三浦展のレビュー一覧

  • 露出する女子、覗き見る女子 ──SNSとアプリに現れる新階層

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    女性をSNSやアプリの使い方で類型化し、それに「なりたい職業からみる価値観」をクロス集計して考察する。思いきった試みだと思うし、今後無視できない視点になるのかな、とも思う。一方で「人を類型化して分析する」統計学の手法は個人的には大嫌いなんだな。「インスタに投稿する人はこういう人で検索するのはあんな人が多い」。そんな十把一絡げは乱暴にもほどがあるよね。ところが統計から導き出される推論はよく当たるんだ。困ったもんだ。

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    2019年10月09日
  • 東京は郊外から消えていく!~首都圏高齢化・未婚化・空き家地図~

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    これだけのアンケート情報などの分析からすると、何も特徴のない郊外は過疎化が激しくなると現実味がある。実利の埼玉、千葉は、納得感があるな。

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    2019年06月12日
  • 東京郊外の生存競争が始まった!~静かな住宅地から仕事と娯楽のある都市へ~

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    東京近郊の”街”をテーマとした本を同時期に続けて読んでみました。一つはこの本、もう一つは「街間格差」(牧野知弘著)です。同じテーマでありながらも好対照な内容になっています。「街間~」は不動産事情に詳しい著者ならではの視点で東京、特に23区に絞って今後の趨勢について語った内容になっており、いかにして(自分にとって)良い街を選ぶか、というスタンスです。対して本作は社会デザイン研究者である著者ならではといいますか、前半は統計データの羅列で少々退屈な場面も多かったのですが後半は衰退してゆく街を再生させるための施策が語られており著者の”熱量”を感じることができました(施策の良し悪しは別として)。住まいさ

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    2019年03月21日
  • 中高年シングルが日本を動かす 人口激減社会の消費と行動

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    平日、休暇を取って遊びに行く。さぞ、どこもかしこもガラガラと思いきや、どこもかしこも爺さんと婆さんでひしめき合っている。時代は大きく変わってきていることを深く実感させられる。周囲を見渡せば独身だらけ。一人暮らしのシングルが1842万人。40~50台の未婚のパラサイトが338万人。昨今、日本はこの人たちの動向抜きにしては語れなくなっている。男女別、年齢別のシングルの行動様式が、これ、なかなか興をそそる。意外な消費行動に思わずにんまり。統計の面白さを味わえたし日本の一つの断面を具に知悉できた。

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    2019年01月19日
  • 下流社会~新たな階層集団の出現~

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    中の下ぐらいの人々を「下流」として扱い、格差の広がる日本社会を分析。

    第1章 「中流化」から「下流化」へ
    第2章 階層化による消費者の分裂
    第3章 団塊ジュニアの「下流化」は進む!
    第4章 年収300万円では結婚できない!?
    第5章 自分らしさを求めるのは「下流」である?
    第6章 「下流」の男性はひきこもり、女性は歌って踊る
    第7章 「下流」の性格、食生活、教育観
    第8章 階層による居住地の固定化が起きている?

    著者はマーケティング・アナリストという職業らしく、この本も多くが消費者をどのように切り分けるか、という視点が多い。
    下流に属する人、下流に属する人がどのような価値観を持ち消費行動を

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    2018年10月09日
  • 下流社会 第2章~なぜ男は女に“負けた”のか~

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    格差社会という言葉が、TVのバラエティ番組や女性週刊誌などでも取り上げられるほど一般的な言葉になり、ワーキングプアや下流などといった言葉と共にブームの感すらある。そのブームに著者曰く火を注いだのが、前著の「下流社会」であった。ベストセラーとなり出版社も気を良くしたのか、出てきたのがこの第二段である。今回は、男性の年収、雇用形態別に様々な切り口から格差を、調査データのエビデンスを以って論じている。

    本質的なメッセージは前著や著者の他の著作と変わらず、格差の本質は意欲の差であるということである。新たな価値提言は特に見当たらず、あえて第二弾を読むことの意義は感じられなかったので★2つ。

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    2018年10月08日
  • 第四の消費 つながりを生み出す社会へ

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    産業革命後の消費社会が第四の段階に入ったというのが本書のテーマ。

    ・ニーズからウォンツへ
     当時、西武百貨店の取締役店長であり、87年のロフト開業の陣頭指揮を執った水野誠一は、著書『ロフト・グラフィティ―「ほしいもの探し」の時代』でこう書いている。
     『顧客が成熟してきている』という言葉をしばしば聞くようになった。だが、実感として、『顧客の成熟化』とは何をさしていうのか、本当にわかっている人は少ない。として、「『衣・食・住』足りて、ひと息いれようとしたところで起こったオイルショックは、ある意味で単純な『所有の時代』の終焉の引き金になる事件」だったと指摘し、「『マズローの五段階欲求』ではないが

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    2021年08月08日
  • 日本人はこれから何を買うのか?~「超おひとりさま社会」の消費と行動~

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    2010年の一人暮らし世帯数は、1679万世帯。これは「夫婦と子どもの世帯」1477万世帯よりも多い。さらにこれが2035年には、1846万世帯に増加する。結論としては、当たり前だが、消費の大きな特徴は個人化、、孤独化である。物の消費がほとんど伸びておらず、消費の対象がサービスに向かっているというのは一般に言われていることだが、消費支出全体に占めるサービス消費の割合が男女ともに若い世代ほどサービス消費の割合が高いというのは意外であった。
    高齢化が進む中、「ちば地域再生リサーチ」の取り組みは興味深い。1970年代に開発された千葉市の大規模団地が直面する課題を解決する取り組みである。主な活動の柱は

