小熊英二のレビュー一覧

  • 社会を変えるには

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    勿論、「社会を変える方法」というタイトルでも、マニュアル本のような「方法」が載っているわけではありません。「変えるきっかけになる」と著者が考えた本や事例などが色々と載っています。通常の新書の倍くらいの厚さがあります。
    特に4章からのギリシャ時代からルネッサンス、産業革命を経て現在の「再帰的時代」まで、議会制民主主義に至った解説は面白いです。事例の1つ「べ平連」の信条「組織ではなく運動である」は個人的に心に響きました。

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    2017年03月19日
  • 私たちはどこへ行こうとしているのか 小熊英二時評集

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    ネタバレ

    新聞は時間的制約があって自分の関心の強い分野しかじっくり読まないので、このように論点がまとめられているのはありがたい。いま日本の社会でどのようなことが起こっていて、なにが大きな問題になり、政府や各種行政機関やあるいは市民団体や地域のコミュニティはどのように対応しているのかが分かってくる。大事なことは「お上」に丸投げしないことなのです。わたしたちひとりひとりが、もっと政治や社会にコミットしていかなくてはならないのですが、分かっていてもなかなか十分にはいかないのが現状でしょうか。

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    2016年09月10日
  • 社会を変えるには

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    社会構造の変化とともに、社会運動がどのように変化していったのか。知らない情報も多く、面白かった。特に、古代ギリシアからひもとき、哲学、科学、そして20世紀の近代の行き詰まりまでを広く追いながら説明していく。ただ、説明が冗長な部分も多かった。また一番最後の章で、社会を変えていくにはどのような「戦略」が必要なのかを、社会運動における資源動員論を始め、様々な理論的研究も紹介しているが、戦略としては弱いのではないかと思った。民主主義の可能性を信じて疑わないその主張に共感できる部分も多いが、2016年現在の状況を見ていると、そんなに楽観視できないのではないかとも思う。2012年に出版されているので、それ

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    2016年07月16日
  • 社会を変えるには

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    すっごい読みやすい。

    オレが求めてきたもの、たとえば、ビートニクス、ヒッピー、アシッド革命、キング牧師、マルコムX、ブラックパンサー党、フラワーチルドレン、反ベトナム戦争、反イラク戦争、アンベードカル、オルタナティヴ、ラヴパレード、個人情報保護法反対デモ、反原発デモ、ウォールストリート占領、暗号通過、ウィキリークス、サイファーパンクス・・・・・。

    要するに、オレは、社会を変革できる理論と実践を、いつも探してきた。

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    2017年02月19日
  • 社会を変えるには

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    近代日本社会の構造が分かりやすく書かれている教科書的な本。
    全517ページで通常の新書二冊分くらい。結構なボリュームがある。気になる章から読んでもいいと思う。

    以下メモ。
    「革新者と初期採用者の合計である16パーセントを突破すると、爆発的に普及がおこるという」(p.454)
    「社会を変えるには、あなたが変わること。あなたが変わるには、あなたが動くこと」(p.502)

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    2016年03月28日
  • 社会を変えるには

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    安保法案を可決させないためのデモを見ていて、そういやこんな本を買っていたなと読み始めました。
    デモのことも扱われていますが、ロビイングや選挙のことなど多岐にわたり「社会を変えるには」どうしたらいいのか書いてあります。
    今の俺の状況からすれば安保なんかより生活をなんとかしてほしいと思う方が強いですが、もっとみんな色々関心を持っていかなければ社会なんて変わらないだろうなってのが感想です。
    あとデモの効果をどちらかと言うと冷ややかに見てましたが、冷ややかに見ていた理由もわかりました。
    まぁこの先もデモに参加することはないだろうなぁ。
    さてまずは生活をなんとかしなくては…

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    2015年09月18日
  • 私たちはいまどこにいるのか 小熊英二時評集

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    小熊英二氏の時評集。どれも短編なので、読み応えはあまりないが、その分小熊氏のいろんな考察をつまみ食いできると思えばなかなか良い本である。

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    2015年08月22日
  • 社会を変えるには

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    社会運動の歴史をなぞり,その目的と問題点とを明らかにした上で民主主義の沿革を論じ,デモに代表される社会運動を肯定的に評価した本。
    人口規模からすれば議会制民主制を採用することはやむを得ないが,デモに代表される直接民主主義的行動による刺激が必要不可欠であるとする。
    また,タウンミーティングのような熟議民主主義にも好意的。
    社会のとらえ方はウルリッヒ・ベックの『リスク社会』に,解決方法は,アンソニー・ギデンズの『第三の道』に依拠。
    最終章は社会運動の理念から具体的戦略まで論じる。
    デモを楽しむことを勧める部分は,一見,手段の目的化を肯定しているようにも思われるが,その真意は,参加者が,「個人」を超

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    2015年10月24日
  • 私たちはいまどこにいるのか 小熊英二時評集

