トマ・ピケティのレビュー一覧

  • 自然、文化、そして不平等 ―― 国際比較と歴史の視点から

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    奨学金のつかいどころに格差があると言う話とそれを是正するべきだという主張に賛成できるかは別としてわかりやすかった。

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    2023年11月02日
  • 自然、文化、そして不平等 ―― 国際比較と歴史の視点から

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    不平等は何故起きるのか、所得格差、教育格差、CO2排出量格差、ジェンダー格差の実態はどうなのか、フランスと米国を比較していて分かりやすかった。経済成長は教育による、累進課税は必要、公的債務等ピケティの明快な理論が少しでも分かった。

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    2023年10月21日
  • 自然、文化、そして不平等 ―― 国際比較と歴史の視点から

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    上位20%の富裕層の話はききますが、下位50%の資産の話は初めてです。それで1割に満たないということは驚きです。

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    2023年10月09日
  • 自然、文化、そして不平等 ―― 国際比較と歴史の視点から

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    不平等・格差の歴史についての講演会をまとめた一冊。
    講演会なので比較的分かりやすくまとめてあり、読みやすい。
    スウェーデンの社会民主政党をサンプルとして取り上げており、スウェーデンの政治について知識がなかったので、興味深く読んだ。

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    2023年09月28日
  • 自然、文化、そして不平等 ―― 国際比較と歴史の視点から

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    不平等をテーマにした、トマ・ピケティ氏の講演録。どうすれば不平等がこの世の中からなくなるのか。難しい問題だが、解決する日が来ると信じたい。

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    2023年09月07日
  • 自然、文化、そして不平等 ―― 国際比較と歴史の視点から

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    【抜粋】
    (p6)不平等は、社会によって顕著に異なる経済、政治、文化、文明、宗教の移り変わりと密接に結びついている。今日私たちが目にする社会的不平等のさまざまなちがいや度合いや構造は、広い意味の文化で説明することができる。いや、文化以上に、参政権をはじめとする政治参加のほうが大きな原因だったかもしれない。その一方で、「自然」の要因、たとえば個人の能力であるとか、天然資源などに恵まれているといったことが果たす役割は、思うほど大きくない。

    (p10)不平等の大幅な解消なくしては、また現在の資本主義システムとはまったく異なる新しい経済システムの出現なくしては、気候変動問題を解決することはできない

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    2023年08月09日
  • 自然、文化、そして不平等 ―― 国際比較と歴史の視点から

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    『21世紀の資本』で有名なピケティによる2022年3月に行われた講演の内容を書籍化したものとなっているので、分厚い『21世紀の資本』と違って、1時間くらいで読み終えてしまった。

    内容としては、やはりピケティらしい不平等についてのもので、
    不平等の問題は、まだまだあるものの、全体として不十分ではありながら平等への歩みは続いているとしたうえで、
    所得格差や資本格差、ジェンダーや議決権の不平等などついて、データを示しながら、語られている。
    また、不平等が生まれる背景には、社会的、文化的な原因があるため、フランスやスウェーデンの歴史的事例を通してそのことが述べられている。

    これらの中で特に印象に残

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    2023年08月06日
  • 自然、文化、そして不平等 ―― 国際比較と歴史の視点から

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    トマ・ピケティの著作が、さまざまな場面で取り沙汰されるのを見るにつけ、「21世紀の資本」を読まなくてはなあと思ってはいた。
    だが、いつも後回し。読みたい本がたくさんありすぎて腰を据えて読む気になかなかなれず。
    そんな時に、この講演録は、章立てが細かく、データを駆使してわかりやすくピケティの分析を披露してくれているので、経済学に暗い自分でも十分に読める。

    データは中央値や平均値を見るのでは実態が掴めないこと。データ分析が鮮やかでさすがだ。
    そこから浮かび上がる格差について、ピケティはあらゆる格差をゼロにしようと思っているわけではなく、一部の富裕層と圧倒的多数の一般庶民の格差を5対1.あるいは1

