トマ・ピケティのレビュー一覧

  • トマ・ピケティの新・資本論

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    「トマ・ピケティの新・資本論」
    ピケティが日刊全国紙リベラシオンに2005年から2012年まで毎月連載していた時評をまとめたもの。「21世紀の資本」とは違い時事の評論なので短く読みやすく、ピケティの考え方がよくわかる。
    日刊紙に連載されていただけあり、その時々のフランスの問題点がよくわかる。問題点は違うものの政治的に日本とあまり変わらないような気がする。
    問題点の指摘はいろいろあるが、税制の問題、所得格差、社会保障、大学の問題が多い。
    特にフランスでの税制の複雑さと金持ち優遇の税制を指摘し、資産への累進課税を主張している。特に不労所得者に関しては容赦がない。
    確かに、民主主義を主張するのであれ

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    2015年08月12日
  • 現代思想 2015年1月臨時増刊号 ピケティ 『21世紀の資本』を読む -格差と貧困の新理論

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    この種の便乗本はダメなことが多いけど、これはオリジナル版を読むための補助として、かなり役に立ちます。700ページもある本の内容を大雑把に把握するのにも便利だけど、それだけじゃない。寄稿者は、ケインジアンから新自由主義者、マルクス主義まで異なる経済学派、公共哲学、租税論、社会格差論、環境、文学、フェミニストまで多様にわたっており、それぞれに組みとり重視するポイントが異なっている。こんなふうに多彩な読み方ができるのかという新鮮な驚きは、じぶん一人の読書では得られないものです。
    たとえば諸富徹氏は租税がもつ間接的な政治的効果という観点から、ピケティのグローバル裕福税を実行可能か否かという観点からのみ

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    2015年01月22日
  • 現代思想 2015年1月臨時増刊号 ピケティ 『21世紀の資本』を読む -格差と貧困の新理論

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    浜さんやフェミニズムさんは、何をいいたいのか、全体の流れをぶち壊しているようですが、雑誌の別冊特集なのだから、多面的な編集ということなのでしょう。

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    2018年10月14日
  • 平等について、いま話したいこと

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    2024年5月20日にパリ経済学校で行われた対談の編集本。

    「21世紀の資本」のトマ・ピケティと「これからの『正義』の話をしよう」のマイケル・サンデルの対談ということで大変豪華というか贅沢な布陣に期待は高まったが、対談だけあって新しい視点、新しい学説が展開されるわけではなく、専門分野が異なる一流の人同士が会話すると、こういう感じになるのか、というのが、素直な感想。二人とも大学の教授なので、本職は研究ながら、副業で(?)授業もやっているので、対話を展開するのはうまい。が、関心領域が異なるので、相手の言説を自分の思考を深めるために聴いている、という印象。

    トマ・ピケティが、「所得格差は一対五ま

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    2025年12月28日
  • 差別と資本主義――レイシズム・キャンセルカルチャー・ジェンダー不平等

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    フランスのスイユ出版社という出版社が刊行している小冊子シリーズの中から4冊を選んで翻訳したものだそうです。
    レイシズム、キャンセル・カルチャー、極右ポピュリストの政治評論家ゼムール、グローバル資本主義がテーマの評論集です。

    元々フランス国内向けに書かれたものなので、フランスの教育制度や極右政治評論家のことなどが自明のことのように書かれていて、知識がなく理解できない部分もありました。
    最後のグローバル資本主義についての評論が1番面白かったです。
    フォード社の車に重大な欠陥が見つかったとき、死亡者への賠償金とリコール費用を比べて、リコール費用の方が高いのでリコールをしなかったという話が本当に恐ろ

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    2025年12月20日
  • 自然、文化、そして不平等 ―― 国際比較と歴史の視点から

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    富の集中は文明の影のように歴史を歩んできた。――経済学者トマ・ピケティは講演でこう問いかける。「成長が続いても不平等はなぜ縮まらないのか」。自然の恵みを共有してきた人類はやがて制度と資本によって分断された。文化は人を結びつける力を持つが同時に格差を正当化する物語にもなり得る。だからこそ彼は「分かち合う知」を強調する。自然を守り、文化を尊び、富を循環させる社会へ――その道を選ぶのはいまを生きる私たちである。

