長浦京のレビュー一覧

  • プリンシパル(新潮文庫)

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    ネタバレ

    戦後焼け野原となり、秩序も治安も乱れ切った東京の街を取り仕切ったのは、GHQでも警察でもなく、やくざたちだった。

    原爆で焼き払われた広島の戦後動乱期を描いた仁義なき戦いを彷彿させる傑作。吉田茂や鳩山一郎、山口組三代目に美空ひばりなど、仮名を使っているがモデルまるわかりの実残の人物が出てきて、実際の事件も扱われるなどしているので、リアリティがあって、なんというか朝日芸能のヤクザ記事を少し高尚な小説にした感じ(誉め言葉)

    もはや歴史の範囲になる、昭和混乱期の話だと思っているが、安倍や麻生はここに出てくるヤツらの末裔だし、安倍襲撃事件の根本、統一教会も根っこ勝共連合というこの時代のヤクザや右翼や

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    2025年10月12日
  • シスター・レイ

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    ネタバレ

    能條怜。予備校講師。フランス特殊部隊?帰り。ummundo。ベトナム人勢力とブラジル人。中国人も。近未来?というか今の日本の現状?
    頼まれると断れない玲。アクション多め。キャラも皆立ってる。映像化しそう。続編。

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    2025年10月05日
  • リボルバー・リリー

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    2023年同名の映画、主人公 小曽根百合役、(綾瀬はるか)
    余り適役とは思えないが、監督:行定勲だから納得かなー
    明治〜大正、日清戦争、日露戦争、太平洋戦争、時代背景の戦時下の物語は、興味深い、同時代の作家、山口恵以子の月下上海と同じ時代背景で、大正デモクラシーのニオイがする。
    古典、現代文学、いずれとも交わらない、列国教科、軍部強化、統制の中で、いかにして生きて金を稼ぐか、厳しい時代がそのまま描かれている事に驚いている。

    大戦中の大正六(1917)年、ロシア国内で社会主義革命が起きると、翌七年、日本は、アメリカ、イギリス、フランス、イタリアなどとともに陸軍をシベリアに出兵させた。

    日本

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    2025年08月31日
  • シスター・レイ

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    長浦京さんいいねー。主人公は現実離れしてるけど、設定は、ありそうな多国籍間の覇権争いと友達を救いたいと言う純粋な気持ちがストレートに表現されてて躓きも破綻も無い。しかも最後のページはあかん。もう次作絶対読むやつやん。

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    2025年06月04日
  • シスター・レイ

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    コレコレ、長浦作品はこうでなくっちゃ。「リボルバー・リリー」「マーダーズ」「アンダードッグス」「プリンシパル」「1947」と続く真打作品。カオスでごっちゃ煮なこの雰囲気こそ長浦作品ならでは。「シスター・レイ」なんてタイトルもイカしている。ただただ長浦ワールドに浸れる。。

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    2025年05月02日
  • シスター・レイ

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    ★5 現代日本の暗部に焦点をあてたハードボイルド、国際化された犯罪の現状を知れ… #シスター・レイ

    ■あらすじ
    東京墨田区で予備校講師をしている能條玲、彼女は元フランスの特殊部隊に所属していた経歴があった。フィリピン出身の友人の頼みで彼女の息子を探し出すことになった玲だったが、ヤクザやベトナム人組織との事件に発展してしまう。さらには、中国人、ブラジル人などの半グレ集団と国際的な犯罪トラブルにも巻き込まれていく…

    ■きっと読みたくなるレビュー
    ★5 おもろいっ

    現代日本の暗部に焦点を当てたハードボイルド。我が国の国際化の現状とその課題認識させてくれる作品です。まず思うのは、日本って犯罪とい

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    2025年04月28日
  • シスター・レイ

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    いやぁ〜凄い!
    元フランス特殊部隊の能條玲に、次から次へと難題が持ち込まれるのを、生死の瀬戸際でギリギリの落とし所に行き着くのだが、それでも玲の身辺にはきな臭い事件の予感を漂わせて小説は余韻を持たせて終わる。

    なにより格闘シーンの描写がやたらにリアルで、傷つき方が本当に痛そう。
    フィリピン、ブラジル、ヤクザ、中国情報機関、警察庁警備局、それに元特殊部隊の玲。
    東京下町の裏で三つ巴、四つ巴に蠢く様々な人種の思惑に、流され傷つきながらも立ち向かう能條玲の力強さに感服する。
    息継ぎさせてくれないくらい緊張感溢れる小説だった。

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    2025年04月11日
  • アンリアル

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    久しぶりに一気読みの小説に出会った。とにかくストーリーが緊張感をもって疾走していく。登場人物たちのキャラクター設定が秀逸で、それぞれが影を抱えつつ、それを圧し殺して生きている。「プリンシパル」もとても良かったが、この作者の描く裏社会がどこまで本当なのかと思ってしまうほど、ストーリーにどっぷりと引きずり込まれてしまう。

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    2025年01月28日
  • 1947

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    すきだな(*´ェ`*)ポッ


    長浦京さん、たぶんすきだな(*´ェ`*)ポッ
    『プリンシパル』
    『リボルバー・リリー』
    『アンリアル』と読んで本作が4作目


    長浦京さん、きっとすきだな(*´ェ`*)ポッ
    『アンリアル』は普通でしたが、
    『プリンシパル』と
    『リボルバー・リリー』は高評価
    で、本作も高評価


