【感想・ネタバレ】1980年代から見た日本の未来 2030年代を予測する視点のレビュー

あらすじ

「あのころの未来」を、私たちは生きている。

伝説のマーケティング雑誌「アクロス」元編集長の時代を読み解く視点

1980年代を知れば、2030年が見えてくる!

■「シンプルな消費者」と「クールな支配者」の時代
平成時代はバブル時代との対比で語られることが多い。だが私にいわせれば、バブル時代は非常に特殊な時代であって、一九八〇年代の前半には、平成時代につながる価値観、生活文化の芽生えがあったと思う。私が一九八二年から一九九〇年まで編集部に在籍していた雑誌『アクロス』が一九八〇年代を象徴する雑誌であること、時代の三歩先を予測する雑誌であったことは自他共に認めるものであり、一九八〇年代という時代を知る上では、最も効率的な資料である。そこから平成三〇年を経た現代につながるテーマを見つけ、近未来を予測していく、というのが本書のつくりである。(「はじめに」より)

【目次】
第一章 記号の消費から交換の消費へ
第二章 豊かな社会から小さな幸福へ
第三章 格差社会に破れた人々の反動化
第四章 一夫一婦制の終わり
第五章 街は屋台と市場になる
第六章 虚構化する都市と縄文回帰
第七章 知性からの逃走と呪術への解放
第八章 柔らかい全体主義

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Posted by ブクログ

バブルの前、1980年代から人々の価値観には変化が生じ始めていた。モノ消費からコト消費への変化、質素さに価値を置く価値観の高まり。そして、家族やコミュニティに価値を置く生活から個を重視した生活への変化など。その後、バブルによって、一時的に大きな揺れ動きがあったももの、基本的には平成の人々の価値観は、この1980年代の価値観の延長線上にある。
この時代は、まさに自分にとっても青年時代から社会人へ、そして現在へ繋がる時期であり、筆者の指摘には実感をもって頷けるものが多い。この先の未来は、さらに個にこもる傾向と、その反動としての大衆的なものへの志向が入り混じったものになるのだろう。
面白い指摘にあふれる1冊なのだが、筆者が編集をしていた雑誌「アクロス」からの引用が多すぎる印象で、やや引いてしまう感もあるのは残念。

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2019年03月06日

Posted by ブクログ

2021.10.29 1980年代に現在を予測する様々な予兆が、あったことはよくわかった。さすがアクロスだと思う。ただ、2030年を予測する視点はよくわからなかった。

0
2021年10月29日

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