ロバーツ / フィリップ・マクドナルド / A・A・ミルン / ジュリアン・シモンズ / グラディス・ミッチェル / ロイ・ヴィカーズ / マイケル・イネス / クリスチアナ・ブランド / マージョリー・ブレムナー / ヴィクター・カニング / ジョン・クリーシー / エドマンド・クリスピン / ナイオ・マーシュ / マーティンエドワーズ / 浅羽莢子 / 宇野利泰 / 鈴木美朋 / 中村有希 / 法村里絵 / 深町眞理子 / 宮脇孝雄 / 山田順子3.5 (4)
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Posted by ブクログ
このところ短編が続いたので、ガッツリ集中して読めるものを。
ということで、『米澤屋書店』で紹介され積読になっていたこちらをチョイス。さらに帯には宮部みゆきさんの推薦文が。うーん私得!
一言で感想を述べるなら、「警察の執念ってすごい!」。
よく耳にする「徹底的に洗え」がどんなものか、それをまざまざと見せつけられて恐れ入りました。
カレッジ1年生のミッチェル嬢はどこへ行ったのか?
それ一本で書き通すのかと思いきや、中盤からはもう一捻り。しかし、フォード署長らのやることは変わりません。
歩き、話を聞き、あらゆる証拠を集め、また歩く。
特に、筆跡のメモをもとにニューヨーク中のホテルの宿泊者名簿を虱 -
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