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    2021年08月08日
  • 東京は郊外から消えていく!~首都圏高齢化・未婚化・空き家地図~

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    「下流社会」の著者。下流社会ほどではなかったが、本書も着眼点が著者らしく、面白かった。

    住みたいまちの上位といえば、田園都市線沿線のイメージがあるが、最近の調査によれば、実は中高年には人気だが、若い世代にはそうでもないらしい。著者はこう分析している。
    「高校卒業、大学入学時点でバブルがはじけ、以来ずっと長期不況を経験してきた団塊ジュニアやそれ以降の若い世代にとっては、イメージはよいが値段が高い東急田園都市線沿線はブランド品のようなものであり、そう簡単には手を出さない。コストパフォーマンスが悪く感じるのである。
     どうせ値段が高いなら、都心に近いほうがコストパフォーマンス的に見て実質的であり、

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    2021年08月08日
  • 下流社会~新たな階層集団の出現~

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    2005年の著書ということで、リーマンショック以降、2極化傾向はさらに強まっているものと思われ、いまさら読んでも古いかなと思いつつ、BOOKOFFで50円で売られていたので、思わず買ってしまった。
    階層の固定化についても触れられているが、「上」「下」を分ける大きな要素として、コミュニケーションを挙げているのが、今時らしい分析である。
    期待しないで読んだせいか、想像以上に面白かった。特にコラム。宮台真司の結婚についてのゴシップ調のコメントにセンスが感じられた。最近の著書もぜひ読んでみたい。

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    2021年08月08日
  • 下流社会~新たな階層集団の出現~

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    10年前、日本社会における貧富の差が明確になり始めたころ、評判になった本。

    東京帰りの空港で読んだ。
    一億総中流だった日本の社会が階層分化して、圧倒的多数を占めていた「中の中」グループのうち、上昇意欲の強い一部のグループは中の上に移行するが、それ以外の大部分は「中の下」あるいはそれ以下に転落しつつあるのが日本の社会である、といったようなことを述べた本。

    なかなかおもしろい。
    とくにアンケート結果のデータ分析の仕方は参考になる。
    こういうアンケート結果の報告書に書いてある解説は、「何々が何%で一番高い」というような、結果の数字をそのまま文章にしただけのものが多いのだが、ここでは、これから読み

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    2018年09月19日
  • 都心集中の真実 ──東京23区町丁別人口から見える問題

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    東京23区と郊外の現在の姿がデータを用いてわかりやすく論じられていて面白い。首都圏の大学経営を考える上でも、この本はとても参考になると感じた。

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    2018年07月28日
  • 下流社会~新たな階層集団の出現~

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    マーケティングデータを使った解説であまり厳密性はないが、いつ頃から階層構造の変化が起こっているかが分かって面白い。昔の下流階層は消滅し、中流からおちこぼれて生じた新しい下流階層が発生して来た。

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    2018年05月26日
  • 下流老人と幸福老人~資産がなくても幸福な人 資産があっても不幸な人~

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    統計分析はなかなか興味深いものがあったけれども、
    学術論文を読みたいわけではなかったので、
    やや無味乾燥したもののようにも受け止められた。

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    2018年05月23日
  • 郊外はこれからどうなる? 東京住宅地開発秘話

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    東京周辺の開発史を見ながら、現状と今後を占う一冊。

    2011年発刊なので若干古いものの、今読んでも古さを感じない部分もあり、勉強になった。

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    2018年05月17日
  • 第四の消費 つながりを生み出す社会へ

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    『下流社会』で三浦展が、戦前から現在までを分けて、現在は第4の消費時代と分析する一冊。

    戦前からの分析を丹念にしており、その部分は勉強になった。

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    2018年03月11日
  • 日本の地価が3分の1になる!~2020年 東京オリンピック後の危機~

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    現役世代負担率で、本論を突っ走った後、自身のフィールドワークと座談会で締め。
    地価が3分の1になったら、建物にお金をかけられるじゃないか、という視座は面白い。

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    2018年03月08日
  • 日本人はこれから何を買うのか?~「超おひとりさま社会」の消費と行動~

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    結論から言うと、日本人はモノではなくサービスを買う。と、いうのが本書の論旨。
    少子高齢化。超高齢化。そんな現状で、おひとりさま、未婚、離別、死別、子供の独立による一人暮らし世帯が2010年では1679万世帯。2035年には1846万世帯と予測される。
    2035年には一人暮らし世帯の3分の2が50歳以上になる。
    と、まぁ、序章は統計的な数字がずらっと並ぶわけですが。
    読み通すと、暮らしのありかた、地域の在り方が、昔に戻りつつあるように感じる。
    働き方もサラリーマンだけじゃなくて多様化なんて言うが、高度経済成長期前は、勤め人も入れば、夜勤も日勤も、魚屋も、桶屋も色んな時間帯のライフサイクルがあ

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    2018年02月10日
  • 東京は郊外から消えていく!~首都圏高齢化・未婚化・空き家地図~

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    首都圏の住宅問題をえぐる新書を連読していますが、これもまた首都圏に視野が狭まった分析で、田舎に住む私には何も響きませんでした。極論すれば、近いうちに大震災で壊滅するはずの首都圏にこれからも支出すべきか、五輪後を見すえて議論すべきだと思います。

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    2018年01月14日
  • 下流社会~新たな階層集団の出現~

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    著者が10年以上前に指摘したように上流と下流の2極化が正に進んでいる。昔は中間層に向けた商品を開発していれば良かったが、今は多様な趣向に企業は答える必要があると感じた一冊だった。また、上流になるのに求められる能力はコミュニケーション能力という主張もその通りだと感じた。

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    2018年01月13日