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    2023年08月04日
  • 自然、文化、そして不平等 ―― 国際比較と歴史の視点から

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    ネタバレ

     2022年3月18日のジャック・シラク美術館で行われた講演録。
     「社会的不平等の違いや度合いや構造は・・・・参政権をはじめとする政治参加のほうが大きな要因だったかもしれない。その一方で、「自然」の要因、たとえば個人の能力であるとか、天然資源などに恵まれているといったことが果たす役割は、思うほど大きくない。」

     スウェーデンの例は「ある国が本来的に不平等だとか平等だということはないと示した点で興味深い」「肝心なのは、政権運営を担うのは誰か、何を目指すのかということである。」

     そして「不平等の大幅な解消無くしては、また現在の資本主義システムとはまったく異なる新しい経済システムの出現なくし

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    2023年07月30日
  • 自然、文化、そして不平等 ―― 国際比較と歴史の視点から

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    ピケティの思想がギュッと詰まったコンパクトな一冊。個人的には、50ページほど増やしてもう2-3ずつ論拠を示して欲しかった。反論の余地がある部分がいくつか。このページ数でこの価格、というのもちょっと抵抗あり。

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    2023年07月26日
  • 21世紀の資本

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    この本の3分の1は、「21世紀の資本」という本の代名詞のようになっている r > g(資本利益は経済利益を上まわる)という式の解説である。残りの3分の2は、格差と資本集中の解消に資本に対する累進課税と、相続税への課税の有効性、政治と経済の関係についての考察である。とくに終わりにちかい50ページについては、EUの抱える問題点に言及がある。経済というと、様々な数式や、理論があるが、現実はどうだったのか。資料を集め精査し、経済理論の様々な色眼鏡を外してみると、事実が見えてきた。というかんじなのだ。いくつか、象徴的だと感じる瞬間が読んでいてある。たとえば、累進課税方式が格差をなくすための知恵の産

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    2022年10月10日
  • 21世紀の資本

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    トマピケティの代表的な名著
    資本主義はいずれ資本の均等化、貧富の差は縮まるとするクズネッツ仮説を否定して、富めるものはより富み、貧するものは永久に貧する事を膨大なデータにより(r>g)証明せしめた、いわば現代の黙示録である。

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    2022年03月26日
  • 21世紀の資本

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    トマ・ピケティ(1971年~)は、フランスの経済学者。2002年にフランス最優秀若手経済学者賞を受賞。パリ経済学院設立の中心人物、教授。社会科学高等研究院の研究部門代表者。
    本書は、2013年にフランス語で発表され、2014年4月に英語版が発売されるやベストセラーとなり、同年12月には日本語版が出版されブームとなった。30ヶ国以上で翻訳され、経済学書では異例の300万部以上を売り上げている。また、2019年には、ピケティ本人が出演するドキュメンタリー映画が公開された。
    私は従前より、世界中で格差を広げる資本主義に問題意識を持っており、これまでも、ジョセフ・スティグリッツ、水野和夫、広井良典(社

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    2021年09月10日
  • 21世紀の資本

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    才能ある人に大きな報酬を与えて才能を開花してもらえば、社会の生産性が高まり経済が発展して、結果として最下層の人々にも恩恵がある(クズネッツ)というわけではない。80年代以降、先進国の経済成長率は低下している。賃金は経済成長率と同じくらいしか増加しない。一方、金融や不動産など、資産を投資して得られる収益率は増大している。経済成長率が、資産からの収益率よりも低ければ、収入格差は広がっていく。労働者が経済成長によって得る所得の増加幅よりも、資本家土地や株式で得る利益の方が常に大きいので、不平等が拡大した。資本の格差は相続によって固定されている。所得(フローへの課税だけでなく、資本(ストック)への課税

