野田サトルのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
トナカイをそんなに撃たないで〜!!という心の声はあれど、尾形回とも言える日露戦争延長戦は緊張と騙し合いが痺れる。
そして、語られるキロランケとアチャの昔話。尾形の弟、勇作との回想にこのメンバーの行く末を思う。シリアスが多めとなっており、白石、笑わせてくれ、頼む。と考えながら読んでいたら、ジョジョ5部で私が泣いたシーンを思わせる白石。笑いよりも泣けてしまう。海で泳いでるわけでもないのに何故かシンクロしてしまった。
その頃の杉元一派と言うと風吹に巻き込まれて大変な事になるんだけど、ここの一派は杉元&谷垣と月島&鯉登の絆に温まります。
巻末に向けて亜港監獄の状況が見えてくるので次巻へ -
Posted by ブクログ
アイヌ文化を大衆エンターテイメントとして昇華し、幅広い世界にその深みと敬虔さを伝えた漫画作品の解説本。アイヌという世界がどのように成立し、身の回りのあらゆるものに対してカムイとしての認知や、虹や蛇を恐れる世界観、倭人からの侵略により一方的に不利な立場に置かれたその歴史に至るまで、文化的な視点から解説している。ゴールデンカムイがいかに精緻な研究や調査に基づいて描かれ、それをエンタメで見事なまでに魅力的な作品としている大作であるかを、節々と感じた。何となく興味があるけれど、深く学ぶにはハードルが高いし、そのきっかけもない、そんな身の回りにある“端の文化世界”に切り込み、人口に膾炙する力が漫画にはあ