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    2025年10月23日
  • 平等について、いま話したいこと

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    サンデルとピケティによる平等に対話。話はすれ違っている。かんたんにいえばサンデルは共同体にウェイトを置き、ピケティは社会に置いている。それぞれの駆動源は個人と制度設計である。

    しかし、これは単にすれ違いなのだろうか。ピケティは制度設計による再分配で問題は解決すると考えている。最終的な目標は世界政府であり、要はシステムさえ整えれば世界はひとつになるという話だ。それが長大な時間がかかるとしても、である。

    しかしサンデルの考えはその先にあるように見える。そのような話は、システムだけでは成り立たず、アイデンティティ(承認や尊厳、共感や帰属意識など広い意味での個人とコミュニティの精神性である)の問題

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    2025年10月04日
  • 21世紀の資本

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    経済書としては良本だと思うが、読むのに凄く時間がかかる。
    グラフなどたくさん書かれているが、統計していない時代も多いため、正確かといえばそうでもないように感じた。
    経済の用語や見方、資本社会の全体の流れを知るにはいいと思う。

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    2025年06月09日
  • 21世紀の資本

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    読み切った!!!!が素直な感想。
    今まで読んだ本の中で一番文量が多く、他領域の話で読み切るのがしんどかった。
    でも最初に他の解説本を一つ読んでおいて良かった。

    今目の前に起きているお金・経済的なことに対して、長期的な目線で俯瞰して物事を捉えられるようになるかもしれない、いい本だと思えた。

    格差はこれだけ広がっているんだなと。このままいけば、もっと広がるんだなと。21世紀、自分が生きている中で、どういう行動・思考をしたほうがいいかをじっくり考えさせてくれる本だと思えた。

    自分がこの経済をどうにかしようとは流石に思えなかったが、仮に自分が資本的に裕福な状態になったとしても、ピケティが提唱して

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    2025年05月28日
  • 平等について、いま話したいこと

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    格差と分断を是正する為に。エリートによるリベラルエリート批判。左派衰退の原因は、経済構造の在り方を問い直してこなかったこと、その経済構造の中で勝者の立場だったこと。雇用創出への左派の鈍感さの指摘はまさに。累進課税の強化、保健医療や教育の「脱商品化」。くじ引き民主主義や富裕税導入などの思考実験は面白いが…

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    2025年04月19日
  • 自然、文化、そして不平等 ―― 国際比較と歴史の視点から

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    ネタバレ

    スウェーデン、不平等だった国だが、1930の社会民主系が政権をとり、急速に変わり、今は世界で一番平等な国になる。
    個人の才能が国ごとにこのように分布しているわけがない。天然資源のせいでもない。それぞれの社会が選んだ制度が不平等つくってる。

    脱市場化のプロセスを継続し、より多くの分野に拡大すべき。一国の経済活動全てが脱市場化する可能性も否定しない。
    そのためには権限委譲が必要であり、組合や共同体といったプレイヤーが重要になってくる。この非市場経済は、所得と資産に対する累進課税と、残存する企業のより良い議決権配分の仕組みに支えられる。単なる金銭的再配分ではないことがポイント。

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    2025年03月10日
  • 平等について、いま話したいこと

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     さすが、現代の知性の先鋭同志のぶつかり合い、丁々発止のやりとりが続いて、圧倒される。
     タイトルにあるように「平等」について、互いの考えを披歴し合うが、キーワードは「脱商品化」と「再分配」か。

     言うは易し、行うは……の話ではあるが、サンデルさんが言う
    「自分の成功は自分の手柄と考え、自身の成功を胸いっぱいに吸いこみすぎて、その過程で幸運や恵まれた環境に助けられたことを忘れ、自分が恩恵にあずかっていることを — あなた(=ピケティ)がおっしゃるように、ほかの人たちのおかげで成功できたということを — 忘れてしまうからです。」
     この反省に立って、考えることだという学びがあった。