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    なるほどなあと感心したのが、もし北方四島が日本の統治下に入った時、そこの住民が「ロシア系日本人」として日本に編入することに繋がることによって様々な問題が発生することを指摘した事でした。無知な私は、北方領土といえば豊かな漁場や海底資源が眠っているかもしれないといったことにしか関心がいきませんでした。小熊氏は歴史や社会を研究しているのですが、そこにはそれぞれの時代に生きる人間への温かいまなざしが注がれていることを、私はこの時評集を通して実感しました。

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    2012年05月29日
  • 私たちはいまどこにいるのか 小熊英二時評集

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    小熊英二氏の新聞/雑誌等に寄稿したものや講演録等の盛り合わせ。右派ポピュリズムの勃興の整理や、現行の歴史教育の限界の指摘もまとまっている。「日本の近代現代社会を問い直すツール」としての歴史教育は魅力的なのだが、制度や実施するために必要なリソースなどはどうなるのだろうか。

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    2011年04月28日
  • 日本社会のしくみ 雇用・教育・福祉の歴史社会学

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    働き方や会社の所属について考える上で非常に面白かった一冊。自分自身、会社に所属しながら、サラリーマンの不自由さを感じるが、そもそも日本に於いて会社とは何か、なぜ今こういう制度のもとにいるのか…を考えるきっかけになった。

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    2025年09月06日
  • 日本社会のしくみ 雇用・教育・福祉の歴史社会学

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    数字とか出典が多くて読むのは容易ではなかった。しかし、歴史や背景について詳細な説明があり、なぜ今の日本社会の仕組み、特に仕事や企業において、いかに形成されたか書いてあり面白かった。

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    2025年06月06日
  • 社会を変えるには

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    社会を変えるには
    2025.4.11

    the大学教授の講義って感じの本。
    私が動いたところで•・・・と考えるのはもう古い。デモをして何が変わるのだ?ではなく、デモをしてデモができる団体ができるのだ!という考え方に転換して重きを置くべきである。
    人は想像以上に相互に影響を与えているから、まず行動することは大事だと実感した。
    特にやりたいことは責任のない若いうちにやれ!は正しいに違いない。今を精一杯に生きようと勇気づけられた。

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    2025年05月03日
  • 日本社会のしくみ 雇用・教育・福祉の歴史社会学

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    「働けば報われる」──かつての日本社会を支えた信念だ。企業は終身雇用を掲げ学校は均一な教育を行い福祉は家族の中でまかなわれてきた。誰がその恩恵を受け誰が取り残されたのか。高度経済成長の裏にあった排除と抑圧を見逃してはならない。時代は変わり非正規雇用や教育格差、孤立する高齢者が増えるいまモデルはすでに限界を迎えている。だがそれは嘆くための材料ではない。社会のしくみはつくられたものならばつくり直すこともできる。過去を見つめることはよりよい未来への第一歩となる。

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    2025年04月10日
  • 基礎からわかる 論文の書き方

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    いわゆる文系的なテーマ論文ってどう書くのか?を知りたくて読み始めました。あまりその辺は理解できなかったものの、パラグラフライティングなど参考になる所は多かったです

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    2024年07月07日
  • 社会を変えるには

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    500ページ越えの大作で期待していました。各章それぞれには学ぶ点も多いのですが、最終章のまとめのために、各章読んだ割につながりが今ひとつ見いだせない。

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    2024年04月20日
  • 社会を変えるには

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    感想
    無知のベールを被る。しかし人々が属性化されていない世界で有効なのか不明。間接民主制と多様性は真に両立するのか。全員の声を聞くのは困難。

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    2023年04月17日
  • 基礎からわかる 論文の書き方

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    いままでの論文の書き方として475ページもある最も厚い本である。対話形式でも説明している。厚い本を読んだことがない学生にとってはきついかもしれない。しかし全く論文の書き方を知らない学生にとっては自習書として役立つであろう。ただ、ゼミの先輩がいたりした場合には、この本を読むよりも先輩の卒論を読んだ方が早いかもしれない。この本はゼミの先輩もおらず、指導教員とも疎遠で、ひとり卒論に取り組もうとする学生にとってはいい本であろう。

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    2023年01月31日
  • 基礎からわかる 論文の書き方

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    引用文献references
    参考文献bibliography

    P.81 4つの基本構造類型と分野別分布状況

    主題 抽象的な問い
    対象 具体的に観測できるもの

    仮説検証or仮説生成

    著者の意図 独立変数
    作品    従属変数

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    2022年06月10日
  • 社会を変えるには

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    工業化、ポスト工業化と原発との関連はわかりやすかった。と言っても原発の知識がないので他の本でも確認したい。
    政治思想や社会学、経済に関する考察が幅広く知識の補給、整理ができたのは良かった。
    デモまでいかなくても、問題意識を行動に繋げてみようと思った。

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    2020年10月22日