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    2021年07月31日
  • 21世紀の資本

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    データを集めること。そのためにも各国各企業が透明性のあるようにすること。そして、稼いだお金でなく所有するお金に累進課税をかけるべきだということ。恐慌、大戦のショックで経済に多くの影響を与えたこと。そして持ち直ししたが、19世紀とは比べられないくらいに複雑になったこと。インフレは20世紀に発明されたものであること。数字に細かくならないこと。民主的に解決すべきであること。経済学は歴史学、政治学、人類学、文学などと共に立ち上がらなければならないこと。

    以上、頭に残っていること。

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    2021年06月14日
  • 21世紀の資本

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    長い上に難解で、理解できなかった部分があった。要するにピケティが言いたいことは「過去から現在までr(資本収益率)はg(国民所得成長率)を上回ってきたから、このまま何の手も打たなければ格差はどんどん開いていくよね」ということだと理解した。この「何らかの手」とは、「教育」と「(累進的)資本課税」だとピケティは主張する。しかしこの実現には高度な国際政治的協調が必要で、難しい。それでもこれを目指していくことが大事だという。

    データが豊富で、非常に説得力がある。経済学や金融財政学の知識をもっと増やして、もう一度戻ってきたいと思える一冊。

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    2021年05月23日
  • 21世紀の資本

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    ようやく読み終わりました・・・注釈含めると700Pの大作・・・読破するには覚悟が要ります・・・
    自由な資本主義の行きすぎにより留まるところを知らず拡大した格差。ピケティの主義主張は一貫して、「累進課税」。資本税の導入だという。不労所得にも税をかけること。確かに。寝かせられるだけのお金をたくさん持っていればいるほど、その人は働かなくても食っていける。そうすると富めるものはより富み、持たないものはより細る。ただし、資本税が有効に働くのは、すべての国の銀行口座情報がガラス張りになっていること、これがないと、今横行している税金逃れが続いてしまう。
    コロナで世界中で景気が停滞し、失業者が出る一方で、今ま

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    2020年09月09日
  • 21世紀の資本

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    「資本収益>経済成長」という経済格差問題を超超超絶長い紙幅で論じた本
    リーマンショック後の影響もありこれでピケティが世界的に有名な学者になった
    補足として、『21世紀の資本論』は解説本が魍魎跋扈しているが、
    あまり読む意味のない本が多いのでネットにある訳者解説を見るべき

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    2020年07月12日
  • トマ・ピケティの新・資本論

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    「トマ・ピケティの新・資本論」
    ピケティが日刊全国紙リベラシオンに2005年から2012年まで毎月連載していた時評をまとめたもの。「21世紀の資本」とは違い時事の評論なので短く読みやすく、ピケティの考え方がよくわかる。
    日刊紙に連載されていただけあり、その時々のフランスの問題点がよくわかる。問題点は違うものの政治的に日本とあまり変わらないような気がする。
    問題点の指摘はいろいろあるが、税制の問題、所得格差、社会保障、大学の問題が多い。
    特にフランスでの税制の複雑さと金持ち優遇の税制を指摘し、資産への累進課税を主張している。特に不労所得者に関しては容赦がない。
    確かに、民主主義を主張するのであれ

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    2015年08月12日
  • 現代思想 2015年1月臨時増刊号 ピケティ 『21世紀の資本』を読む -格差と貧困の新理論

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    この種の便乗本はダメなことが多いけど、これはオリジナル版を読むための補助として、かなり役に立ちます。700ページもある本の内容を大雑把に把握するのにも便利だけど、それだけじゃない。寄稿者は、ケインジアンから新自由主義者、マルクス主義まで異なる経済学派、公共哲学、租税論、社会格差論、環境、文学、フェミニストまで多様にわたっており、それぞれに組みとり重視するポイントが異なっている。こんなふうに多彩な読み方ができるのかという新鮮な驚きは、じぶん一人の読書では得られないものです。
    たとえば諸富徹氏は租税がもつ間接的な政治的効果という観点から、ピケティのグローバル裕福税を実行可能か否かという観点からのみ

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    2015年01月22日