トマ・ピケティのレビュー一覧
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トマ・ピケティと言えば、私のイメージは『21世紀の資本』によって資本主義においては格差が縮まらないという事をエビデンスに基づいて明かした人。r > g の法則(資本収益率rが経済成長率gを上回る限り、富は労働者よりも資本所有者に集中する)という、格差拡大の根本的なメカニズムは有名だ。だが、この本は約1000ページと分厚く、ペラペラ捲るだけで購入するに至らず、解説本を購入した記憶がある。
これ以外にも、『格差と再分配』『資本とイデオロギー』という著作もあり、3冊合わせて約3000ページ。で、今回の本の凄さは、この3000ページだと読み切れないので、コンパクトに纏めて欲しいというリクエスト -
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ネタバレ北側諸国(残念ながら日本含む)が植民地から搾り取った資本をさんざん貯め込み、戦争が終わったり独立した後も補償をすること無く、復興のスタート地点から回復し難い差をつけた。
それにとどまらず、今度は自由主義と市場主義の名の下に、貯め込んだ資本をさらに投資して利益を吸い上げ、援助と言う名の投資すらも自らの利益として還流するシステムを作り上げてきた。
ついにはr>gが決定的となり、自己フィードバックでますます資本が集まるような強固な国際体系が完成しつつある。
これが、自由と平等を謳う民主主義が国際協調の美名のもとに行ってきたこと。ピケティの母国で、自由の国と見られがちなフランスも、例外ではないど -
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「r>g」で著名な経済学者トマス・ピケティ氏のこれまでの書籍のエッセンスを詰め込んだ一冊。総計3,000ページを250ページに凝縮(が、内容が簡単というわけでない)。
これまでの「不」平等の歴史や背景を数値で分析・解説。それを以って社会国家・累進税・参加型社会主義・公平な選挙や教育・新植民地主義からの脱却を主張する。本書を読むと、植民地政策や租税方針など、18-20世紀の欧州の悪影響を感じざるを得ず、フランス出身の経済学者だからこそ切れ味鋭く自己批判と推敲が出来ている印象。
現在の権威主義や保護主義が台頭し、分断が再度進む世界において、氏の論説は社会主義や資本主義と並ぶ大変革であろうが、 -
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だいたい海外の学者さんが書く本は分厚くて怯んでしまう。でもこの本はスター学者2人の議論をたのしめるしな、とミーハー心とコスパ精神から取り寄せましたが、手にとってみれば150ページ強という薄さ。対談なのでさらにリーダブル、という読みやすい本でした。対談ものは日本以外はあまりウケない、とどこかで読んだ気がするけれどそんなこともないのかな?内容についての自分の理解としては、我々は特にここ数十年の政治的社会的経済的体験をもとにいわゆる個人にあらゆる責を帰す「公正社会仮説」信者状態だけれど、そのよって立つ足場はあらゆるものが商品化された「市場」だよー。ということ。2人の学者は大きくは脱商品化と人としての
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長い歴史を俯瞰したときには、社会の「平等」が進んでいることがデータをもとに説明されている。著者によれば、本書は、過去の複数の著作のサマリとして編纂されており、そのうえで、未来への展望を加えた内容になっているとのこと。たしかに、他書のボリュームを考えると非常に見通しが良くなっており、「比較すれば」とても読みやすい。
読んでいて、感じたこととして、「社会の平等は善である」が当然の前提として議論が進んでいるが、それは「本音?実際?」の社会のコンセサスといってよいのかと思った。つまり、この「平等は善」について、幅広い実際的なコンセサスを図ること自体について課題を考えなくてよいのかと感じた。もちろん、 -
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19世紀から20世紀にかけての世界のお金の流れを、今までにない規模でのデータから集約、分析し、資本主義のなかで拡大する格差に歯止めが必要であると訴える書。
ふとしたきっかけから手にした、ピケティ『21世紀の資本』。
本文、およそ600ページ。
経済の話、苦手だし……、読んでもわからないかもしれないし……。
読まない理由はいくつもあったけれど、2010年代を代表するベストセラー、せっかくならどんな本か知りたい!と1ページ目から体当たりしていくことにしました。
さいしょは「資本」とか「所得」の用語が出てくるたびに、意味が頭に定着していないから、いちいち立ち止まっていました。
ノートにメモをとっ -
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