三浦展のレビュー一覧
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著者の文章は時折読む事があるが、その中では一番こじつけ、牽強付会を感じた著書だった。結局は中央線沿線の内輪ネタじゃねえの?という感想の域を出なかった。
これだけだと★は2つなのだが、寄せられた論考の方が優れているので★は4つ、間を取って総合★3つとした。
日本全体を網羅するなら、寄稿の数・量をもっと増やし、著書は編者に徹する方が良かったのでは?
自分としては、帯に書いてある「退屈で凡庸なファスト風土」と批判的に書いてあるが、退屈で凡庸こそ日常なのであって、日常はファストメインで十分だと思っている(ファストにすらありつけない人々も数多いのだから、これでもありがたい)ただ、非日常を味わえる場所を身近に幾つか抱えていたい、とは思う。
未来屋書店大阪ドームシティ店にて購入。 -
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日本の繁栄は終わった。そう感じる一方で、収入が減っても自分は中流だと思い込む人々が増えている。この国はどこまで堕ちていくのか?最新データをもとに日本の今を分析する書籍。
2020年11月に行った調査によると、「日本の繁栄はいつまで続くか」との質問に対し、「すでに繁栄の時代は終わっている」という回答が62%に上った。近年、経済大国だった日本は下流化し、「大下流国家」になろうとしているのである。
日本の繁栄が終わったという悲観の主因は、人口の減少である。また、学術論文数や子どもの学力といった様々な社会指標においても、日本は世界の中で地位を下げている。
日本の消費市場では、二極化が進んでいる。例えば自動車市場では、販売台数トップは軽自動車やコンパクトカーが占めるが、他方で2000万円以上の高級外車の売上が増えている。
下流社会化・格差社会化が進行する一方で、人々の意識は下流化していない。むしろ自分は上流だと感じる人が増えており、特に若い世代でその傾向が強い。これは、SNSのような各種の新技術を使いこなすなど、若い世代が時代をリードしている感覚を持てることが一因かもしれない。
年収別の階層意識の推移を見ると、多数派である年収400万円台の男性で「中の下」が減り、「上」が増えている。年収400万円は中流らしさのほぼ最低条件のラインであり、このような変化は、中流の内実がデフレ化したことを示している。
日本人の生活満足度の推移を見ると、20代男性が不満を抱く割合はほぼ一貫して減少傾向にある。その理由は次の通り。
①日常生活では不満がない
②不満を持つこと自体がかっこ悪いと思われるようになった
③不満を言ってもどうせ変わらないという諦め -
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p.61 シェアハウスに住むことの利点は、①コミュニティ、②エコノミー、③セキュリティ、④個性、⑤多様性、⑥チャンスの6点。
コミュニティー色々な人と出会える、個室はあるのでプライバシーは守られる。病気などの時は助け合える。
エコノミーー備え付けの家具がある。初期投資が少なくて住む。
セキュリティー防犯的に安心。
個性ー一軒一軒が異なるコンセプトで作られる。いろんなインテリアや生活環境を経験できる。
多様性ー自由業、シングルマザー、高齢者、外国人など色々な住居者がいる。
チャンスーさまざまな人が住むことで住民同士がお互いにさまざまなことや物を融通する。
消費社会の四段階が面白かった。分析が的確で、最初のこの部分だけで一冊読みたい。 -
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<目次>
対談 近代以前の東京の原型を探る(陣内秀信VS三浦展)
第1部 中野・杉並編
第1章 新宿~中野…青梅街道から中央線へ移動した軸
第2章 高円寺…前近代の宗教地域から近代軍事都市へ
第3章 阿佐ヶ谷…聖域・湧水・古道・河川・釣り堀から読む地域構造
第2部 多摩編
第4章 国分寺~府中…いにしえの東京を探しに、古代武蔵の中心をめぐる
第5章 日野…用水路を軸とした農村、宿場から鉄道中心のベッドタウンへ
文庫版対談 「鉄道がなかったら」という視点が新しい郊外を生む!(陣内秀信VS三浦展)
<内容>
雑誌「東京人」(2012年4~9月)の連載を基に出版された本(2012年12月刊)の文庫本化。社会学的な視点と地理学的な視点をクロスオーバーさせ、歴史学的視点をちょっと振った感じ。武蔵野地域が、中央線のなかった時代から発展しており、それは甲州道中や青梅街道沿いからで(中野~国立)、多摩地域は国分寺崖線や日野の多くの湧水がベースであった。最後の対談に、こうした歴史的分析を踏まえて、「古き良き日本」を基にした、町おこしが必要、という示唆は深いと思った。 -
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ネタバレ<目次>
序章 東京の下町には4つの段階がある
第1章 第一下町~日本橋・神田・京橋
中央区
佃島・月島
神田
三崎町
第2章 第二下町~浅草・下谷・芝
台東区
佐竹
芝
第3章 第三下町~深川・墨田・荒川
深川
墨田区
荒川区
第4章 第四下町~北・足立・江戸川・葛飾
北区
足立区
江戸川区
葛飾区
<内容>
いわゆる「下町」と称される地域は、江戸時代からの下町ではなく(これは神田、芝あたり)、近代化の過程で貧民が住み、それがどんどん郊外に押し出されて、そのあとが「下町」と呼ばれるようになったことを、丹念に調べている。三浦さんのコツコツと調べた東京論はなかなか面白い。