あらすじ
時代のキーワードとなった「下流」。第2弾の本書では、新たに実施した全国男性1万人調査などにもとづき、職業別・雇用形態別に「下流意識」の内実を徹底検証した。明らかになったのは、「正社員になりたいわけじゃない」「妻に望む年収は500万円」「ハケン一人暮らしは“三重楽”」「自分探しが止まらない」といった男女間の意識のギャップだった。男の不満と女の希望は、下流社会をどこへ向かわせるのか?【光文社新書】
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Posted by ブクログ
2005.9ベストセラーの「下流社会」三浦展(あつし)氏の「下流社会第2章」(2007.9)です。正社員か派遣か、フリーター(パート・アルバイト・フリーター)かニート(働いてないし、仕事も探していない)か、男女間に意識のギャップが。「派遣」という企業側のための制度が生まれ、そしてバブルが崩壊し、働きにくい社会になりましたね・・・。今の若者たちみんなに夢と希望のある社会にするにはどうすればいいのか、この本を読んでて辛くなりました。すがりたい男、男にすがらせない女、結局は仕事の厳しさに向かう強さが必要ですね!
Posted by ブクログ
女性の階層意識に焦点を当てて書かれた本。それによると、「既婚・正社員」が最も階層意識が高いそうである。そして、夫婦ともに正社員で働いて収入を増やすのが一番の勝ち組らしい。
女性が働き続けるのは昔も今も何かと難しい時代、正社員で働き続けるのはよほど優秀で、子育てにも様々な方法で手が借りられる人でないと無理、となるとなかなか難しそうだ。
女性が読むと、身につまされる部分が多いと思う。
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フリーターや派遣が持つ下流意識を持つ中、正社員並みの上流意識を持つ20代前半のニート。衣食住の満足度では正社員よりも上をいく。しかし30代になると下流意識が増える。ただ正社員からの転落組がいる可能性があるため。だがその後吹っきれたからか一度満足度が上がる、同時に自殺を考えることも頻繁になる。
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前著『下流社会』に続く第二弾!
前作ではデータの取り方、母数に問題があったため批判も多かったがインパクトを大きかった。
本作では上流、中流、下流の意識について、男女別、職業別(経営者、管理職、正社員、派遣、フリーター、ニート)、年齢別、結婚の有無、暮らし(一人暮らし、親元など)について母数を大きくとり、そこから何がいえるかなどを考察
面白いと思った結果は
『年収が半分になると既婚率が半分になる』
またよく読む雑誌によってそれぞれの上流、中流、下流の分布が出ている。
よく、不況が非正社員を多数生み出したとちょっと前に言われていたが、そうでもないらしい。中には非正社員であることを希望していたり、ニートであることを満足しているとのデータも出ている。
またフリーター、ニートほど自分らしさを追及している。
非正社員の女性ほど癒しの消費者になっている。
女性の勝ち組は既婚で正社員
女にすがりたい男とすがらせない女の関係
などなど
多くのアンケートからいろいろな現象や事象が見えてくるのが面白い。
三浦さんの本は社会科学系の研究をする人には非常に参考になると思う。データの取り方、質問の仕方によって答えかたに違いがでる。などフィールドワークするに当たっても注意が必要なことが伝わってくる。
下流社会、格差社会に興味ある人は見てみるとよいかも。『下流社会』を読んだ人はパラパラ面白いところだけ流し読みがよし
Posted by ブクログ
すげータイトルだが、なし崩しに男というステイタスを「降りる」ケースがある、みたいな雰囲気は出てるか。膨大なデータを出し、そこからあれこれ、というパターンは前と同じだが、因果関係が逆かもしれないじゃん、みたいな突っ込みどころが多々あるのも同じ(^^;)。稼げない独身女性は対人関係に難ありと自認、みたいなのも、対人関係に難があるから稼げないのか、稼げない(非正規で働く)という現象について対人関係がだめだからという理由付けをしているのかは実際にはわからないわけだ。データ的に右傾化状況とか述べているが、プーのカテゴリに入る人が全部ウヨとかそういう風にある種本質的に読めてしまうところが、この人の本がウケるところでもあり、この人の本の大問題でもあり。
