船戸明里のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
Web雑誌は購読をやめて単行本派になって久しい。Webスピカは半年の期限付きになってしまった。懐に余裕ができたらバックナンバーを買い揃えようと思っていたが、もう二度と買うことはないだろう。
一年一冊のペースに馴らされた身にも二年四ヶ月は永かった。
雑誌掲載時、ネット情報では厳しい意見が多かった。月10ページ前後の掲載量では無理もないと思う。単行本で読んだ身としてはイライラすることもなく普通に読めた。一巻で五話しかないから単行本用に編集したのだろう。
今まで通りの面白さを維持していると思う。ただ、物語の終末をどのようにつけるのか、現在も話が発散しているので収束するのに時間がかかると思う。
作者は -
Posted by ブクログ
何年ぶりかの新刊なので少しは話が進むのかと期待したら、どろどろだったのが更にどうしようもない事態に。ザ★底なし沼です、アンダロ。作者はこれ描いてて楽しいんだろうか。レイチェルと子供たち(特にウィル)の晴れやかな笑顔が見れる日はくるんですか。
もうここまできたら何年かかろうが完結まで付き合いますが、そもそも完結するのかっていう…悪魔の問いが…
相変わらず絵は完成度高くて、黒服着衣のエロス描かせたら業界一。
セリフなく表情だけで語るシーンは、いつも通り迫力です。
まぁ色々あるけど、全てお前が悪いよねアーサーこの優柔不断野郎。子供たちからの手紙はもやしちゃいかんだろ。不精ひげはやしたって許してあ -
Posted by ブクログ
<2巻までのネタバレを含みます>
小説を読んでこれだけ笑わせられたのも久々かもしれない。とにかく面白さ抜群のタイトル!読んでいる途中のわくわく感、そして読み終わった後の突き抜けるような爽快感は、本編が暗く絶望的な雰囲気に満ちたものであるがゆえに、かえっていっそう感慨深い思いを読者にもたらしてくれる。
正直、須賀先生の作品は流血女神伝しか読んだことのなかった私は、この2冊を読み終えた際「何だ…須賀先生ってコメディもめちゃめちゃ書けるんじゃん…」と拍子抜けするやら感動するやら――もちろん、本編のあの政治色に満ちた重厚なカラ―も好きなのだが、本編でもちょこちょこ差し挟まれるギャグシーンにいちいちウ -
Posted by ブクログ
<後編までのネタバレを含みます>
とにかく陰惨な話。途中細かなギャグシーンがないではないが、物語全体を覆うおどろおどろしさのようなものはシリーズ中でも断トツ。流血女神を奉じる秘境の集落ザカールを中心に話が展開するためか。何と言うか、巻数が進むにつれてどんどん救いがなくなっていくような気がする。特に後編最後の一文などは本当に心が折れる。今まで散々辛い出来事が起きて、戦いがあって、殺戮があって、それでもようやく話は終息に向かっている、これで安心できると思っていたら「あれ」だもの。思わず「嗚呼…」と、ため息とも悲嘆ともいえる声が漏れてしまった。前編表紙の幸せそうなカリエとバルアンの笑顔を見るにつけ -
Posted by ブクログ
<後編までのネタバレを含みます>
ひょっとするとシリーズ中では一番好きな作品かもしれない。初めは(一応物語の流れとして読んでおかないといけないタイトルに指定されてはいるものの)前作で脇役だったラクリゼとサルベーンの過去の話かー、個人的には早く次の『暗き神の鎖』に行きたいんだけどなぁ、と若干気乗りしないまま読み始めたのが嘘のように引き込まれてしまった。どうしてだろう、大勢の登場人物が入れ替わり立ち替わりピンチに遭って、悲しむ間もなく次の試練があって……という感じで、どうしてもせわしい印象の抜けなかった前の二作品と比べ、この『女神の花嫁』はラクリゼとサルベーンというたった二人の男女に焦点を当てて -
Posted by ブクログ
船戸明里の描く英国のとある貴族の家庭を舞台にしたお話。 船戸明里氏はあまり知名度はありませんが、素晴らしいストーリーテラーで物語の見せ方とか、キャラクターの心理描写というものをよく判ってる作家で、その巧みな描写力で、普通なら飽きそうなシリアスオンリーの展開も飽きさせません。 お話は、1巻から続いていたライナス編が決着。 親に捨てられたという思いから周囲に憎しみを振りまくことしたできなかったライナスの、心のそこからの慟哭と、切実な願い。 ちょっとぐっときました。 今は新しいキャラクターである家庭教師を迎えての、たぶんウィリアム編、なのかな。 愛憎に彩られた一級のドラマですので、未読の方は是非!
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Posted by ブクログ
カバーと別丁扉で、本編に全く出てこないライナス祭り。ランドリのライナスもこのライナスも赤毛なんだよな。あんだろライナスは、いま思えば単に(傍点)第一話の主人公だったわけだが、兄弟の中でかなり別格に好き。朴王路美希望(ロレンスは釘宮か!笑)。
ウィリアムとレイチェルの関係はほんとうに、ぞくぞくするほど良い。はにろを見るに結婚しちゃってるわけだが(しかもレイチェル死んでるし)、あんなふうに青年になってしまう前だったらもう、ずっと秘密は守られ、このまま背徳的で心の奥底の欲望をお互い探り合ってびちょびちょになるような関係を続けていただきたい。ぜひ。しかしこの6巻でウィリアム−アンナの絶対的な関係は崩れ -
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