三浦展のレビュー一覧
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「ファスト風土化」:駅前にファストフードや居酒屋のてぇーン店ができたり、郊外に大型ショッピングセンターが登場したりして、駅前の商店街がさびれ、画一化が進むこと。
「無印良品」は「反体制派」商品である。体制とは「アメリカ的豊かさ」と「ファッション性」の2つを追求することである。
「共費」:部屋をもので満たすのではなく楽しい時間を共有しようとする消費。
堤が無印良品について語るところは読み応えがある。
これまでのアメリカ型の豊かさである大量生産大量消費がここにきて転換して、よりシンプルに、そしてあまりものにお金をかけないで生活しようとする世の中になっている。
三浦は雑誌「アクロス」を編集し -
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<目次>(だいぶ略)
再考 ファスト風土化とは何か
第1部 考察編 ファスト風土論を再読する
第2部 実践編 脱・ファスト風土な世界をつくる
第3部 「第五の消費」のまちづくり
<内容>
三浦展は「ファスト風土」を広めた評論家。大きなショッピングモールと大型チェーン店が展開するロードサイドが、日本中に広がり、そこだけに車を乗り付け、消費や娯楽をしていく人々の世界を指す。確かに多くの地方を旅しているが、日本中が金太郎あめのようになっている。そこだけ渋滞しているし、その反動で従来の商店街や駅前はシャッター化しているのを目にしてきた。
それでは日本は衰退していく、というのが大筋なのだ -
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グローバル化以降、日本はありとあらゆる生活が平準化した。これにより、古くから続いた伝統や名残が徐々に消えてしまった。著者はこのような均一化した現象を「ファスト風土」と名づける。今回、グローバル化の影響下に対抗するような例をいくつか取り上げており、グローバルに対するローカルな分野でいかに昔から続く日本を残していくのかを本書では考察する。
個人的に印象的なのが第5章での新海誠作品の根底に言及したところである。本書では特に触れられなかったが、新海誠は過去に作品の制作に影響を受けた本の一冊に柄谷行人『日本近代文学の起源』をあげた。この本から、作品の風景描写を徹底的に緻密化したとある。このように、何 -
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面白かった!今、わたしが毎日同じ服を着ていたので。笑
これは?と思って読んだ本。
なるほどなぁーたしかに。と、思う今と昔の違い。
どんどん物を買う時代から、手放す時代へ。
金だー金だー稼げー稼げーの時代から、いかに質素倹約だとしても心豊かに暮らせるか?
の時代。
ぜーんぶ自分のもの。からシェアの時代。
そして今後は高齢化社会に向けて、レアな若者を頼るのではなく、友達介護だったり、墓友だったりが増えるのではないか?と。笑
たしかに!!!!!!!!と、ものすごい思った一冊でした。友達介護って面白いよね。
逆老老介護は年老いた子どもの介護を年老いた親がしてる、、そんな現実もあるようで、、、
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日本各地に大型ショッピングモールやチェーン店が営業して、地域の個性がなくなってきている。
そんな現状に思うところがあった著者は「ファスト風土化する日本 郊外化とその病理」(洋泉社新書y)を2004年に出版した。
あれから約20年、郊外はどうなっていったのかを考えるのが今回の本だ。
「タイパ(タイムパフォーマンス)」を重要視する若い世代の価値観にファスト風土は、都合のよい場所のようだ。
その一方で、ファスト風土に満足しない、あるいは危機感を持つ人もいる。
「ローカルフードで地方創生を」と述べているのは、LIFULL HOME’S総研所長・島原万丈(しまば -
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コロナ禍によって、社会がガラリと変わった。通勤、通学、レジャーなど、影響は計り知れない。
ものが売れない、テレビの視聴率が下がったと言われ続けている。
ものがあふれていて、見たいジャンルが細分化され、生活の余裕のない若者が増えている時代には、メガヒット商品や番組が出てこないのも無理はない。
人生をエンジョイしたいと思う若者がへっているそうだ。三菱総合研究所の調査mifで過去10年の推移を見ると、2011年から21年にかけて「人生を楽しみたい」という価値観について調べた。
「とてもそう思う」と答えた若者が56%から39%へと下がっている。
また、22項