    けど、長浦さんを読むときは気合いがいります
    だって、どの作品も分厚いんだもん
    本作も600ページ超えの大作

    結果的には面白いからあっという間に読んでしまうけど、ちょっと躊躇しますよ
    面白くなかったらどーしようと、、、

    けど、期待を裏切らない面白さがあるから大丈夫!
    いつも通りめ

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    2025年01月21日
  • マーダーズ

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    長浦京の作品を読むのはまだ二度目だけど、ばかでかいスケールのお話を文章にしてきちんとまとめてしまうところ、ほんとうにすばらしいなあと感動してしまう。特に中盤からは止められなくて一気読み。思いきりドンパチしながら物語を結末へ導いていくところ、もうわくわくしかなかった。読んでいて楽しすぎる。なにより、結局最後の最後までブレなかった主人公がつくった結末がとてもとても好みで…。最高でした。

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    2025年01月16日
  • リボルバー・リリー

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    分厚い作品ですが、テンポ良くそして予期せぬ展開に驚きつつ、最後の方では終わってほしくないとなごり惜しくなりました。
    作中に出てきた場所に出かけてみたくなりました。

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    2024年12月04日
  • 1947

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    イギリス人中尉が主人公とは珍しい。終戦からの混乱と徐々に復興へ進みつつある日本の風景も目に浮かぶようです。しかし話しの内容は、アジア人蔑視という差別と暴力と謀略が物語の中心。帰国した英国人紳士が、他国人も尊敬できるようになってたらいいけど。

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    2024年11月16日
  • 警官の道

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    警察もの 読んだことない作家さんも入っていたので 短編ならサクッと読めていいよね~と 読みました
    好きな 呉勝浩さん柚月裕子さんはもちろん面白かったです 初めての作家さんも追ってみたくなりました。

    「聖」は うるっときちゃいました。

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    2024年06月17日
  • 1947

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    ネタバレ

    長浦京さんのプリンシパルが面白かったので、読んでみた。戦後の日本に関し違ったテーマであるが悪の描写と、アクションの描写が素晴らしくあっという間に読んでしまった。イギリス兵からの視点からというところも面白い。個人的に竹脇は藤岡弘のイメージで読んでいた。裏切り裏切られ、、、で最後までハラハラさせられた。恋愛的な描写は全然なかったが、あの素敵な終わり方も良かった。

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    2024年04月11日
  • 1947

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    長い話になるが、読み続けたくなる。巻末の参考文献をみて納得した。作者の時代考証力の凄さを見た思い。特にリボルバー・リリーで見せた昭和史の再現力が、今回の作品でも遺憾なく発揮されている。この時代を物語を語らせるのであれば、おそらく長浦京を以て他にない。時代の本質をリアルな物語として完成させたまさに一品である。

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    2024年04月03日
  • 1947

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    鬼★5 戦争直後の日本、悪の巣窟と歪んだ駆け引きを臨場感たっぷりに記した歴史犯罪小説 #1947

    ■あらすじ
    1947年、敗戦後連合軍に統治されている日本が舞台。イギリス陸軍中尉であるイアンは、とある目的で日本を訪れていた。戦時中、捕虜になってしまったイアンの兄は、日本軍の私刑によって殺害されていたのだった。
    父からの命令と兄の名誉のために、殺害した日本人に復讐を目論む。しかし復讐の対象者は雲隠れしており、さらにGHQや英国の思惑に振り回されることになり…

    ■きっと読みたくなるレビュー
    まさに長浦京先生の真骨頂。戦後の日本を舞台に、悪の巣窟ぶりを臨場感たっぷりに描いた歴史犯罪小説です。こう

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    2024年03月05日
  • 1947

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    長浦作品らしいダイナミックかつ如何にも観てきたような繊細な描写に夢中で拝読。戦後すぐの混乱期で東西冷戦が隠しようもない状況、米占領軍内の覇権争いというカオスな状況の史実にピッタリなストーリで、面白さもひとしお。。極度の人種差別主義者の主人公に感情移入は難しいが、英国気質・英軍将校気質がよくわかってこれはこれであり。

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    2024年02月16日
  • リボルバー・リリー

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    とても面白かった。次が気になって読む手が止まらなかった。
    これを映画化とはどういうふうになったんだろう?映画、見てみれば良かったと思ったら。

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    2024年02月04日
  • アンリアル

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    吉田修一の森は知っているとか思い出した。この作者には一本の筋が通っていて、かなりご都合主義のところもあるけど、爽快に読める。このシリーズはもうちょっと続いて欲しいかも。

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    2023年12月29日
  • アンダードッグス

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    長浦京『アンダードッグス』角川文庫。

    直木賞候補作となった国際諜報冒険小説。

    ストーリー構成が見事と言うしかない。あれよあれよという間に古葉慶太がマッシモの策略に嵌っていくように物語の世界に引き込まれていく。裏切りに次ぐ裏切りと硝煙と血飛沫が渦巻く中で、古葉慶太が懸命に生きた時代と義理の娘である古葉瑛美の時代とが交互に描かれ、もしかしたら古葉慶太は生きているのではないかと匂わせる。

    長い長い旅路の果てに……

    余韻を感じるラストが良い。非常に良い。


    1996年、政争に巻込まれ失脚した元農林水産省の官僚で証券マンの古葉慶太は担当する顧客のイタリア人大富豪、マッシモ・ジョルジアンニの策略

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    2023年09月27日