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2006年はその10年前と比べて、中流のうち、中の中が減り中の下が増えた。非正社員は正社員になりたいわけではなく、時間や束縛からの自由を優先している。派遣やフリーターよりニートの方が生活に満足、ネットなどでそれなりに収入がある。
徹底した調査・グラフと数値ベース。2005-6年当時の社会の状況、意識、政治行動がわかります。
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格差社会という言葉が、TVのバラエティ番組や女性週刊誌などでも取り上げられるほど一般的な言葉になり、ワーキングプアや下流などといった言葉と共にブームの感すらある。そのブームに著者曰く火を注いだのが、前著の「下流社会」であった。ベストセラーとなり出版社も気を良くしたのか、出てきたのがこの第二段である。今回は、男性の年収、雇用形態別に様々な切り口から格差を、調査データのエビデンスを以って論じている。
本質的なメッセージは前著や著者の他の著作と変わらず、格差の本質は意欲の差であるということである。新たな価値提言は特に見当たらず、あえて第二弾を読むことの意義は感じられなかったので★2つ。
Posted by ブクログ
下流社会について知りたくて読書。
前書よりも統計が多く紹介されている。なるほどねと参考になることもある。しかし、なんだか妙に腑に落ちないと感じることもあり、「うーん」と唸ってしまう。潜在的に痛いところを突かれていると自覚しての反発かもしれない。
自分は下流社会の人間なんだという意識の問題であり、格差感、不満感、将来への不安などが反映した統計だと思われる。
下流社会の人ほど、反米、反韓、反中で、海外へ出たがらない。スポーツイベントなどに熱心で、日本を熱烈に応援する。ネトウヨと呼ばれる現象を見ていると、ある程度、説得力がある。いやまてよ、この現象っ現代中国の一般庶民にも大いに当てはまるのではないかとも思った。
仮想敵国を作り叩くことでガス抜き、不満を解消し、国家的なスポーツイベントに熱中し、自国大好き人間とすると、結果、反政府的な運動を抑制させることができる。
この構造が今日本でも広がりつつあるのであれば、恐ろしく思う。
『ぷちナショナリズム症候群―若者たちのニッポン主義』 (香山 リカ)や『愛国者は信用できるか』 (鈴木 邦男)の内容をふっと思い出し、読み返したくなる。
読書時間:約1時間
Posted by ブクログ
・クソつまんなかった。数字いじくり回して分析と言う名の仮説披露しまくるだけ。統計の事はよくわかんねーけど各世代で数値が上がってる!とか言って1%しか違わねーのには閉口した。SPA!男、とかはちょっと笑えたけどね。
Posted by ブクログ
前著に引き続きかまやつ系やミリオネーゼ系などカテゴライズ化が好きなのは雑誌の人だったからかな。階層によって読む雑誌が変わるとこは面白い。
「おわりに」にあったように、これからの正社員像を描くべき時代というのは同意。山田昌弘さんが述べているように正社員でも希望を持てない社会はどこかが歪んでいる証拠。
Posted by ブクログ
前作の復習といった感じ。特に新しい考えはなし。
それにしても、女性はライフスタイルの違いで全く読む雑誌が地学らしいので、雑誌の考察というのは面白い。今まで読んだことはなかったけど、ミリオネーゼ系雑誌といわれる『oggi』とか『CLASSY』を手に取ってみようかな。笑
Posted by ブクログ
格差社会という言葉が、TVのバラエティ番組や女性週刊誌などでも取り上げられるほど一般的な言葉になり、ワーキングプアや下流などといった言葉と共にブームの感すらある。そのブームに著者曰く火を注いだのが、前著の「下流社会」であった。ベストセラーとなり出版社も気を良くしたのか、出てきたのがこの第二段である。今回は、男性の年収、雇用形態別に様々な切り口から格差を、調査データのエビデンスを以って論じている。本質的なメッセージは前著や著者の他の著作と変わらず、格差の本質は意欲の差であるということである。新たな価値提言は特に見当たらず、あえて第二弾を読むことの意義は感じられなかったので★2つ。