法村里絵のレビュー一覧

  • 本好きに捧げる英国ミステリ傑作選

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    本に関わる人に絞った英国ミステリのアンソロジー。短編や中編など16の章から成る。
    作者は既に亡くなっている昔の作品だが、英国人が好みそうな懐古的な作品が多い。古き良きイギリスって素敵でしょみたいに感じた。

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    2025年10月14日
  • ほんとうの名前は教えない

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    他人の名をかたって潜入調査をする女性。
    謎のボスからの指令を受けて、今は調査対象の恋人になっているが‥?
    全米ベストセラー1位になった小説です。

    エヴィは、資産家ライアンの恋人。
    ライアンと長い付き合いの仲間たちに、品定めされるところから始まります。
    彼女たちの方が育ちがいいのだが、ライアンがエヴィを気に入ったのはおそらくそのせい、と考えるエヴィ。
    エヴィの本名は、ルッカ。

    エヴィという女性は実在し、ちょっと調べれば経歴など身元が確かめられる。ルッカと背格好などはかなり似ていて、細かい点も似せてあるのだ。
    信用させておいて、調査対象の内部事情を探り、いずれ依頼者の要望に応えられるように立ち

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    2025年09月19日
  • ほんとうの名前は教えない

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    米ニューヨークタイムズ紙のベストセラー作家による世界23ヶ国語に翻訳された著名ミステリー。海外ものに違わず登場人物が多く、ストーリー展開が早い。加えて過去と現在を織り交ぜての展開であり、内容についていくのにひと苦労する。米国の地名や距離感も予備知識としてはあった方が理解が深まる。読みこなすのにやや難易度は高いが大筋だけを捉えることでも充分に楽しめる。

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    2025年08月30日
  • 生まれながらの犠牲者

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    ネタバレ

    最近ハマっているヒラリー・ウォー。
    捜査小説の傑作「失踪当時の服装は」と同じく、失踪した少女の行方を追う物語だが、本作は単なる二番煎じではなく、「失踪当時〜」のその先にある結末(悲劇)を描いた作品。

    捜査小説としてのおもしろさと、フェローズ署長の熱さは健在。地道な捜査が淡々と繰り返されるなかで、フェローズの事件に対する怒りや焦り、必死さがむき出しに描かれており、警察ドラマを見ているよう。

    「愛するものを死よりも恐ろしいものから守ってやりたいから、殺すことができる」という犯人の言葉が、とても印象的だった。次々に怪しい人物が現れるため、てっきりフーダニットに焦点を当てたミステリだと思っていたの

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    2025年07月08日
  • ほんとうの名前は教えない

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    アメリカのミステリーって感じ。日本には少ない感じの作品。映画やサブスクとかで、映像化したら面白いと思う。

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    2025年06月06日
  • ほんとうの名前は教えない

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    犯罪組織の一員として、指示のあった人間を徹底的に探り秘密を掴んで組織にうる女性がマークしている男性にひかれてしまい~といった粗筋、久しぶりに翻訳ミステリーを読んだが評判に違わない期待通りの出来。

    若干、複雑な箇所もあるが大筋には関係なく、最後まで興を削がずに読み進められ、映画化される予感もするスリリングな展開

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    2025年04月19日
  • ほんとうの名前は教えない

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    著者はヤングアダルト向けに活動しているらしく、訳者も法村で読みやすかった

    各章が短いのと現在過去を行き来する構成は良し

    ミステリー要素で特筆する点はなかったのと、クライマックスを含め都合よく進行する着地点で星ひとつ減

    読後感は良し

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    2025年04月06日
  • 生まれながらの犠牲者

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    なんとも陰鬱なタイトルにひかれ読んでみた…

    美人で礼儀正しく成績優秀な13歳の少女バーバラ
    初めてのダンスパーティーに誘われ出かけた後、行方不明に…
    バーバラに一体何があったのか?
    バーバラはどこに行ってしまったのか?

    最後の数ページは圧巻!
    こんなことって…

    なんとも陰鬱なタイトルにひかれ読んでみた…
    最後の数ページは圧巻!
    こんなことって…
    『生まれながらの犠牲者』ってタイトルが胸の真ん中にぶっ刺ささったよ…
    苦しいくらいにね…
    でも身勝手だよ…
    「人の人生を決めつけないで…」
    ってまた胸が苦しくなってしまったよ

    この作品はヒラリー・ウォーが1962年に発表した作品で警察署長フレ

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    2025年03月28日
  • ほんとうの名前は教えない

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    まあ楽しめた。映画にしたら面白いんじゃないかなと思う。いつもそうだが、私の脳が時系列の複雑さについていけなくなって途中で分からないところがあった。

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    2025年03月20日
  • ほんとうの名前は教えない

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    ネタバレ

    ミスタースミスの命令に従うだけではなく、自分の信念のもとに彼を裏切る計画を立てていたルッカを尊敬した。ただ、もう一段階どんでん返しがあったらなおよかった。

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    2025年03月16日
  • 英国屋敷の二通の遺書

