枡野浩一のレビュー一覧
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川入勝。運動ができず、勉強もできにあモテない高校男子。唯一の友達でゴツくて柔道部で、リビドーを無駄に持て余している宇佐田だけが友達である。ある日、クラスでも目立つ美人の波多野さんに自転車でぶつけられ、気になる存在になってしまったが、波多野さんからはどうも嫌われているようで、毎日が暗闇なのだ。
川入くんの遺書のノートという形で前編が描かれる、男子高校生の日常を描いた作品。一章一章は2~3ページと短く、ほとんどの日は何も起こらない。ただただ、モテなくて死にたいと思い続ける日々が綴られていく。
しかしそんな中、柔道部の宇佐田が作詞するという能力を披露。そしてそれがきっかけで疎遠になっていくのだっ -
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ネタバレ詩心の全くない私は、短歌も俳句も詩もほとんど解さない。よって当然だが啄木にも親しんでこなかった。
そんな私が、娘の「バイト先のカフェのオーナーが石川啄木のひ孫みたいだよ」の一言で、俄然興味を持って読んだのが本書。
どうやら、正しくはひ孫ではなく血縁関係があるみたいだけだったが・・
それにしても、本書を読んで驚いた。いや、驚いたなんてものではない。このゲスっぷりはただことではない。詳しくは書かないが、教科書的な芸術活動に励むも貧しさに負けて夭折した天才、みたいなイメージはガラガラと崩れる。ここまで徹底してゲスだと、アッパレと言いたくなる。
おそらく世の中と多くの人は啄木のホントの姿を知らな -
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ツイッター経由で加藤千恵さんの短歌も収録されていることを知って気になり読んでみた。
そもそもドラえもんの短歌っていうコンセプトがすでに心惹かれる。それだけですでにエモい。
のび太くん みたいに泣けば 君がきて
助けてくれると 思ってたんだ
あの頃は どこでもドアが なくたって
どこでも行ける ぼくだったのに
自転車で 君を家まで 送ってた
どこでもドアが なくてよかった
君と僕 ため息だけで 会話して
翻訳コンニャク 出番はこない
大丈夫 タイムマシンが なくっても
あの日のことは 忘れないから
加藤千恵さん、このドラえもん短歌をテーマにしたNHKの番組で、投稿者として才能を見出 -
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ネタバレ離婚協議中の私が、離婚エッセイを読んでみました。
枡野さんは昔から好きだし。
離婚はつくづく十人十色。
結婚よりずっとバリエーションが豊富だよね。「豊富」と言うと、自分でもなんだか悲しく響くけど、でも実際子ども有無からバリエーションは無数にあって、私と誰かの離婚が同じなんてあり得ないんだろうなー。
お子さんと会えなくなった枡野さんは本当にかわいそうで、読んでいる私もその場にうずくまりそうになったくらいだったけど、こうして公の場に晒される元奥様やお子さん達にもやはり同情してしまう。
そして、解説の映画評論家の町山さんが厳しい。鋭い。
町山さんもおもしろい方だな。町山さんの著作もちゃんと読み -
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ネタバレ妻に離婚を迫られているAV監督速水の物語だが、中に挟まれる書評は実在の本について。
どこまでホント?とか思いつつ読み進めると、後ろ三分の一は「あとがき」として枡野浩一の実際の状況と、枡野に加え、穂村弘と長嶋有の特別寄稿。そして枡野の短歌30首。最後に映画評論家、町山智浩の解説、という変わった本。
最後の解説で、一気に読者のひっかかりがクリアになる感じ。穂村弘の指摘もするどい。
枡野浩一について、本人が一番わかっていないっぽい。
一言で言ってしまえば、だから奥さんがあのような形を取ってでも離婚したんだね、ってこと。
この人の短歌は嫌いじゃないけど、人としてはね~。
むしろ、発達障害系空気読めない -
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知り合いに言われて初めて手に取った短歌がメインで進むお話
感想は素晴らしいの一言でふとした時にまた手に取りたい
短歌から想像できれば面白いできないならば駄作に変わる
あくまでも短歌がメインのストーリー知って読まねば期待外れに
本書にて掲載された首の中で私の好みをいくつか示そう
・焼きたてのパンを5月の日だまりの中で食べてるようなほほえみ
・かわききるくちのなかまでしみとおるゆうきさえないのがプレゼント
・さっきからずっと出ている虹だからまだ見てるのは私だけかも
・遠くまで行く必要はなくなった 遠くに行ける そんな気がした
・靴音で笑いあえたらなって 蹴る くつくつくつ石畳みどきどき
凄くない? -
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ネタバレ小説かどうかということが話題となっている。確かに起承転結や時系列的なドラマ展開などは特になく、作者の身辺の現在形の出来事とそれに関連する過去の出来事の回想によって思いが綴られている。それを考えると一体小説とはなんなのかという問いが生じる。なんなのだろう?
それより気になるのは作者は知人であり、僕自身が登場人物の一人でもあり、その立場で読んでいたのだが、全く枡野浩一さんのことを知らない人が読んだらどのように受け取るのだろう。とても気になった。
枡野さんはずっと会えない息子さんのことを考えていて、この本を読むとより僕も会えない娘の事が一層気になってしまう。
最終章の、中村うさぎさんの