トマ・ピケティのレビュー一覧

  • 自然、文化、そして不平等 ―― 国際比較と歴史の視点から

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    講演の原稿が元なのでわかりやすくまとめられている。
    ぼんやりとわかっていても実際どうなのかな?
    が、あーそうなってるんだになる。

    格差を是正するのに必要な素地の形成には時間がかかるだろうけどやらなくちゃいけない。
    意見を持つ、実現可能か考える。
    非現実な飛躍は話をしてないのと同じ。
    そうでなくて大藩の藩士善良な人たちと前に進む道標になる一冊なんじゃないかな。
    勉強になった。

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    2023年08月08日
  • 自然、文化、そして不平等 ―― 国際比較と歴史の視点から

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    一般的に、ここ1世紀でだいぶ不平等が解消されたような印象があるが、『世界不平等リポート』のデータで見ると中間層が増えただけで資産ゼロの貧乏人の割合は実はぜんぜん変わっていない。フランスもフランス革命の栄光を自慢するほど平等にはなってない。

    それでも全体がゆるやかに平等へと向かっているのも事実。例えば平等世界一を誇るスウェーデンも、第一次世界大戦までは税金納付額に準じた票数を富裕層で割り振って貴族が首相をつとめる国だったが、識字率の高い労働者階級が参政権運動に励んだ結果1932年社会民主主義系の政権が成立し、今のように変わっていった。スウェーデンが特殊なのではない。社会構造は永続的な物ではなく

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    2023年07月31日
  • 来たれ、新たな社会主義――世界を読む2016-2021

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    本書は、トマ・ピケティ氏が書いた記事をまとめたもので、トピックは経済格差や温暖化問題、ブレグジットそしてアメリカ大統領選挙など多岐に渡ります。
    また、専門書では無いので、トマ・ピケティ氏がまさに『そのとき何を考えているか』を垣間見ることができます。多くの人に富がいきわたるような、世の中になることが、多くの問題を解決するというトマ・ピケティ氏の見解を社会主義というワンフレーズで表していることが私には衝撃的でした。
    あと、とても本のデザイン秀逸です。

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    2022年05月05日
  • 21世紀の資本

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    時間が有り余っている学生時代に読めておけて本当に良かった。

    r > g の原則を知らずに社会人として社会に放り込まれていた可能性を考えると怖くなる。
    中々裕福になれないやるせなさを感じるも原因は分からない。なぜなら資産の大半は上位層がガッツリ確保しており、それを使って芋ずる式に不労所得を蓄えているのだから。

    歴史から得られる原則と、信用性の高い数字と向き合う大切さを学べた。
    様々な事象や通説が重なりあって経済は動いている。

    あとは読解力がかなり増した気がする。本書を読む前後では、他の本を読む時の理解力が断然に違う。

    本書に出会えたことに感謝を。

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    2021年04月19日
  • 21世紀の資本

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    5年以上、積読だった本。きっと一人じゃ読まないままだ、と思い友人を巻き込みたった二人の読書会を企てました。二週間に一部ずつ読んで、週末2時間zoomで語り合うという方式です。全4部構成を4回で読み終わりました。ものすごい達成感!ノートを取りながら読書したの学生以来か。夜、夕食後に自宅で集えるzoomという仕組みに感謝。いやいやこの試みに付き合ってくれる友人の存在することが最大の幸せ。大昔、パルコのコピーに「本読む馬鹿が、私は好きよ。」というのがありましたが、本を読む馬鹿仲間は宝物です。この読書会と同時に読んでいた「人新世の資本論」でピケティの新刊「資本とイデオロギー」が出ることを知り、次のテキ

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    2021年03月30日
  • 21世紀の資本

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    ようやく読み終わった。
    めっちゃおもしろかった。
    しっかり知識つく系の本はしんどいけどおもしろい。
    めっちゃおもしろかった。

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    2021年03月09日
  • 21世紀の資本

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    「資本収益率が経済成長率を上回っている状態だと、どんどん格差が拡大していく」ということの問題点と解決方法が提示された本。
    私個人的には格差社会などの社会問題が極限の状態にまで行きついたら、暴動や反乱、カリスマ指導者によって現状が打破されるといったイメージがあるが、著者は歴史的事実と彼が考えた合理的な制度の提案で解決方法を述べている。
    自分の生活を豊かにするために資本収益に手を伸ばしてもいいが、その一方で貧しくなっていく人もいることになる現在の経済のありかたに疑問を持たなければという視点が生まれる一冊でした。

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    2020年10月10日
  • 21世紀の資本

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    世界的ベストセラー本、話題にもなった。
    労働生産性と資本収益率について、論じている。
    世界的な税制を考えるきっかけとなった本。

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    2020年02月08日
  • 21世紀の資本

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    富の分配について、歴史的な観点から分析を行っています。ややこしい数式はさておき、資本所有における格差の大きさがポイント。ピケティ現象が政策に反映されることはあるのだろうか。