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    めちゃくちゃおもしろかったよ!
    代々の主が非業の死を遂げる資産家の大屋敷、その資産を狙う親族たち、現れた切れ者の探偵(元警察官)、土砂崩れで閉ざされてしまうその屋敷、遺書…
    もうアガサ・クリスティでしょ〜
    でもなんと…
    舞台は南インドのニルギリ丘陵に植民地時代に建てられた洋館〜
    しかも電動車椅子やらスマホを使うバリバリ現代の設定…(笑)
    頭脳明晰な探偵役の元警官アスレヤはあのエルキュール・ポアロとは違い細身で長身…
    そしてなかなか魅力的な紳士なのだ!
    失礼…ポワロも紳士だね〜♪
    とにかく、このアスレヤもポワロのように霧につつまれた謎を鮮やかに解き明かしていくのよ〜
    これは続編も楽しみ〜
    しかし

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    2025年03月06日
  • ほんとうの名前は教えない

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    ハラったし、ドキッた…。最初は、やっぱり元々英語の本だったから、世界観に入るのが難しかったけど、中盤くらいから、面白くなり始めて、良かった。
    異文化なサスペンス小説に触れた…感じ。
    こうくるか、っていう場面がかなりあったから、楽しめた。世界観の設定も、かなり独特で、先が読めない感じが良かったなぁ。
    物語は終わったけど、その先を考えるのも、また一興!

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    2025年02月25日
  • 失踪当時の服装は

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    ある時間からあの子の姿が見えないな?となり、具合が悪くて診察室にいるのか?と思いきやおらず、じゃあ急用で外出か?と思えば外出届けも出されていないしスーツケースもある。
    そしてさすがにこの時間までいないのはおかしいぞと騒ぎが広がり、失踪事件扱いとなり、父親が呼ばれ、警察に通報され、地道な捜査が始まる。

    ずっと捜査が続くのだが、不思議と読んでいて面白く、続きが気になる。女生徒の失踪ということで、家庭環境や学業などに問題が無さそうであれば男に決まってる、と虱潰しに、日記内に登場する全ての男の名前を書き出し、分類に分け、当たっていく。
    終盤、刑事の推理で犯罪の流れが語られていき、犯人逮捕で話は終わる

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    2025年01月23日
  • ほんとうの名前は教えない

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    普段読んでる作品とは異なる切り口で新鮮でした。一般人がこんな仕事できるのかと思うくらいのヘビーさ。機転で切り抜けていくエヴィのスマートさには舌を巻きます。表情変えずに嘘がつけるのすごい!なんでも顔に出る民なので、羨ましい限りです。使われている身であっても自分の足で立てるように準備することと、味方を作っておくことが大事なんだな、と痛感しました。どんな仕事にも当てはまることだと思います。ラストの◯◯◯◯◯と呼ばれるシーン、実に痛快でした。

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    2024年12月26日
  • ほんとうの名前は教えない

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    ネタバレ

    自分の安易な予想はことごとく外れ、主人公にハラハラさせられる。主人公の過去がちょくちょく書かれていた事が最後に大きく関わってきて、おぉっこうなるのかと唸らされた。

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    2024年12月16日
  • ほんとうの名前は教えない

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    ネタバレ

    裏カバーに書いてある紹介文から、斜めにすっ飛んだ物語が展開されるので、あらら、どうなるかと思ったが、凝った展開もあり、なかなか面白かった。サスペンススリラーとも書いてあるけど、スリラーって何(笑)。ヤングアダルト作家ががんばって初めて大人向け作品を書いたそうで、キャラ設定はYAそのもので甘辛ロマンスのくせに、展開はやたらリアル。なんやかんやで求心力あるスピード感ある展開で、ベストセラーになった理由もよくわかる。細かいことを求めるのは場違いだと思う。読んだ後の読後感は結構良かった。

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    2024年12月09日
  • ほんとうの名前は教えない

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    ネタバレ

    内に何か秘めている題名に惹かれて手に取った本。主人公は誰かになりすますという特殊な仕事をしている状況だけど、仮面を付けてなんとか社会に対応しているように感じてる私自身に通じるようで共感。
    そういう中でほんとうの自分を大切にしようとする主人公の必死さが爽やかだった。

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    2024年11月24日
  • ほんとうの名前は教えない

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    皆さんの言うとおり、あらすじでサイコスリラーっぽく思わせといてクライムサスペンスですw
    でも面白かったですよ。ただデヴォンが万能有能すぎ。しかも経過とか手段を描かず何でも出来ちゃう辺りがヤングアダルト出身の作家さんだなあと。

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    2024年11月02日
  • ほんとうの名前は教えない

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    分類はスリラーらしいけれど、怖さは全く無くて、テンポよく進んで行く話に引き込まれました。

    面白いです!

    暴力や殺人場面がないのに、謎解きを思わせるよう。

    久しぶりに文庫本を購入して、値段にビックリでしたが、飛行機の中で夢中になって読んでました。

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    2024年10月31日
  • ほんとうの名前は教えない

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    秋さんの★5そしてわいの第二の故郷ニューヨークでベストセラー1位とあれば、それはもう読まねばなるまい

    なかなか面白かったです

    ただね、どうしてもクライムノベルはマイナスからのスタートになってしまうのよね、わいの場合

    だってほら結局犯罪者なわけじゃない主人公が
    いかに愛すべき人物であったとしても、犯罪行為を応援することに後ろめたさを感じてしまうのよ
    そういう純なところがあるのよ
    どんどんやれー!とはならないのよ
    純なこころの持ち主だけに

    まぁ、そこを覆してくる傑作もたくさんあるんだけど
    本作はそこまで飛び抜けてって感じじゃなかったのね

    エヴィのボスのミスタースミスも早々に正体がわかっち

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    2024年10月19日