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Posted by ブクログ
大正元年から終戦までを第一の消費、終戦からソニーがベータを出した’75までを第二の消費、そこからクロネコヤマトのサービスが始まるなどし冬のソナタが放映された’05までを第三の消費、大手企業が軒並み赤字に喘ぐ昨今までを第四の消費としている。
物質を尊んだ第一の消費、溢れかえった第二の消費、幸せの意味を探した第三の消費を経て、そして3・11を超えて我々はどこへ向かおうとしているのか。フランス語で消費とはconsommation(コンソマチオン)というそうで、それには不思議なことに「完成」「成就」といった「材料を使い尽くすことで料理が完成する」ような感覚を孕んでいるという。
これを見たとき、コンセプトの重要性を説いた”コンセプトのつくりかた”という本を思い出した。青臭く言えば、お仕着せでなく、あなたも私も幸せを感じる独自性のある消費を模索するあり方こそ第四の消費の正体ではないだろうか。
巻末には、セゾングループであの「無印良品」を立ち上げた辻井喬氏の特別インタビューが読めて凄くいい。飽くまで(自分たちの立場のために)お仕着せを通そうとし、考える力を否定する中央政権や報道のあり方をコテンパンにしてくれてホッとする。
Posted by ブクログ
第四の消費
共感する部分がとても多い。簡単に「モノよりコト」と言うが、なぜそういう消費志向になったかを歴史をたどって解析してくれている。
ただ、シェアは単にお金がないから所有できないだけでは?とも思う。
自分も車は持っていないが、お金があればシェアではなく、ぜひとも所有したい。
・団塊世代は第二の消費世代なので、もっと大きなものを界、私有することが幸せだという価値観が心に刷り込まれている。
・団塊世代と新人類世代は全く異なる特徴を持った世代だが、物質主義的な傾向が強いというところは共通している。
・第四の消費世代の健康志向は、人生全体を見なおさないと健康は得られないという思い
・新しいものをつくらなくても、古いものだけで消費者が十分満足する時代(大衆文化のストック化)
・現代の消費者(特に若者)は「複数の自分」を持ち、そのうちひとつを必ず「みんなと同じ自分」、つまり「同調する自分」として持っている。
同時に彼らは「人と違う自分」、つまり「差別化する自分」を持っている。「同調する自分」に訴求すればメガヒットが生まれ、
「差別化する自分」に訴求すればセールスは極小化する。逆に、「ひとつの自分」の時代のような中くらいのヒットが生まれにくくなる。
・欲求の基本的な源泉は不足である。食べ物が多様に大量に目の前に存在し、それを自由に選択できるにもかかわらず、
むしろそれだからこそ、かえって食べることが面倒になっている。
・モノを持っていることの満足ではなく、情報を知っていて、それを他と分かち合う利他主義的な満足(モノ<コト)。ある意味社会志向。
・転勤族の子どもが多い世代になると、生まれた地域、育った地域によって自分の性格が形成されたという意識が弱い。
いわば「故郷喪失」の世代。そういう世代はだいたい1960年代生まれから増えるが、彼らにとって共通の故郷はどこかといえば
「日本」ということになり、こうしたことが、若い世代に日本への愛を生み出す背景にあると思われる。
・2035年 20代1046万人 65-89歳3293万人 若者1人に対して高齢者3人
・我々は第二第三の消費社会において、あまりにもお金がなければ生きていけない社会を作ってしまった。
そのことへの反省が第四の消費社会の基調低音をなしていると言えるだろう。
Posted by ブクログ
メニムのような先がわからない物語を読んでいると不安になるので
このような歴史をたどった本を間に挟んで読むのがよかったです
作者は、パルコ系のアクロスに携わっていた方
自分は、アクロス…覚えてない(;^^)ゞ
宣伝会議は、チェックしてたんだけどな
最初の章で消費社会の流れを振り返りました
自分が生きた時代は、おーキタキタって感じ
作者の個人的な経緯が見え隠れするのも面白かったです
これからのキーワードは、大きさや豪華さじゃない
「人とのつながり」
これが、地方につながっていくかは分からないけど
自分も物を買うときは
ストーリーがほしくなってきているから
そういう流れになってきているんだな、と実感
山崎正和「やわらかい個人主義の誕生」
当時人に薦められて読んだ本
貸してもらったので手元に無いのが惜しいけど
現在を予言していたかと思うとすごい本だったんだな~
山崎亮 芸大の先生
京都造形芸術大学
Posted by ブクログ
尊敬する方から勧められた本。大正から現在(平成20年代)を30年ごとの区切って、それぞれの期間での消費の在り方を分析し、今後の消費の在り方(2005~2035)がどうなっていくのかを分析している本。内容は面白いが、文章が堅いので個人的には読み辛かったです…。本書に記述されている消費の、大きな流れを抽出すれば
■消費の大きな流れ
・占有⇒シェア
・大型⇒小型
・大量⇒少量
・低価格⇒ブランド・エコ・健康
・家族⇒個人⇒社会
となると思います。こう言うと傲慢に聞こえますが、大きな驚きを発見するというより、確認作業のような感覚で読み進めました。
驚いたのは、著者の洞察力と分析力。時代の流れに対する洞察は素晴らしく、かつ、その洞察を証明する論理的説明は素晴らしかったです。「なるほど」と本を読みながら何度も相槌を打ちました。
ただ、もしかするとこの本は私(20代)よりも上の世代に読んでもらった方がいいかも、と思いました。なぜなら、下の世代が上の世代の考えていることを理解するよりも、逆の方が難しいと思うからです。上の世代の発言や行動はメディアを通して多く見ることができるけど、下の世代の発言や行動は上の世代に往々にして届かないから。極端なもの以外。1961~1970生まれの子どもが「新人類世代」と名付けられているように、上の世代が下の世代がどう考えているかを知るのは、とても難しいことなのかなと、個人的に思います。
この本は下の世代は上の世代を、上の世代は下の世代の消費行動に関して理解する上で良い本だと思いますが、後者の方が力を発揮すると思いました。
社会学が好きな人は、特に楽しく読めるかもしれません:)
Posted by ブクログ
近代から現在までの消費やその社会背景をざっとつかむ分には、とても分かりやすく良書だと思います。当時のコピーも分かりやすく具体例として使われていて、第一から第四の消費の時代に移行しているというのも、突いているなあ、と感じました。
インタビューも面白いです。無印良品の社長さんへのインタビューや建築家のかたへのインタビューなど、新たな取り組みがいろいろとはじまりつつあることが分かります。
ただ第四の消費の「つながり」という点はよかったと思うのですが、それがすぐに愛国とか地方への愛着、エコリズムにつながるという点はうなずけなくもないのですが、ちょっと根拠に欠けるかな、という感じがしました。
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