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    2020年01月08日
  • 21世紀の資本

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    フランス人経済学者による、資本主義について書かれた本。
    著者は、r>gという不等式を使って、過去に蓄積された富が、労働賃金の成長より上回ることを問題視している。フランスをはじめ、イギリス、ドイツ、イタリアなどのヨーロッパ諸国、あるいは米国、日本などに関する豊富なデータをもとに、論理を展開しており、論理的で説得力がある。問題解決策として、累進的な資本税の導入を主張している。
    マルクスやレスター・サローと資本主義に関する分析は大きく違わないと思うが、不完全にしろデータの裏付けがある分、より学術的アプローチに挑戦していると言えるのではないか。

    「資本主義は自動的に、恣意的で持続不可能な格差を生

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    2018年10月30日
  • 平等についての小さな歴史

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    あの分厚い本たちをこの一冊にまとめてくれたのは大変助かる、以外のなにものでもない。

    最近3冊連続でサンデルを読んでいたので、「あーそうそう経済学者って机上の空論をこねくり回す職業だったわ」と思い出した。

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    2025年12月04日
  • 平等について、いま話したいこと

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     期待していたよりも面白い議論で、いくつも気付かされる点があり、とても参考になった。

    ・現在の成功者は、先人の作り上げてきた現在の環境の恩恵を受けている。

    ・累進課税は、同胞感覚を醸成できるか否かにかかっている。

    ・不平等の結果として、個人の尊厳が蔑ろにされる問題がある。

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    2025年11月25日
  • 平等について、いま話したいこと

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    「平等」というテーマを経済、政治、尊厳の3方向から、ピケティとサンデルが語り合う対談集です。平易な文章で書かれていて、とても重要な内容だと思います。

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    2025年11月18日
  • 平等について、いま話したいこと

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    この2人の討議は非常に面白い。
    ただ自分の国際政治・歴史の知識が足りないだけに十分に理解できたとは思えないのが悔しい。
    色々読んでまた帰ってきて、2人と一緒に考えたい。

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    2025年10月21日
  • 平等について、いま話したいこと

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    「脱商品化」という考え方。
    金で買えないものはない、という定型句を聞いたことがあるが、こうした考え方に対するアンチテーゼである。「売らない、商品にしない」という心掛けが試される。

    というのも、超金持ちはその元手となる金を運用してさらに増殖させていく。だが、幾らお金があっても「売る側が〝平等“を演出する」ことで、超金持ちも一般も同じになるのだ。

    例えば「お一人様一個まで」。これは売る側の共産主義であり配給制に近い。金さえあれば幾らでも買い占められる商品ではなく、皆に行き渡る商品に脱商品化されているわけだ。

    他にも「私たちは買われた」ではなく、「私たちは売らない」ことが徹底できるなら、金持ち

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    2025年09月22日
  • 平等についての小さな歴史

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     読むのにかなり根気が必要だったが、面白い箇所は非常に面白い。なにより平等への道が遠く険しい事、この200年の間に、想像される平等に近づいている事、過去の悲惨な出来事を経て平等が形成されているという事だ。個人感覚では税金を安く抑え、手元の残りをできるだけ残すことが正義に思われるが、社会全体で考えると、そりゃ税収が多い方が国として発展する。国同士の争いだって、国家にお金があるかどうかでも決まる。戦争の結果として、どのように資本が再分配されたか。
     専門用語や前提の歴史知識が必要で、中々読み進めにくい本であったが、新たな気づきや視点を提供してくれる良書である。だからといって1000ページを越える過

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    2025年09月18日
  • 平等について、いま話したいこと

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    哲学者と経済学者、著名なふたりの対談。
    平等について語るといっても、まずは「平等」とはなにかを考える必要がある。この二人はどちらかというと、富の再分配による教育や医療等の充実を重要視しており、自分の考えにも近いので読みやすかった。
    その中で、「尊厳」や「承認」が重要だとしており、ああなるほど、先を見ないと社会はうまく回らないのだなと感じた。
    多くの人が読むべき本です。

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    2025年08月28日
  • 平等について、いま話したいこと

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    ピケティとサンデルの主張はかなり違う視点からのものではあるが両方とも大いに納得できる。両者の対談だからこそ双方の主張の核が理解できる良書。

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    2025年08月21日
  • 平等について、いま話したいこと

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     今年の初めに出版されたばかりの本。日米同時発売だがら、翻訳のタイムラグもなく、まさに今の社会状況についての本である。ピケティという人は初めて知ったが、サンドルは読むたびに感心させられる刺激的な哲学者で、彼の名前に惹かれて、ほとんど対談であることも意識しないで購入した。全体としては互いに対するリスペクトに満ち、わかりやすい話し言葉で展開されており、とても気持ちよく読むことができた。

     ふたりの意見は必ずしも一致しているわけではなく、いくつかの側面で激しく対立するが、共通している認識も多く、その共通の部分について、僕自身もなるほどと思い、確かにそのとおりと思うところが多かった。それはこの本の中

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    2025年08月15日
  • 自然、文化、そして不平等 ―― 国際比較と歴史の視点から

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    格差の問題は、経済学者だけでなく様々な学問の領域の専門家が知を結集して解決すべきということがわかった

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    2025年08月12日