     今、行

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    2025年03月04日
  • 平等について、いま話したいこと

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    対談の採録。
    少し散漫かな。

    それぞれの本を読む方が面白いと思う。

    「成果・結果」を出すことを支える「公共財」への目配り
    「成果・結果」に応じて配分される「報酬」の多寡

    当たり前、と思いがちなことも、必ずしも当たり前ではないことに気をつけていきたい。

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    2025年02月11日
  • 平等について、いま話したいこと

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    まだ自分の知見が浅くて3割もわかんなかったけど、平等な社会について考えたいと思った。論じているのは平等というか公平なのかなとも思った。もう少し勉強してから読み直したい。ただ、全然わからなくても読ませてしまうマイケル・サンデルはやっぱりすごい。

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    2025年02月09日
  • 21世紀の資本

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    持てる者と持たざる者が延々と続いてきた歴史と、これからも現代の低成長時代が続く限り、格差社会はどんどん拡大されるんだと思うと虚しさを感じる一方で、そんなに人類が好き放題に地球や自然は放って置かないんじゃないかと思う。

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    2024年11月28日
  • 平等についての小さな歴史

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    累進課税が貧富の差を少なくして、経済を動かしている。目から鱗。
    増税に反対する目先しか見えていない人たちには余裕が必要かもしれません。

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    2024年10月18日
  • 21世紀の資本

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    ネタバレ

    分厚いし難しい。
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    資本収益率は経済成長率を上回る。
    投資の重要性を再認識した。

    貧富の格差を是正するための方法が詳らかに書かれていたのが印象的。
    累進資本課税というのが出てきたが、現在の日本で施行されている累進課税ではだめなのか疑問。

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    2024年09月01日
  • 差別と資本主義――レイシズム・キャンセルカルチャー・ジェンダー不平等

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    期待していたのとは違った.もう少しグローバルに理解出来るものかと思っていたけど,フランス国内にいないと『実感として』理解し難いものかなぁと思った.法律とかその国特有の事実に基づく議論も多くてちょっと消化不良.
    ただし,最後の章 資本の野蛮化 の切迫感は並大抵じゃない.まぁ,内容としては読み聞きしてきたものを基準にそれ程新しいことではないのだけど,やっぱり『生きるために必須の共有財産』として,共有すべき富が必要だし,「頭を揃える」平等ではなく,「機会にアクセスすること」への平等って保障されなければならないし,この2つは実は双子の兄弟のようにどちらも,どちらが欠けても存在し得ない理想なのだと思う.

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    2024年06月26日
  • 資本とイデオロギー

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    「資本とイデオロギー」という題名だが、内容は、格差というものは何か、それが悪化している現在はどんな世界なのか、それを克服出来るのか、を歴史と膨大な統計を使って分析する壮大なもの。
    著者の主張ポイント(最も危機感を持つ未来予測)は、バラモン左翼と商業右翼の権力(ブルジョアブロック)の思い上がり(高所得者有利の政策・高教育インテリ富裕層の過度な称賛)が、社会の混乱に憤激する大衆の暴走、つまり暴動を伴う移民排斥や自国中心主義の台頭を許すのではないか、というもの。

    今日の民主主義の混乱は、市民的、政治的な領域において、経済学が他の社会学から独り歩きしすぎたのが原因。経済学者は、「持ち合わせてもいない

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    2024年05月07日
  • 自然、文化、そして不平等 ―― 国際比較と歴史の視点から

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    トマピケティの本。フランスの講演会の内容をまとめた本なので、格差の現状を図表を使って説明しておりとても判り易い。著者は世界の所得、税、ジェンダー、環境等の格差問題について言及考察しているが、これは複雑な要因が絡んでおり問題解決は一筋縄では行かない。各国にはそれぞれ事情があって、資本主義社会である限り、著者が指摘する格差を是正するのは難しいと思う。

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    2024年04月21日